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2023年、南極の観光客は過去最高の10万人以上!?南極の氷がすべて解けるとどうなるのか。

2023年、南極の観光客は過去最高の10万人以上!?南極の氷がすべて解けるとどうなるのか。

#SHOW CASE
  • 気候変動に具体的な対策を

みなさん、地球で一番寒い場所はどこか知っていますか?ホッキョクグマなど生き物の名前にもなっている北極は、とても寒いイメージですよね。
でも実は、地球上で一番寒い場所は南極なんです。
未知の世界を知ってみたいと、南極へ行けるツアーも開催されています。新型コロナウイルス感染症の影響で、ツアー客はこの2年で15人まで減っていましたが、規制が緩和され2022年から2023年までに観光客が過去最高の10万人に増えるというデータも出ているほどの人気です!

その南極が今、崩壊の危機に立っています。
2023年2月の研究で、「終末の氷河」と呼ばれる南極のスウェイツ氷河の融解が急激に進んでいることが分かりました。

今回は、知っているようで知らない南極のこと、南極の未来がもたらす地球の問題について考えていきたいと思います。

南極と北極の違いって?意外と知らない南極について

南極はどこの国のものか知っていますか?正解は、どこの国のものでもありません。北極はノルウェーやデンマークなどの5カ国の領土からなりますが、1959年に「南極条約」が締結され、南極は世界のどの国の領土でもなくなりました。

南極は地球の最南端に位置し、日本から14000km離れています。想像もつかない距離ですが、日本の北海道から最南端までで3000kmと言われているので、相当遠いということが分かります。
そして、南極の大きさは日本の36倍。そのほとんどは氷に覆われており、2500mもの厚さの氷があります。生息しているのは、ペンギンやアザラシなどの可愛らしい生き物たちです。
北極の平均温度はマイナス25℃、南極はマイナス50〜60℃と大幅に下がります。北極は大部分が海なのに対し、南極は大きな氷の大陸であることも大きな違いです。

では、なぜ今、南極が危機に晒されているのでしょうか。

南極の氷がすべて溶けるとどうなる?!地球温暖化の怖さ

人が住めないほど極寒の南極。人による環境汚染が地球上で最も少ない地域のため、わずかな変化でも南極に影響を与えてしまいます。だからこそ、南極は「地球の健康のバロメーター」とも言われているのです。近年問題視されている、太陽光に含まれる有害な物質から地球を守るオゾン層の破壊や二酸化炭素による地球温暖化などの状況を測る国々の基地が南極にあります。

ある研究によると、地球温暖化の影響により2011年〜2020年の間で、世界の平均気温が1.09℃上昇しているという結果が出ています。もし現在のペースで気温の上昇が止まらず2℃を越えると、2060年頃から南極の氷の融解が急激に進むと言われており、南極の氷がすべて溶けると、今より海面が40〜70m上昇すると考えられています。70mと言えばタワーマンションの23階程度の高さ。日本だけでなく世界が海の中に沈んでしまいます。
信じられないことが現実になる未来が迫っていることを、知らないまま迎えるのは怖いですよね。

未来のために、自分のために、地球温暖化を考える

遠く離れた地の南極も、私たちが暮らす日本も同じ地球上にあります。どこの場所でもそうですが、ルールやマナーを守り、野生動植物に影響を与えないよう配慮して観光することが大切です。
旅行に行き、南極の現状を肌で感じ理解を深めたり、そうでなくても日々の小さな取り組みの積み重ねで南極を守ることはできます。

そしてそれは、地球で暮らす私たち一人ひとりが意識を向けなければいけないことも事実です。
地球温暖化を止めるには、節電やリサイクル、アップサイクルに関心を持ち実践することなど、様々な方法があります。
小さなことでも、多くの人が気を付ければ地球にも反映されるでしょう。ぜひ南極の未来のために、いつまでもこの地球で暮らしていくために、私たちにできることから少しずつ地球温暖化対策を心掛けてみませんか?

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