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地域に根付いたSDGs活動「プロ野球・埼玉西武ライオンズの取り組み」

地域に根付いたSDGs活動「プロ野球・埼玉西武ライオンズの取り組み」

#SHOW CASE
  • 気候変動に具体的な対策を

みなさんは、“SDGsを推進しているスポーツチーム”というと、どのチームを思い浮かべるでしょうか。

今回ご紹介するのは、国内のパシフィック・リーグに所属する埼玉のプロ野球チーム、埼玉西武ライオンズの取り組みです。
野球ではもちろん有名な西武ライオンズ、実はこれまでにSDGsに関わる様々なプロジェクトを実施しているチームでもあります。

西武ライオンズのSDGs活動の内容とともに、その意義やビジネスとの相関などについて、経営企画部の松本有さんにお話を伺ってきました。

SDGs活動と地域の繋がり


松本さんが所属しているL-FRIENDSグループは、地域コミュニティ活動を実施するグループです。さいたま市やその他の自治体と協力して「SAVE THE EARTH Lions GREEN UP!プロジェクト」や「SAVE LIONS~消えゆく野生のライオンを救うプロジェクト~」など、地域のためにさまざまな活動を行っています。

―どういったきっかけでSDGsに関するプロジェクトを始められたのでしょうか?

松本さん:SDGsができる以前の1990年代から選手による社会貢献活動が行われてきました。2018年には多岐にわたっていた活動をL-FRIENDSへとまとめ、ライオンズ全体の社会貢献活動として、ライオンズこども基金や野球教室など、「こども支援、地域活性、野球振興」の3つの柱を軸に活動を実施してきました。2020年からは4つ目の柱として環境支援も加え、プロジェクトを継続しております。それらの活動が紐づいてSDGsに繋がってきています。

―プロ野球チームがSDGs活動を行う意義についてはどうとらえていますか?

松本さん:スポーツチームは一般企業のSDGsへの取り組みと違い、地域の発展や活性化という“目に見えないもの”を目指していくことが、チームの活性化にも繋がると思っています。スポンサーや関係する企業の方々と協力して、地域の課題を解決していくことが意義だと思います。

以前から地域との連携を大切にしながら行っていた活動が、自然とSDGsの活動にも繋がっていったようです。

松本さん:多くの人にご来場頂けるかがスポーツビジネスの核となっており、それはチームの存続や経営に大きく関わってきます。そのお客様の中心となっている、地域のファンの方々に貢献していくことが、まず大事だと思います。結果として、ゆくゆくはライオンズのファンになっていただけたら非常にうれしく思います。

活動の中で感じる課題


話題は、SDGs活動に取り組んでいて感じる課題に移ります。一例として、球場のごみ問題について実施している施策や効果をお伺いしました。

松本さん:仕方ないとは言え、球場のゴミがすごく多いです。また、廃棄方法についても課題を感じています。2年前までは分別方法がペットボトルと可燃ごみの2種類しかありませんでした。そこへ、去年からは食品リサイクルを加え、さらに、今年からは可燃ごみの表記を廃止し、リサイクルが可能なきれいな紙と、汚れた紙容器やプラスチックにごみ箱を分けました。まだまだ改善の余地があると思っており、ゆくゆくは誘導員などを配置したいと考えています。予算の関係もあり、まだ実現できていません。今はボランティアの募集を考えています。

―どういった成果がでてきていますか?

次に、改善を繰り返す分別方法の効果についてお伺いしました。

松本さん:リサイクル率に大きな変化がありました。具体的には、ゴミ全体の比率として、2019年のサーマルリサイクル(廃棄物を単に焼却処理せず、焼却の際に発生する熱エネルギーを回収・利用すること)が70.3%だったところ、2020年には57.8%まで下がりました。要因としては、メットライフドームエリアの13.9%を占める食品廃棄物を食品リサイクルしたことによる効果でした。現在では、ただ燃やすだけではなく、バイオ燃料にも変えています。
今後、リサイクルに回していけるものとして、紙コップを考えていますが、表面にコーティングがあるため、綺麗でもリサイクルに回せない状況です。これからの技術革新で循環リサイクルにできるものを増やしていきたいと思っています。

話に出てきた廃棄には、法律(循環型社会形成推進基本法)により優先順位が存在しています。第1に発生抑制、第2に再使用、第3に再生利用、第4に熱回収、最後に処分となっており、サーマルリサイクルは4番目の手段です。
さらに、食品廃棄にも食品リサイクル法が定められており、その優先順位ではサーマルリサイクルが最終手段となっています。

1:製造、流通、消費の各段階で食品廃棄物等の発生を抑制(リデュース)
2:再資源化できる食品循環資源は飼料や肥料などへ再生利用(リサイクル)
3:再生利用が困難な場合に限り焼却処理して熱回収(サーマルリサイクル)

西武ライオンズでは、再使用や再生利用を目指し、ゴミ問題に取り組んでいることが分かりました。

ライオンズフェスティバルズ2021開催!今年のテーマは「SDGs」


最後は、毎年夏に行われるライオンズフェスティバルズの話題に。

―7月中旬から実施される「ライオンズフェスティバルズ2021」について教えてください

松本さん:ライオンズフェスティバルズ自体はずっとやらせていただいているんですが、コロナ禍で前に進んでいく一つの指針になればという思いから、今回のテーマを「SDGs」としました。
SDGsの認知度は上がってきているとは思いますが、このイベントやライオンズを通して参加してくださる一人一人が、SDGsについて考える機会を持っていただいたり、SDGsアクションを起こすきっかけにとしてもらえれば良いと思っております。チームとしてSDGsの認知度や関心を上げることも目的の一つです。

ライオンズフェスティバルズ2021は今年の夏、7月13日(火)~8月29日(日)の全11試合で開催される予定。
期間中選手たちは限定のユニフォームで試合に臨むほか、ホームゲームではSDGsの啓発活動を積極的に行う吉本興業(株)所属のお笑い芸人による漫才イベントなど、さまざまなイベントが行われるそうです。興味がある方は感染症対策を十分に行った上で、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

今回お話を伺ったのは

松本 有さん
2005年~2019年まで株式会社楽天野球団に在籍。
2019年10月より株式会社西武ライオンズの経営企画部に所属。

「ライオンズフェスティバルズ2021」の詳しい情報はこちら

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