“SDGs”と“企業”をもっと近づける!SDGs MAGAGINE

『新内眞衣のSDGs MAGAZINE増刊号』延長戦 「ジェンダー平等」を考えた特別番組の放送を終えて新内さんが感じたこと

『新内眞衣のSDGs MAGAZINE増刊号』延長戦 「ジェンダー平等」を考えた特別番組の放送を終えて新内さんが感じたこと

#RADIO
  • ジェンダー平等を実現しよう

パーソナリティの新内眞衣さんとともにSDGsを楽しく分かりやすく学べるニッポン放送の『SDGs MAGAZINE』。3月17日は、同8日の「国際女性デー」にオンエアされた特別番組『新内眞衣のSDGs MAGAZINE増刊号』の“延長戦”として、新内さん1人での放送回となった。紹介しきれなかった情報を交え、新内さんが2時間半にわたった特別番組で感じたこととはー。

各界の識者を迎えて目標5「ジェンダー平等を実現しよう」を中心に理解を深めていった特別番組を振り返る今回の放送。新内さんはまず、その放送でも少し触れた慶應義塾大学の蟹江憲史教授が代表を務める「xSDG・ラボ」と国際連合大学主催のシンポジウムに参加した際の話を詳しく紹介した。

新内 「蟹江先生にお誘いいただいて参加してきました。参加といっても、国連大学の大きな一室で、本当に大学の講義のように、大学ってこんな感じだったなぁみたいに思い出しながら、いろいろお話をうかがってきたのですが…。今年の頭に蟹江先生がお話しされていた『SDGsの達成が難しい状況』や『達成に向けて、どう加速化させるか』というお話を細かく聞いて、『ある一定のところまでいくと、世論がひっくり返る、SDGsが加速するんじゃないか』という仮説や、いろいろな企業の取り組みについて学んできたのですが、日本のSDGsの認知度って、すごく高いんですよ。90%とか…なんですけども、実態がどうなっているか知っている人はまだまだ少ない。だから、どう広めて、どう理解してもらって、どう深めていくのかっていうのは、やっぱりこれからの課題ですし、2030年までの達成が、今のところは厳しいよねっていうお話を事細かに聞いてきました」

常々、新内さんは番組を通じて「伝えること」について思いを巡らせているだけに、今回のシンポジウムに参加し、改めて「数字とかを知ると、実際はまだまだなんだなあって、ちょっと悲しくなったりもします」と、その難しさを感じた様子。「それでも、やめちゃいけないというか、これじゃ駄目じゃんって諦めちゃいけないなとは思っているので、これからも分かりやすく楽しく学んでいけたらと思います。(シンポジウムは)3時間あったんですけども、あっという間に過ぎましたし、少しだけ、ちょっとレベルアップした気持ちで今日を迎えております」と前を向いた。

バイタリティに感銘

そして、ここからは、いよいよ『新内眞衣のSDGs MAGAZINE増刊号』の延長戦の本題。2時間半の放送で紹介しきれなかった情報などに焦点を当てた。

3月8日の「国際女性デー」に放送された『新内眞衣のSDGs MAGAZINE 増刊号』では、各界の識者を招いて、さまざまな話を聞いた。まず、新内さんが振り返ったのは、日本企業のアフリカ事業開発支援などを手掛ける株式会社SKYAHの代表取締役・原ゆかりさんに聞いた『世界の経済で活躍する女性の話』だった。

新内 「女性の皆さん、お話しをさせていただいて、やっぱりバイタリティがすごいっていうのは思いましたね。特に原さんは、世界で活躍されていて、ガーナに幼稚園をつくったりとか、そのガーナでつくったものを日本で売るっていうお仕事をされていたりするんですけども、『子供たちは身近な存在からしか将来を描けない』『自分の中にあるものからしか想像ができない』っていうお話を聞き、改めてそうだよなぁと思いました。私も32年間生きてきて、自分の見てきたもの、聞いてきたもの、感じてきたもので今この仕事に就き、これからやりたいことを想像できる。そう思うと、やっぱり教育は大事ですし、その選択肢を増やしている原さんはすごい人なんだなあっていうのを改めて実感しました。いただいたチョコも、すごく美味しかったんですけども」

さらに、東京・品川区の森澤恭子区長による『女性のリーダーがもたらせるもの』についての話題も、大きな刺激になったという。

新内 「森澤区長は、ここが不便だなあって思っていたこととかを、誰もやらないんだったら自分でやってみようっていう、やっぱりそのバイタリティはすごいなぁって思いましたし、私でも理解できるくらい噛み砕いてお話ししてくださいました。難しい言葉とかを使いたくなる瞬間って、めちゃめちゃあると思うんですよ。しかも、普段は多分、その難しい言葉とかを話しながら、いろいろ会議などもされているんですけども、こういう場ではちゃんと噛み砕いて、分かりやすいように教えてくださる。本当に有意義な時間を過ごさせていただきました」

印象に残った「心理的安全性」

ほかにも、ライフスタイルプロデューサーの伊久美亜紀さんと考える『日本の女性の現在地』、春香クリスティーンさんに聞く『子育て世代の政治参加』などが放送された『増刊号』。その4人に話を聞いて、新内さんが最も印象深く刻まれたのが「心理的安全性(=組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態)」の重要性だったという。

新内 「皆さん、本当にそれぞれすごかったです。その4人の皆さんに聞いて、改めて思ったのが『心理的安全性』の大事さ。普段、そんなに考えていなかったというか、『心理的安全性』について思いを馳せる時間が少なかったって思ったんですけども、それこそ何かお話しするにしても、仕事をするにしても、『心理的安全性』って、こんな大事なものはないんじゃないかなぁって思ったんです。『信頼』とか『絆』とか、もちろん長くお仕事をしていれば培われるものだとは思うんですけども、その一個前に『心理的安全性』がなければ、それも生まれないなって。どうせ言ったって駄目だよねって諦めちゃうところを『心理的安全性』があることによって、意外とすんなり解決できることとかもあったりするだろうし、それこそガーナのお話を聞いた時に、家庭じゃない『別の居場所』ができることによって『心理的安全性』が保たれるっていうお話もありました。上司と部下の関係でも『心理的安全性』があると言いやすいし、対話が生まれると解決しやすかったりもする。すごく大事なことを教えていただいたなぁって思います。まだまだ、たくさんのすごい方がいらっしゃると思うので、いろいろな方にお話を伺っていきながら、私も自分自身を深めて参りたいと思います」

番組では『増刊号』の放送があった3月8日の「国際女性デー」に、さまざまなイベントが行われたことも紹介。そのうちの一つが今年8年目を迎えた「HAPPY WOMAN FESTA 2024」で開催された「国際女性デー表彰式|HAPPY WOMAN AWARD 2024 for SDGs』。持続可能な社会づくりに貢献し、さらなる活躍が期待される個人や企業・団体を表彰するプログラムで、「国際女性デー」の社会的ムーブメント化に寄与している象徴的なイベントとして広がりを見せている。

今年は個人部門「HAPPY WOMAN賞」をIKKOさん、LiLiCoさん、堀田茜さん、本田真凜さん、You tuberのMomoka Japanさんの5人が受賞。シンボルカラーの「HAPPY YELLOW(R)」をイメージした黄色い衣装を纏って登壇した。LiLiCoさんは「HAPPYは自分の中にある。どこかから来ると思い込んで待っているのではなく、自分が幸せを感じる瞬間を見つけてほしい」と、幸せに生きる秘訣を披露。その言葉を、新内さんは「確かに、自分に余裕がない時って、どうしても自分の中にあるハッピーを見つけにくかったり、見つけづらかったりするんですけど、いったんちょっと客観的に…まぁ、つらい時って私も経験したことがあるし、客観的になれないのも分かるんですけども、自分の中にあるHAPPYを探してみるっていうのはすごく大事なことだと思う」と噛みしめていた。

さまざまな数字に見える社会課題

また、3月8日にはYahooのトップページに「国際女性デー」にまつわる「SDGsクイズ」が掲載され、話題を呼んだ。

新内 「これが結構、興味深い内容で、時間があれば『SDGs MAGAZINE 増刊号』でもご紹介しようと思っていたのですが、結局時間がなくなってしまっていて…。せっかくなので、この機会に引用してご紹介します。問題1は『出産と所得にまつわるクイズ』がありました。こちらは『日本で、産後1年の所得は、出産1年前と比べて、どのぐらい減る?』っていう3択クイズで、回答Aが『約3割減』、Bが『約5割減』、Cが『7割減』。これ、私は『3割かな』と思って、Aだと思ったんです。つまり、出産前と比べて7割くらいはもらえるんじゃないかなって思っていたんです。でも、これがびっくりしたことに、正解はCで、約7割減だというんですよ。もちろん個人差もありますし、これは平均のお話だとは思うんですけども、7割か…って、ちょっと私も驚きを隠せなかったですね。そんなに減ってしまうのかと思って」

財務省の財務総合政策研究所の報告には、その実状が記されており、「その後の回復も緩やかで、産後7年経っても、所得はマイナス6割程度のまま」とも説明されている。新内さんは「これは、なかなかショッキングなお話です。人生の分岐点といいますか、ライフイベントに出産とか結婚が入ってくる方もいらっしゃると思うんですけども、7割も減ってしまうって考えると、ちょっとライフプランの組み直しをしなきゃいけなかったりとか、準備が必要って思ったりもするだろうし、選べる世の中になっていくのが一番いいかなぁと思いますね」とうなずいた。

続いては「2023年版ジェンダーギャップ指数」の話題。世界の男女格差状況を数字で表したもので、日本が146カ国のうち125位という事実が、『増刊号』で紹介された。今回は、これをさらに深掘りし、HAPPY WOMAN 実行委員会とエーザイ株式会社がリサーチした「家庭におけるジェンダー不平等」と「性別におけるアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込みや偏見)」をピックアップ。「ジェンダー不平等に感じること」として女性の1位は「家庭における家事負担割合に差を感じる」が32.5%で、男性の1位が「女性らしさ、男性らしさを求められること」で18.8%と、女性と男性で感じている部分に差はある一方で、「不平等」を感じている人は男女ともに多い結果となっている。

新内 「このギャップをどうやって埋めていくのがいいのか、それがこれからの課題ですね。でも、変わってきてはいると思うんですよ。これは2023年4月の『全国の20歳から59歳の男女、およそ5300人を対象にした調査』で、『女性のジェンダー不平等に感じること』の4位に『職場における報酬に男女の格差がある』があって24.6%。これも決して低い数字ではないんですけど、数年前とか数十年前と比べると、差は埋まってきているのではないかなぁと思うんです。差がまだ縮まっていないところに焦点を当てるのも大事ですけど、だんだん差が埋まってきているっていうところにも焦点を当てると、少しずつですが進歩していっているということでもあると思うんです。これを2030年までに、どんどん縮まるようにしていきたいですよね。この不平等に感じることの調査も1位が全然違ったことになるのかもしれませんし、今ランキングに入っているものの差が埋まってきて、また別の問題が出てくるかもしれない。でも、知っていくことっていうのは大事なので、皆さんぜひ、こういうところにも注目していただければなと思います」

3月8日の特別番組『新内眞衣のSDGs MAGAZINE増刊号』の“延長戦”となった今回の放送。新内さんは「私も、この『SDGs MAGAZINE』、そして『増刊号』を含めていろいろと学んできて、知ってきたからこそ、自分自身がジェンダーギャップとかを感じていなかったなぁっていう部分があったりもしたんですけど、今回いろいろ知ったからこそ、そのギャップとかを感じている人がいるっていうのを、ちゃんと意識しながら行動していったり、お仕事とか、家庭とかでコミュニケーションを取っていくのが大事なのかもしれないと思いました。何か『自分はそうじゃないから知らない』じゃなく、『そういう人がいるかも』って思いながら、意識して行動していくだけで、ちょっと違う世界が見えてくるんじゃないかなと思いますし、私自身も学んだからこそ、ちゃんと行動していかなきゃなっていうのを感じました」と、「女性」にまつわるさまざまな社会課題を深く知り、また新たな行動のきっかけとなり得る学びを得た様子。「皆さんも、ぜひ一緒に行動していっていただけたらうれしいです」とリスナーに呼び掛けた。

アバター画像

WRITTEN BYSDGs MAGAZINE

カテゴリーの新着記事

新着記事

Page Top