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剛力彩芽とZ世代とで考えるSDGs第一弾

剛力彩芽とZ世代とで考えるSDGs第一弾

#RADIO
  • 気候変動に具体的な対策を

SDGs MAGAZINEがニッポン放送にて、お送りしているラジオ番組でパーソナリティを務める剛力彩芽さんとZ世代とでSDGsを考えるオリジナル企画がスタート!
第一弾の今回は、SDGsが定める17の目標の中でも大きな課題の一つである気候危機について、気候変動問題を啓発し、若い世代から行動を起こすことを目的に活動する「Climate Live Japan」実行委員会共同代表の小出愛菜さん(写真左)と、山本大貴さん(写真右)にお越しいただきました。

――学校にSDGsの会がある?Z世代がSDGsを知るきっかけ

剛力:お二人とも、今日はよろしくお願いいたします。早速ですが、SDGsに興味を持ったきっかけって何だったんですか?

小出:私の場合は、SDGsから始まったわけではなく、最初に「地球温暖化」というワードを中学生の頃に父から教えてもらったことがきっかけです。そこから、自分で色々調べていたところ、ちょうどSDGsが盛り上がってきた頃に、色々な問題が取り扱われているんだということを知りました。

剛力:山本さんのきっかけはなんでしたか?

山本:僕は学校にSDGsの会というのがあって、そこに入ったのがきっかけですが、もともとは中学生の時に「SDGs」という言葉を聞いたのを覚えていたことが始まりです。卒業式か、何かの式の時にPTAの会長の方が「SDGsって知ってますか?」とSDGsについて印刷したものを見せて、「これがこれから大事なんですよ」と教えてくれました。初めて聞いたのはそこでした。

剛力:そうなんだね。それが今では代表に。学校でそんな組織があるんだね。すごいですね。ちなみに進学校とかなの?

山本:学校は普通の都立の学校です。組織を立ち上げたのは僕の2つ上の代だと思います。留学などで世界を見てきた人たちがSDGsの会を立ち上げたのだと思います。

剛力:そのPTAの会長もすごいね。二人の気興味関心は、気候危機だとは思いますが、二人が関心のあるSDGsってどんなものがありますか?

小出:気になるSDGsの一番は気候変動ですが、どの問題も重要だし全部が解決してほしいと思っています。気候変動につながっている点であれば、「つくる責任、つかう責任」はみんなに知って欲しいという点で関心があります。

剛力:二人とも最初は温暖化から入って、SDGsを知って他の目標も調べたり、勉強したりしたのかな?

小出:はい。気候変動問題って、ジェンダー・消費・貧困と全部でつながっているのでいろいろな分野と繋げて学ぶことができ、割といろいろな問題と繋げて考えられるということは、言い方は悪いですけどいいところと思っています。私も一番最初に関心を持ったのは貧困の問題からで、CLJのメンバーの中にも貧困問題からって子は結構います。そこから気候変動に関心を持ちました。

――家庭科の授業では先生が自主的にSDGs教育を行うまでに

剛力:ちなみにその、学校でそういうSDGsを知っている人ってどれくらいいたんですか?

小出:今は、結構多いんじゃないのかな。

山本:そうですね、学校でもSDGsっていう名前自体は聞いたことがある人はすごく増えていて、持続可能な何とかでしょ?とかいってくれる人も多いんですけど、具体的に中身がどうなっているのかはあまり知られていないという感覚があります。

剛力:私も一年前にこのプロジェクトを始めたとき、母と姉に言ったら「何それ」と言われたよ。なんとなく聞いたことはあるけど、SDGsっていうワード自体を知らないっていう、この差ってなんなんだろう?TVで見るからみんな知るようになるのかな?学校の授業とかであるわけは流石にないよね?

山本:それが最近出てきました。去年はなかったんですけど、今年から授業で扱われるようになってきました。先生が本当に個人的に判断して教えてくれるようになって、家庭科の授業で食品ロスや廃棄率について教わりました。もちろん個人が残さず食べるのは重要だけど、作ってく過程についてもきちんと教えてくれて。

剛力:すごく身近というか、自分たちの生活に馴染んでいるところから始まるSDGsって感じだね。

山本:先生が教えなきゃってことに気づいているのだと思います。

剛力:びっくりした。公民とかならわかるんだけど、家庭科の授業まで広がっているのはすごい広がりだね。小出さんの周りはどうでしたか?

――新しい価値観をもったZ世代でも「意識高い系」と思われてしまう。

小出:最近はTVやCMでもよく取り扱われていてSDGsの関心は高まってきました。Z世代と言われるのに、なんとなく引っ張られて意識を持つこともよくあります。あるあるなんですが、「やはり意識高い系」と言われることはまだあります。そうではなく、みんなにかかわっている問題だし、みんなが意識をもって取り組むべきことだと思います。ただ、「意識高い系」のイメージが拭えないです。最近はいろんなとこで発信する若い世代が増えているので変わってきているとは思いますけど。

小出:学校にいる間も発言をすると生徒会長みたいなように思われがちじゃないですか。やっぱそこからも“教育”という部分はとても重要だと本当に感じます。

――二人が活動を行う「Climate Live Japan」とは?

ここまでSDGsを知るきっかけや周りのZ世代の状況を聞いてきました。ここからは、気候危機を啓発し、若い世代から行動を起こすことを目的に活動する「Climate Live Japan(以下、CLJ)」の具体的な内容について話を聞いていきます。

小出: CLJは世界40か国で今開催のために動いていて、4/24,10/16に開催がすることが決まっています。イギリスの高校生からはじまって、音楽を通じて気候変動をより多くの方に伝えていきたいという思いで生まれた物がこのCLになっています。

剛力:音楽をきっかけにするという発想はどこから?

小出:始めた人の構想もあるんですけど、私たちが日本で開催しようと思ったきっかけとしては、音楽は誰もが触れることのできる、触れている文化なので、そこからならみんなが気候変動に対して積極的に関わってくれると思ったからです。

山本:僕たちも問題を知った時に「やばい、どうにかしなきゃ」っていうどちらかというと、感情が先に出てきます。音楽も一つの感情を動かしていくものだと思っています。みんなで同じ空気感を共有して、僕らの思いを伝えて、何が今大切なのかっていうのを知ってもらいたいです。

――問題意識や行動を可視化するための「mini(ミニ)」という単位をつくる

小出:私たちは mini(ミニ)という新しい単位を作っています。気候変動を止めたい思いを可視化したかったからです。使い方としては、例えば、誰かが私たちの投稿にいいねをしたら、それは気候変動を止めたいという意思とみなして、1miniとカウントしています。CLJへのイベント参加も、ひとり1miniです。最終的には6000万miniという大きな数字を目指しています。この活動は日本独自で、ライブをやっただけで、盛り上がって終わるだけにならないように意識していました。私たちも一番避けたいことです。ライブはあくまでも手段で、目的ではないのでそこを見失わないようにするために、miniを作りました。意味は、小さなみんなの思いを大きな民意にしようという意味でポップな「mini」という単位を作りました。

――情報発信には誰しも抵抗がある。それでも一人一人ができることは何か?

小出:自分で活動していなくても、声を上げることに躊躇してしまう人もいる。リツイートでも自分のホーム画面にでていくのに抵抗がある人もいますよね。だから、動画を見るだけでも、それは1miniです。なんでもいいので知ることだけでもしてほしいですね。

剛力:情報発信は勇気いるんだよね。

小出:逆に、ご質問させてほしいのですが、剛力さんは発信することに対して躊躇や抵抗とかがやっぱりあるんでしょうか?

剛力:正直わたしは、SNSの文章が上手くないから、きちんと伝えられるかっていう部分で抵抗があるかな。抵抗というか、多分真面目に描いても伝わりづらいし読んでもらえないし、だからと砕けすぎても伝わりにくいから文字で伝えるのは難しいって思ってる。ラジオやテレビは言葉で伝わるし、表情や感情や映像で発信できるから伝えやすいと思う。

小出:私たちも文章を書くのは本当に苦労しています。情報自体は文字で伝えやすいですが、感情は私たちもうまく伝えられていないこともあって、ライブでは映像で言葉に乗せて発信します。

小出:インフルエンサーや表に出る職業の方だとみんなが気になるから故意に切り取ったりするし、やっぱり私たちと剛力さんとは広がり方が全然違うと思う。

剛力:でもね、私も頑張って発信していこうと思っている。去年一年間勉強させていただいたから、誰に聞いても知ってもらうことが本当に大事っていう方が多い。

実は、剛力さんは二人との対談前、SDGs MAGAZINEのラジオ収録を終えている。
そのなかでも、地球環境研究センターの江守先生が「自分がSDGs達成に貢献する活動をしていなくても、SDGsを発信している投稿に“いいね”をするのが大事」と仰っていました。地球環境の研究を仕事とし、有識者となっている江守先生とCLJの共同代表たちZ世代が見えている世界は同じように思えました。そこに年齢は関係がないようです。
SDGsを詳しく語らずしても、「SDGsって知ってる?」と投稿すること、情報発信をしている人たちに「いいね」をすることも初めての一歩です。その一歩が活動している二人のような人たちを後押しするかもしれない。

今回お話を聞いたのは?

CLJ共同代表
小出愛菜さん
20201年春に大学を卒業。今は就職をせずに、気候危機の改善を呼びかける活動実施。2019年よりFridays for future(FFF)でも活動。

CLJ共同代表
山本大貴さん
現在、高校三年生。2020年3月より小出さんと同じFridays for future(FFF)で活動を開始。CLJにも出会い、立ち上げから共同代表として参加。

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