“SDGs”と“企業”をもっと近づける!SDGs MAGAGINE

100年に1度の大変革期を迎える自動車業界の今。キーワードは「CASE」

100年に1度の大変革期を迎える自動車業界の今。キーワードは「CASE」

#SHOW CASE
  • エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を

みなさん、今自動車業界は、100年に1度の大変革期と呼ばれていることはご存知でしょうか?自動車業界におけるカーボンニュートラル(脱炭素)や技術革新など、社会課題の解決にむけた取り組みは大きく評価されています。
実際、国内有数企業のSDGsの取り組みを消費者視点で評価する「企業版SDGs調査2021」では、トヨタ自動車が2年連続で1位に選ばれました。
「ハイブリット車」や「電気自動車」の開発が推進されている今、自動車業界では、実際にどのような取り組みが行われているのか、みていきたいと思います。

進化する自動車業界、キーワードは「CASE(ケース)」

「CASE」とは、Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)の頭文字をとった造語ですが、この言葉は、ダイムラーのCEOで、メルセデス・ベンツ会長のディエター・チェッチェ氏が、2016年に開催されたパリモーターショーの中長期戦略の説明の中で使ったのが最初だとされ、現在では、自動車業界の次世代を象徴する言葉として使われています。

これまでの自動車は、移動や物を運ぶための手段でしたが、AIやIoT、IoEなどのテクノロジー技術の発展により、これらの概念は大きく変わろうとしています。
テクノロジー技術で得たビックデータをもとに、安全・安心・快適はもちろんのこと、データを活用した新たなサービス展開など、自動車にテクノロジー技術を掛け合わせることで、無限の可能性があるといえます。

ガソリン車から電気自動車へと移行

自動車は私たちの生活に欠かせないものですが、一方で、自動車の排気ガスは、健康被害や酸性雨、光化学スモッグの原因や、地球温暖化などの社会問題が指摘されてきました。また、世界の環境問題や二酸化炭素の排出量規制も大きく影響しています。
そのため、世界の自動車メーカーは、ここ数年で急激に電気自動車の開発にシフトしています。電気自動車は、100キロ走行の場合のランニングコストがガソリン車の約3分の1だといわれ、環境にやさしいことから、国や自治体でも補助金を出すなど、電気自動車の普及を後押ししています。

また、電気自動車は、カーボンニュートラル(脱炭素)への取り組みにもつながります。カーボンニュートラルとは、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする目標ですが、電気自動車はガソリンではなく、電気を動力とするので、環境への負荷が少ないとされています。
経済産業省の資料によると、2019年の日本の温室効果ガスの排出量は12億1300万トン、うち二酸化炭素の排出量は11億600万トンと発表されています。この報告からもわかるように、二酸化炭素が影響する割合は高く、ガソリン車から電気自動車に移行することで、この数値の改善も大きな期待をすることができます。

同時に、SDGs「持続開発目標」の項目にある目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」、目標12「つくる責任、つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」にも、電気自動車の普及は具体的に貢献することができます。

期待される自動運転の可能性・将来は運転することもない?

国土交通省では自動運転レベルをレベル0~レベル5までの6段階に区分しています。現在、日本で販売されている自動車における自動運転はレベル2のものが大半とされていますが、2021年3月にホンダが自動運転レベル3の機能を搭載した「LEGEND」を発売しました。

また、世界で見ると、アウディやBMW、ヒュンダイなどがレベル3の実用化を実現しています。さらに、アメリカのカルフォルニアでは完全無人の自動運転タクシーである「ロボタクシー」の実用化に向けた動きなどもあり、自動運転は今後ますます加速していくことが予想されます。

レベル4や5になるためには、技術はもちろんですが、道路交通法などの法的な課題も解決する必要があるため、日本で浸透するにはまだまだ時間がかかるかもしれませんが、自動運転が実現することで、カーボンニュートラルのみならず、交通事故防止、渋滞の解消、移動手段の充実など、さまざまな効果を期待することができます。

自動車による事故を減らすことも可能?

内閣府が発表している「令和4年版交通安全白書」によると、2021年に発生した交通事故件数は30万5196件、これらの事故による死者数は2636人、負傷者数は36万2131人と報告されています。

また、事故理由は、安全運転義務違反が53.6%を占めており、制限速度や一時停止などをしっかりと守られる自動運転システムが100%機能すれば、従来の自動車事故の大半を防ぐことができるかもしれません。
このように自動車業界は大転換期を迎えています。自動車の電気化や自動運転が進むことで、地球環境にやさしいだけではなく、交通事故の減少、交通事故による死亡率も減らすことができるかもしれません。

「自動車×テクノロジー技術」は、これからのわたしたちの生活を、より豊かに、より楽しくと、大きく変える可能性があります。今後の自動車業界に注目をしていきたいですね。

カテゴリーの新着記事

新着記事

Page Top