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屋内農園型障がい者雇用支援サービス 「IBUKI」が考える、「すべての人が働きやすい社会」とは

屋内農園型障がい者雇用支援サービス 「IBUKI」が考える、「すべての人が働きやすい社会」とは

#SHOW CASE
  • 働きがいも経済成長も

突然ですが、障がい者の雇用についての日本の現状を知っていますか?日本の障がい者約1,000万人の内、実際に雇用されているのはたったの約60万人。これが障がい者雇用の現状です。

そもそも日本では「障害者雇用率制度」というものがあります。この制度では、従業員が一定数以上の規模の事業主は、従業員に占める身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者の割合を「法定雇用率」以上にすることが義務づけられており、その雇用率は2.3%に定められているのです。
少し難しい話に聞こえるかもしれませんが、例えば100人従業員のいる会社であれば、そのうちの2~3人を障がい者雇用枠としましょうという制度です。しかしながら、実際の企業(従業員数45.5人以上)の障がい者雇用の法定雇用達成率は41%と半数を切っているのが現状です。   

「どのように雇用していいか分からない」「受け入れ態勢が不十分」等の理由から、障がい者雇用に対して消極的な企業も少なくありません。

障がいを持つ人も持たない人も、誰もが働きやすい社会をつくる

SDGsの目標の中には、目標8「働きがいも経済成長も」、8.05「すべての人に、働く喜びと正当な対価を」といった、すべての人々のより良い労働環境づくりを推進する項目があります。

そんな中、障がい者雇用総合コンサルティングサービスなどを手掛ける株式会社スタートラインは、大手町・丸の内・有楽町地区を舞台に、SDGs 達成に向けた活動を推進。
様々な企業のパートナーシップで課題解決を目指すイベント「大丸有 SDGs ACT5」にも参画し、企業という枠を超えて正しい情報を広く発信し、サポートし合える環境づくりにも取り組んでいます。

障がい者雇用の最大の障がいは「分からない」「知らない」ことではないでしょうか。障がい者と企業それぞれの障がいはさまざまで、コロナ禍においても大きく変化しています。
障がい者と企業がともに安心して気持ちよく働くことのできる環境、働く喜びややりがいのある生産的な仕組みづくりを推進することが重要になってきます。

そこで今回は、スタートラインが展開する屋内農園型障がい者雇用支援サービス「IBUKI」の紹介から、障がい者の就業、雇用への課題と解決のヒントを紐解いていきたいと思います。

障がい者雇用の追い風に!問い合わせ件数前年比124%増の雇用支援サービス「IBUKI」 

IBUKIは、天候の影響を受けにくく、設備・環境を整えやすい屋内型農園を活用した障がい者雇用支援サービスです。「対人関係が苦手」「体温調節が難しい」など様々な理由で働くことに困難を感じている障がい者に、新たな就業形態の選択肢としてそれぞれの障がい状況に合わせた働き方を提供。
「どのように雇用していいか分からない」「雇用できる設備が整っていない」など、障がい者雇用に対して課題を抱える企業へ、新たな雇用形態の選択肢の1つとして提案し、障がい者雇用を促進しています。

2021年6月1日に新たに開設した、「IBUKI YOKOHAMA FARM 3」は、横浜市の第3の拠点です。2017年8月に国内初の屋内農園型障がい者雇用支援サービスとして横浜市にオープン。
以来都心からのアクセスの良さから、規模拡大の要望を多数受け新規開設が決定しました。近隣の福祉施設等の支援機関とも連携し、自立へのステップアップを目指す障がい者の採用に力を入れています。

障がい者雇用は“定着”が課題

法定雇用率引き上げに伴い、障がい者を仲間として受け入れる企業が着実に増える一方、1年間の障がい者の職場定着率は精神障がい者約50%、身体障がい者約60%、知的障がい者約70%、と離職が多いことは課題の1つです。
「関わるすべての人に働く喜びを」を企業理念に掲げるスタートラインは、「IBUKI」の他にも、障がい者雇用の専門コンサルティング会社として、障がい者向け就職サイト・人材紹介、障がい者向けサテライトオフィスサービスの運営や在宅雇用支援サービスなど、障がい者の採用から定着支援までさまざまなサービスを展開しています。
障がい者の継続した就労を可能にする、ワンストップでのサポート、障がい者、企業双方への科学的根拠に基づく独自の支援を行うことで、なんと定着率約80%の安定就労を実現しています。

コロナ禍で障がいのある人もそうでない人も様々な変化を強いられる厳しい時代が続いています。ただ働く場所を増やすだけではなく、働き方の選択肢を増やし、伝えていくこと。「分からない」「知らない」を、「共感」や「実感」に変えていくこと。

そうした一歩一歩の積み重ねこそが、SDGsのテーマでもある誰も取り残されない、すべての人が働きやすい社会の実現に必要なのではないでしょうか。

株式会社スタートライン公式HP

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