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話題のピクニックに新提案。地球に優しいサステナピクニック

話題のピクニックに新提案。地球に優しいサステナピクニック

#SHOW CASE
  • つくる責任つかう責任

天気のいい日には爽やかな風が吹くこの季節。週末は公園で家族や仲間と過ごす人たちの姿をよく見かけるようになりました。ここ数年は新型コロナウイルスの影響もあり、以前と比べて外でのレジャーを楽しむようになった方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は公園レジャーの代表格であるピクニックを題材に、友達や家族でSDGsを意識しながら楽しめるフードやドリンクをご紹介します。最近はSDGsに取り組む企業も増え、食品業界でも社会課題に配慮した商品開発が盛んに行われています。どのようなピクニックの楽しみ方ができるのか見ていきましょう。

サステナブルボックス(TREE by NAKED yoyogi park)

代々木公園でピクニックをしたいという方にぴったりなテイクアウトのご紹介です。代々木公園前にあるこちらのカフェは、フードメニューのテイクアウトボックスにバガス100%で出来た容器を使用しています。バガスとはサトウキビを圧縮したあとに出る茎や葉の搾りカスのことで、世界中で1年間に約1億トンの量が排出されるといわれています。主に砂糖の製造に必要なボイラーの燃料として二次利用されますが、その残りは破棄されていました。最近ではこのバガスを紙の原料に使用する動き盛んで、木材に代わる新たな資源として注目されています。バガス容器の活用は、紙の元となる森林の保護だけでなく、木材の伐採や運搬で発生する二酸化炭素も抑えることができるため、地球温暖化にも貢献します。
また、従来の紙容器に比べて丈夫で水や油にも強く、電子レンジの使用も可能です。テイクアウトボックスといえばプラスチックが主流ですが、サステナブルで更に使い勝手の良い容器なので、こちらを取り入れるお店はここ最近増えています。見た目もおしゃれでかわいいランチボックスは写真に映り込んでも絵になりそうですね。

冷やして食べるガトーショコラ(ナチュラルローソン)

ピクニックのおやつに冷たいガトーショコラはいかがですか?
こちらのスイーツはナチュラルローソンのオリジナル商品で、国際フェアトレード認証を取得したカカオを使用しています。フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易のしくみです*。
国際フェアトレード認証ラベルは、その原料の生産、輸出入、加工、製造工程といった完成品となるまでの各工程で、国際フェアトレードラベル機構が定めた基準が守られている事を証明しています。

私たちが普段安く買うことができるチョコレートやコーヒーなど、その原料は開発途上国で生産されています。その現場は過酷で、低賃金・重労働・児童労働・安価な農薬による環境破壊など多くの問題があることが以前からも指摘されています。SDGsとフェアトレードは非常に親和性が高く、直接的・間接的に17の全ての目標に関係していると言えます。
最近ではご紹介しているローソン以外でもフェアトレードの商品を扱うスーパーやお店を見かけるようになり、私たちも選べる環境になってきました。フェアトレード商品は値段が高くなるため、少し躊躇してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、これが公正・公平な価格だと知ると値段の見方も変わってくるのではないでしょうか。普段の買い物でSDGsに貢献できるのですから、意識して行動していたいですね。

エクセシオール カフェ(FSC認証紙製のアイスドリンクカップ)

ピクニックに欠かせない冷たいドリンク。それぞれ好きなドリンクを飲みたいけれど、ペットボトルを持参するのはサステナブルなピクニックには相応しくありませんよね。せっかく素敵なランチボックスとデザートが揃ったのですから、好きなドリンクを近くのカフェでテイクアウトしませんか?

大手コーヒーチェーンのエクセルシオールカフェはプラスチックゴミの削減のため、この2月からアイスドリンクのテイクアウト向けに紙製カップを導入しました。使用しているのはFSC認証紙。FSC認証とは、適切に管理された森林木材を使用し、その加工や流通に関わる企業も認証を受けていることを保証する国際的な森林認証です。世界で問題になっている森林の減少は、無計画な森林伐採や法令を無視した違法伐採が原因にもなっています。私たちがドリンクカップにFSC認証紙を選ぶことは、環境破壊や社会問題を守る活動に繋がっていきます。現在スターバックスで使用されているカップもFSC認証紙が使用されています。アイスドリンクをテイクアウトする機会も増えるこの季節、カップ1つであっても環境に優しい選択を心がけていきたいですね。

なお、エクセルシオールカフェでは従来から店内利用の容器には陶磁器やグラスを使用しているため、プラスチックの利用はテイクアウトに限られますが、今回の変更で年間28.6トンのプラスチック削減を見込んでいます。

スターバックス(プラントベースフード)

一つの店舗でフードもドリンクも揃えたいという方におすすなのがスターバックスです。全国に約1700店舗を展開する大手コーヒーチェーンのスターバックスでは、コーヒーやティーなどのビバレッジとともにたのしむフードの新しい選択肢として、今月1日からプラントベース のフードメニューを拡充しています。プラントベースフードとは、一般的に動物性原材料ではなく、植物由来の原材料を使用した食品のことを指します。動物性原材料で身近なものといえば食肉ですが、実は牛から排出されるメタンガスは地球温暖化の原因の一つとして問題視されています。メタンガスは二酸化炭素に次いで地球温暖化に及ぼす影響が大きな温室効果ガスです。

しかし、私たちがプラントベースを選ぶことで、飼育されている牛の飼育数が減り、メタンガスの量も減らすことに繋がるのではないでしょうか。近年ではプラントベース食品が増え、飲食店においてもメニューとして提供などもされている中で、何気なく選んでしまう牛肉や豚肉などの選択をプラントベースに変え、地球環境に優しい選択をしていきたいですね。

いつものピクニックをもっと素敵に

サステナブルなボックスに詰められたデリに、フェアトレードの材料が使われた美味しいスイーツ、カフェでテイクアウトした冷たいアイスドリンクに、環境負荷の低いプラントベースフード。ピクニックに欠かせないフードもドリンクも、SDGsの視点で選ぶだけでいつもと違った楽しみ方ができます。環境や生産者に配慮された食事を選ぶことは、緑の中で過ごす時間をより心地よく、より穏やかにしてくれるエッセンスになるはずです。おしゃれなピクニックを楽しみたい方も、家族でのんびりと過ごされたい方も。この夏は、心にも環境にも優しいサステナピクニックを取り入れてみませんか?

ライター / 赤塚
編集 / 佐藤

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