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#Googleの茶室って何?新生活はスマホのセキュリティ診断を

#Googleの茶室って何?新生活はスマホのセキュリティ診断を

#SHOW CASE #TREND
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう

わびさびとITの絶妙なコラボが目を惹く1週間限定のイベントGoogle CHA-SHITSU(茶室)に参加してきました。そこはなんと、サイバーセキュリティを勉強しながらお茶をする異空間でした。新年度は機種変更したり、社用スマホを手にする人も。ビジネスでもプライベートでも切り離せないこの問題。この謎の茶室の出現と日本政府が主導する「サイバーセキュリティ月間」にちなんで、スマートフォン上での身の守り方について考えていきましょう。

セキュリティチェックを体感する謎の茶室、勉強になりすぎた

このイベントで味わえるのは、サイバーセキュリティを勉強しながら、煎茶、ほうじ茶、ローズヒップティーといった3種類のお茶を楽しむことができる新しい空間。最近では、リモートワークやシェアオフィスでの勤務も増え、社用のパソコンやスマートフォンを持ち歩く必要があったりと、セキュリティ強化の需要はますます高まっています。もちろんプライベートでもサイバー攻撃にあわないための対策が必要。情報収集の点からも、この茶室空間では、Googleのサイバーセキュリティを身近に感じることができます。

編集部撮影:お茶とサイバーセキュリティをかけた見事なMENU

一番身近なセキュリティといえるのが、パスワード。同じものを使い回さずに、アカウントごとに強力かつ違うものを設定することが推奨されています。ここで役立つのが、Googleのパスワードマネージャーです。これを使うことで、パスワードを覚える必要がないのに、より確実に安全にアカウントを守ることができます。Google CHA-SHITSUには、パスワード漏洩や管理方法などに関するセキュリティ診断ができるラウンジがあります。Googleアカウントのセキュリティ診断では、どのデバイスから自分のアカウントにログインされているのかを確認できたり、過去28日間のアクティビティを表示して、不審なものをピックアップしてくれます。実際に自分のアカウントの状態を調べることで、セキュリティへの関心がより高まる仕掛けがありました。

編集部撮影:参加者を茶室の世界に惹き込んでいく異世界感がとても印象的でした

 また、これからの時代に役立つデジタルスキルの習得をサポートするGrow with Google プログラムで公開している全国の中小企業を対象とした講座「はじめてのサイバーセキュリティ」がオフラインで開講されていました。

身近なサイバー犯罪ってどんなもの?違法アップロード、海賊版

 2月1日から3月18日は、「サイバーセキュリティ月間」でした。この時期に盛り上がっていたのが、海賊版漫画の違法ダウンロードを禁止するキャンペーンです。このような違法サイトにはウイルスがつきもの。電子書籍の正規配信サービスであることを示す「ABJマーク」の交付を行っている一般社団法人ABJと出版広報センターは2021年「きみを犯罪者にしたくない。」、2022年には「ありがとう、君の漫画愛。」というキャッチコピーで、より身近なサイバー犯罪を訴えました。

画像出典:ありがとう、君の漫画愛。| STOP! 海賊版 

その他、他人のSNSアカウントを乗っ取る不正アクセスや、掲示板に不正なプログラムを書き込んでウイルスをばら撒いたりする事例があります。また、報道によると、「イタリアのデータ保護当局は3月31日、昨年11月公開の対話型AI(人工知能)「ChatGPT(チャットGPT)」の使用を一時的に禁止すると発表した。膨大な個人データの収集が個人情報保護法に違反する疑いがあるという。運営する米新興企業オープンAIは、約29億円の罰金を科される可能性がある」(2023年4月1日 21時00分時点)と報じています。便利なツールが増えていくことと引き換えに、そこに生じる犯罪やセキュリティも課題となっていくのが分かります。

画像出典:きみを犯罪者にしたくない。| STOP! 海賊版

Cybersecurity for ALL(誰も取り残さないサイバーセキュリティ)とは

 国としては、警察庁でのサイバー警察局設置などの対策が進んでいます。一方、多くの企業では、サイバーセキュリティの優先度がそこまで高くないのが現状です。この流れの中で、これまでサイバーセキュリティ対策の重要性を啓蒙してきた企業161社が集結し、サイバー攻撃による「深刻な被害」ゼロを目指して、2023年3月31日に『一般社団法人サイバーセキュリティ連盟』が設立されました。設立記者会見で、総務省サイバーセキュリティ統括官付参事官の小川 久仁子さんは、「”Cybersecurity for ALL”(誰も取り残さないサイバーセキュリティ)の観点からは、普及啓発イベントの開催や情報発信、セキュリティ担当者等のコミュニティ形成などを行うことにより、サイバーセキュリティ対策は”コスト”ではなく”投資”であるという意識の変化につながるものと大いに期待しております。」と、コメントしています。

SDGs目標9:産業と技術革新の基盤を作ろう

 SDGs目標9-1「すべての人のために、安くて公平に使えることを重視した経済発展と福祉を進めていけるように、質が高く、信頼でき、持続可能な、災害などにも強いインフラをつくる。それには、地域のインフラや国を越えたインフラも含む。」にもあるように、インターネットインフラも安全に機能し続ける必要があります。加速度的に進むインターネットの進歩に、法や制度が追いつかないこともありますが、私たちの生活をより良くする技術開発を正しく推進するためにも、まずはユーザー一人ひとりのリテラシーを高めていくことが大切です。

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