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好きな運転を諦めない。チューリッヒが「カーボンニュートラル自動車保険」を発表

好きな運転を諦めない。チューリッヒが「カーボンニュートラル自動車保険」を発表

#SHOW CASE

10月20日、チューリッヒ保険会社は、運転により発生したCO2排出をオフセット(埋め合わせ)できる新サービス「カーボンニュートラル自動車保険」の提供を開始すると発表しました。ガソリン車を運転する人も好きな運転で環境破壊が起こらないよう対策を講じることできます。今回の記事では、世界で起きている気候変動の問題とチューリッヒが提供するCO2排出をオフセット(埋め合わせ)できる仕組みについて、知っていきたいと思います。

温暖化が進むと世界では何が起きる?

今年の日本の記録的猛暑は記憶に新しいですが、世界に目を向けても、国土の1/3が水没したと報じられたパキスタンの洪水、ヨーロッパの熱波など、世界の気候が不安定になっていると危機感を覚えた方も多いのではないでしょうか。
国連広報センターSDGs2022の報告によると、エネルギー関連のCO2排出量は、前年比6%増加と過去最高水準に達したと報告されています。そして、世界の気温上昇は収まらず、さらなる異常気象を招く恐れがあるとも警告しています。

気候変動は人類に対する厳戒警報?食料や水不足にも

CO2増加による気候変動が続くと、世界は以下のような危機に直面するといわれています。気候変動は、海面水位の変化などの自然界だけの影響だけではなく、食料・水不足など、私たちの生活にも深刻な影響を与えると予想されています。

海水温上昇による生態系への影響
海水の温度が1.5℃上昇すると、サンゴ礁の70%~90%が減少。さらに、植物の8%、昆虫の6%、脊椎動物の4%が生息域を半分以上も失うといわれています。
海面上昇による影響
海面上昇は、沿岸や低平地に住む人々の暮らしに大きな影響を与えます。南太平洋のツバル、インド洋のモルティブ諸島などは、いずれ国が沈んでしまうとも危惧されています。
干ばつによる作物への影響
過去30年間で、世界の主要穀物栽培地の3/4が干ばつの被害を受けたと報告されています。また、干ばつの影響で、2030年までに7億人もの人が住む場所を失うといわれています。
異常気象による災害の増加
気候変動が進むと、異常気象による豪雨や洪水、熱波など、中・大規模の災害が約40%増加すると報告されています。

家庭では、どのくらいの二酸化炭素が排出されている?

CO2増加による気候変動がもたらす影響は、私たちの日常にも深く関係します。そのため、私たちも気候変動を身近な問題として捉え、日々の暮らしの中で行動することが求められています。全国地球温暖化防止活動推進センターによると、家庭からのCO2排出量は、冷暖房が18.5%、給湯15.0%、キッチン5.8%、照明・家電製品32.4%、自動車22.7%、その他5.6%だと報告されています。

出典)温室効果ガスインベントリオフィス
冷暖房や家電製品などは、設定温度の調整や、家電の使用頻度を減らすなどの工夫で、すぐに消費エネルギーの節約に取り組むことができますよね。ただ、比較的大きな割合を占めている自動車に関しては、個人でどのように取り組めばいいのか、悩まれた方もいるのではないでしょうか。ガソリン車から電気自動車に乗り換えるという方法もありますが、今すぐにというのは現実的ではありませんよね。そこで、今回チューリッヒが提供を開始した「カーボンニュートラル自動車保険」が注目されています。

CO2削減の新たな選択肢に!チューリッヒの「カーボンニュートラル自動車保険」

カーボンニュートラルとは、日常生活や経済活動で、どうしても排出されてしまうCO2などの「排出量」から、植林、森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、実質的にゼロにするという考え方になります。つまり、CO2の排出量に応じた削減活動に投資することで、排出されたCO2の埋め合わせをする取り組みになります。
カーボンニュートラル自動車保険は、簡単なオンライン手続きで、自家用車の走行距離に応じたCO2排出量とオフセット金額が算出されます。そして、相当額のクレジットを購入することで、日本国外の森林保全活動に参加することができます。自動車保険で、個人でも自動車に関するカーボンオフセットに取り組むことができます。
本プログラムを提供するチューリッヒ保険会社の日本における代表者および最高経営責任者である西村正親氏は「地球環境にも配慮して車の運転を楽しみたい、気候変動に対して個人でも何か貢献したいというお客さま一人ひとりが、簡単なオンライン手続きで気候変動に取り組める仕組みを提供することが可能になります。一企業でできることは小さくても、共に協力することで大きな力になります。」と具体的なアクションを積み重ねていく重要性も強調。

石丸幹二氏「ますます気持ちよくドライブができそう」

先日開催された「カーボンニュートラル自動車保険」の発表会では、クルマ好きとしても知られる俳優の石丸幹二氏をゲストに招いたトークセッションやサービス体験などが行われました。
新サービスを体験した石丸氏は、ご自身のドライブで排出されているCO2の量を初めて知り、「これまでは地球のために、何をしたらいいかわからなかったが、さらに実際にオフセットするアクションができるということで、環境に対する意識が高まった。これでますます気持ちよくドライブができそう。」といったお話をされていました。
カーボンニュートラル自動車保険は、自家用車のCO2排出量を数字で見ることができます。具体的な数字がわかることで、環境問題をより自分事化して考えることができるのではないでしょうか。また、「地球にも配慮して、車の運転を楽しみたい」「気候変動に対して個人でも何か貢献したい」このような私たちの思いに、チューリッヒの「カーボンニュートラル自動車保険」という選択肢はいかがでしょうか。

サムネイル:PR TIMESより

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