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美に対する固定概念を打破するGetty Imagesの「#ShowUs」プロジェクトから学ぶ、“美しさ”とは?

美に対する固定概念を打破するGetty Imagesの「#ShowUs」プロジェクトから学ぶ、“美しさ”とは?

#SHOW CASE
  • ジェンダー平等を実現しよう

――日本人女性の約9割が、広告ビジュアルに不満を抱いている!?問われる“本当”の女性の美しさ

今、世界で広まっている「ボディポジティブムーブメント」をご存知でしょうか?
ボディサイズや肌の色、ジェンダーのほか、肌の状態や障害など、世界にひとつしかない体の個性を愛し、どんなボディも美しいという価値観を推進する「ボディポジティブ」という考え方。欧米では、多くのセレブが「ボディポジティブ」を提唱し、ムーブメントをさらに加速させてきました。最近では、オーバーサイズで中世的な服を愛用し、自身も「ボディポジティブ」を提唱している米歌手ビリー・アイリッシュが、「British Vogue」6月号でコルセット姿の表紙を飾ったことでも注目を集めています。
学校や職場では、「女性だから」という理由から差別を受け、ジェンダーの違いだけで他とは違う扱いを受けてしまうような風習が、未だに途絶えていません。
SDGs17の目標には「ジェンダーの平等を実現しよう」という項目が設定されており、最近では女性の社会進出を応援する企業や、女性の社会的活躍を支援する活動が増えています。
そのようなムーブメントが起きている中、世界最大級のストックフォトサイト「iStock」を運営し、デジタルコンテンツを世界200カ国以上に提供する世界最大級のデジタルコンテンツ会社ゲッティイメージズと、ユニリーバの美容ブランド「Dove」、世界20万人の女性とノンバイナリージェンダーからなるクリエイターのネットワークである「Girlgaze」は、「女性のありのままの姿を見せることで、美に対する固定観念を変えていく」ことをミッションに掲げ、2019年から14,000点以上の素材を集めたコレクション、プロジェクト「#ShowUs」を展開しています。

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多様な美を受け入れる風潮が強まる中、”美しさ”に対する価値観はアップデートされているのでしょうか?
皆さんの周りを見渡してみてください。例えば、電車内に溢れる脱毛サロンの広告や、修正加工されて現実とかけ離れた体型のモデルを起用したポスターなど。いまだに日本のメディアで使われる多くの画像は、誰かが決めた美のスタンダードを押し付けようとするメッセージで溢れています。
ゲッティイメージズは、プロジェクト「#ShowUS」を通じて、「女性はこうあるべき」という世間のイメージに捉われず生きる人々のありのままの姿を写し出し、その写真を世界各地の企業やメディアが使うゲッティイメージズでライセンス販売することで、偏った固定観念を打破することに挑み続けています。

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同社の「Visual GPS」(*)の調査によると、日本人女性の89%が「広告に自分が共感できる人が十分に表現されていない」と回答したことが分かりました。さらに、差別されたと感じたことがある女性のうち 47%が「自分の体形やボディサイズ」、33%が「自分の見た目や服装、身だしなみ」が理由であると回答。広告やメディアに使用されるビジュアルが、人々のステレオタイプや潜在意識に影響を与えていることが見て取れます。

*ゲッティイメージズは、2020年2月より、世界的な市場調査会社であるYouGov社と提携し、26カ国13言語で1万人以上の消費者と専門家を対象に調査を行い、「今、求められているビジュアルコンテンツ」を具体的な数字とともに明らかにした「Visual GPS」と呼ばれるガイドラインを作成しています。Visual GPSの詳細情報はこちらをご覧ください。

「ボディポジティブムーブメント」が加速している中、メディアや広告には、自分の身体とかけ離れた体型のモデルたちのように「自分もああならなければならない」とプレッシャーを与えるような非現実的なビジュアルではなく、より多様で包括的なビジュアルコンテンツを取り入れることがますます重要になってきます。

「#ShowUs」プロジェクトとは
ゲッティイメージズ、Dove、Girlgaze の協同プロジェクト「#ShowUs」は、性自認が女性またはどちらでもないノンバイナリーのフォトグラファーと被写体による14,000点以上の素材を集めたコレクションです。「女性はこうあるべき」という世間のイメージに捉われず生きる人々のありのままの姿を写し出し、その写真を世界各地の企業やメディアが使うゲッティイメージズでライセンス販売することで、偏った固定観念を打破することに挑んでいます。プロジェクトには41ヶ国から200人以上のフォトグラファーが参加し、作品のライセンスによる収益は志を共にする次世代のフォトグラファーの支援に生かされています。

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――「#ShowUs」プロジェクトが与えてきたインパクト

2019年3月のプロジェクト開始以来、85,000人以上の女性、並びにノンバイナリーが本プロジェクト参加に関心を示し、約4,000人がコレクションに被写体として登場しました。本コレクションのライセンス使用は、世界中の約4,900社から実に42,000回以上に及びます。

また、ゲッティイメージズのウェブサイトにおける検索ワードの推移を見ると、「リアル・ウーマン」(+150%)、「ナチュラル・ビューティー」(+100%以上)、「ボディ・ポジティブ」(+470%以上)の順に増加し、「unretouched(無加工)」や「オーセンティック・ウーマン(リアルな女性)」などの新しい検索語も登場し、女性たちの自然で本来の姿を表現すビジュアルが求められていることがわかります。
このように「#ShowUs」プロジェクトは、時代のニーズに応えたビジュアルを提供することで、女性の美しさに対するステレオタイプを打破することに貢献してきました。

▼「#ShowUs」内素材の使用例:「Apple」社のSNS広告

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10年以上にわたり”本物“のビジュアル表現の必要性を提唱し続けてきたゲッティイメージズ。今後も世界中の女性たちの真の姿を映し出すメディアや広告の実現と継続を目指し、時代のニーズに合わせた世界をよりよくするビジュアルを提案していくとのこと。
本当の美しさとは何なのか。自分自身は、ありのままの姿を愛せているのか。
ゲッティイメージズが展開する「#ShowUs」の写真コレクションを通して、多様な美を受け入れるヒントを得てみませんか。

「#ShowUs」プロジェクト:https://www.gettyimages.co.jp/showus

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