SDGs ジャパンアクションフェスティバル開催! 目標13「気候変動に具体的な対策を」
この記事に該当する目標
2015年9月に国連で開催されたサミットの中で世界のリーダー達によって決められた国際社会共通の目標「SDGs(エスディージーズ)では、誰一人取り残さないをスローガンに持続可能な社会の実現に向けてこれまで取り組んできました。国連での採択が決まった日からおよそ5年が経過した2020年1月。
国連は新しく目標達成年である2030年までの10年間を「行動の10年」とし、取り組みを加速させていくよう世界全体に呼びかけていました。その呼びかけから2ヶ月後、私たちの社会を大きく変えるきっかけとなる新型コロナウイルス感染症の感染拡大というパンデミックが発生します。コロナ禍によって、社会全体での格差と不平等が拡大していく中で、誰一人取り残さないというSDGsのスローガンと取り組みはこれからの社会においてとても重要になっていきます。
ジャパンSDGsアクション推進協議会は、SDGs達成に向けて、「行動の10年」を現実のものにしていくために国連機関や様々なマルチステークホルダーと連携し2021年3月26日・27日の二日間でオンラインイベント「ジャパンSDGsアクションフェスティバル」を開催しました。アクションフェスティバルではコロナ禍からの復興を目指し、「気候変動」「貧困と格差・いのち」「ユース世代・ジェンダー」「持続可能な金融システム」「ローカライゼーション」をテーマに「今、どのような行動が必要なのか」を議論しながら具体的なアクションプランについて提示していました。
――気候変動がもたらす地球への影響
今回はその中から、SDGsの目標13である「気候変動に具体的な対策を」に関して行われた議論の中で出てきた問題について解説していきます。
気候変動や地球温暖化が進み、激しい気温の上昇や海水温の上昇、北極海の海氷が溶けているなどの現象が地球では今起こっています。
ほとんどの野生動物はこうした環境の変容に適応することができずに絶滅してしまう危険性があります。もちろん、私たちの生活にそうした現象は深く関わっています。
例えば、SDGsの目標13である「気候変動に具体的な対策を」に関して行われた議論のなかで話題に上がったアパレルと最も地球温暖化に影響を及ぼしていると言われているCO2の関係性について、日本人一人当たりの衣服消費に伴うCO2排出量はダントツで世界1位という事実です。そういった事実の背景には手頃な価格で最新の流行りを追えるファストファッションの流行や、衣服の大量生産、大量消費、大量廃棄していることが原因に含まれてきます。さらに、衣服のほとんどは国内で生産しておらず、輸入に頼っているということが現状です。そのためCO2排出量を減らすためには、衣服を大切に着て着なくなった洋服をバッグにするなどアップサイクルするなどのアクションが大切になります。
――変化している桜の開花時期
桜の開花時期も気候変動によって変わっていきます。
1961年から1970年の平均的な桜の開花ラインに比べて2001年から2010年の平均的な桜の開花ラインは北に上昇しています。つまり、気温の上昇で桜の開花スピードがこれまでよりも加速しているということがわかります。
出典:「さくらの開花日の変化」(気象庁ホームページより)
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/chishiki_ondanka/p09.html
――自分ごとで考えることの重要性
私たちの生活の中でも、秋刀魚が取れにくくなったり、旬の野菜が変わっていったりなど気候変動の影響で日常に変化は起きています。そういった日常で起きる変化を疑問に思うことをきっかけに、一人一人が自然と人間との繋がりを意識して、気候変動対策をするために自分が起こせるアクションはなにか。気候変動対策をしなかったらどんな未来になってしまうのか。自分ごとで考えていくことが私たちと地球の未来を守るために必要になってきます。
執筆:国士舘大学 文学部 大橋 一真
編集:SDGs MAGAZINE