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シャンパーニュも地球も守りたいから。ルイナールの100%リサイクル可能なサステナブルパッケージ『セカンドスキン』

シャンパーニュも地球も守りたいから。ルイナールの100%リサイクル可能なサステナブルパッケージ『セカンドスキン』

#SHOW CASE
  • つくる責任つかう責任
  • 陸の豊かさも守ろう

日本でレジ袋が有料となってから約1年ほどが経ちました。普段からエコバックを持ち歩くようになった方も多くなったのではないかと思います。
国連環境計画(UNEP)が2018年に発表した、使い捨てプラスチックに関する調査報告書によると、日本は国民一人当たりのプラスチック包装廃棄量が、アメリカに次いで世界で2番目に多いそうです。
近年では、上記のレジ袋有料化など、少しずつプラスチックの利用を減らす動きが出てきており、カフェで使われてきたストローやショッパーバッグなど、プラスチックを使用していたものを紙製に変更した例も多く生まれています。しかし、プラスチックを使わなくなったからそれでよし、というわけにもいかないのが現状です。

紙を生産する元となる木に目を転じると、森林の過剰な伐採が地球規模で問題となっています。国連の報告によると、2015年以降、毎年失われる天然林の面積は約10万㎢。今も1週間ごとに、東京都と同じ面積分の森林が失われ続けているということになります。さらに2010年〜2030年までに発生する森林破壊の大部分はアフリカや南アメリカ大陸に位置する国々で起こり、その原因は世界中で利用するために生産される農作物や木材、紙、石炭や金属などと言われています。
この森林破壊がもたらす影響として、多くの野生生物が絶滅する、人が暮らすための資源がなくなる、気候変動の進行が早まる、新たな感染症拡大の恐れがある、などが挙げられています。

これらの、紙やプラスチックの包装・パッケージングにおける問題は、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」のターゲット2「2030年までに天然資源の持続可能な管理および効率的な利用を達成する。」、目標15「陸の豊かさも守ろう」のターゲット2「2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。」、そして同じく目標15「陸の豊かさも守ろう」のターゲット5「自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味ある対策を講じる。」の3つが最も深く関わっていると言えます。

一方で、自分自身の日常的な買い物には袋を使わなくなった方でも、友人にプレゼントを贈りたいときはどうでしょう…?「ラッピング(包装)しますか?」と聞かれたら「お願いします」という方が多いのではないでしょうか。プレゼントが初めから見えないようにしたいから、より特別感が出るから、など様々な理由がありますが、誰かに贈るものには特に気を遣いたいですよね。

こうしたギフトパッケージと天然資源問題のジレンマを覆す「セカンドスキン」が、世界最古のシャンパーニュメゾン「ルイナール」から誕生しました。

『セカンドスキン』は2年以上の研究開発の末に誕生したギフトパッケージで、天然木質繊維でできた100%リサイクル可能な素材で作られています。その名の通り、ボトルを第二の皮膚のように包み込むような形をしていて、シルクのようななめらかな質感の表面が特徴的です。このボックスはこれまでのギフトボックスよりもなんと9倍も軽く、CO2排出量を60%も削減しているそうです…!

ルイナールでは以前から持続可能性の追求をしており、ランスにあるメゾンルイナールの敷地内では廃棄物の98.7%がリサイクルされ、醸造工程で発生する副産物も100%完全リサイクルされているそうです。2015年にはプラスチック包装を撤廃し、使用量を26トン削減。同年から、従来よりも50g軽量のギフトボックスを使用し、200トン以上の紙を節約するなど、環境に配慮した製品づくりを進めてきました。そして今回、新たなギフトパッケージが誕生したのです。

『セカンドスキン』を開発する際に一番重要なことは、シャンパーニュの品質を守ることでした。ルイナールのボトルは透明なので、そのままでは光が透過し、シャンパーニュの品質を変化させてしまう危険性があります。紙だけではあらゆる光波を遮断するために十分な保護力がなかったため、セルロース混合物に天然の金属酸化物を添加し、保護層をつくることで不透明度を高め、シャンパーニュを光から守ることに成功しました。さらにワインセラー内だけでなく、数時間氷の入ったアイスバケツに入れておいても品質が保たれるように工夫が重ねられています。
ルイナールの味わいを保ちながらボトルの形状に沿ったパッケージの形にするために、7回もの試作が行われたそうです。

プラスチック不使用で100%リサイクル可能な『セカンドスキン』。2020年冬から西ヨーロッパで展開が始まっていましたが、2021年7月から日本でも順次発売が開始されたそうです。皆さんも『セカンドスキン』に包まれたルイナールのシャンパーニュで、SDGsとギフトラッピングの繋がりを感じてみてはいかがでしょうか。

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