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多様なニーズに配慮した「ウェルネス」に関するビジュアルコミュニケーションとは?iStockが人気ビジュアルと消費者意識調査を公表

多様なニーズに配慮した「ウェルネス」に関するビジュアルコミュニケーションとは?iStockが人気ビジュアルと消費者意識調査を公表

#SHOW CASE
  • すべての人に健康と福祉を

1390072922,Edwin Tan,iStock

新しい環境で新たな生活をスタートさせた人も多い4月。慣れない環境の中で、体や心に疲れを感じている人もいるかもしれません。改めて生活の質やご自身の健康について考える機会も増える中で、今回は「ウェルネス」をテーマにしました。「ウェルネス」=「よりよく生きようとする生活態度」について、iStockで人気のビジュアルや消費者のビジュアル意識調査「VisualGPS」の結果を分析しながら、企業やブランドが「ウェルネス」をテーマにし、画像や動画などのビジュアルコミュニケーションをとる際に考慮するべきことについて考えていきます。

「フィットネス」から「アートメイク」まで…「ウェルネス」で人気のビジュアルも多様化

2024年の「ウェルネス」に関連するiStockの検索トレンドを分析すると、多様なビジュアルへの人気の高まりがわかりました。個人の健康にフォーカスした伝統的な“体を動かす”フィットネスと、”自己啓発”につながるような現代的なヘルスケアソリューションの両方に関心の広がりが見て取れます。「睡眠」(78%増)は、健康に生活していくための休養の重要性に対する意識の高まりを反映しています。

・ピラティス(ピラティス)+ 24
・パーソナルジム + 43
・睡眠(スリープ) +78
・オンライン診療(遠隔医療) +92
・アートメイク +119
・ピル+322%
・整形外科 +445

一方で、「オンライン診療(遠隔医療)」(+92%)が急増していることも興味深い結果となりました。ヘルスケアやサービス分野においても、デジタルプラットフォームを活用する動きが増え、利便性やアクセスの良さを求める消費者の需要に答えていることがわかります。また洗っても消えないメイク「アートメイク」(+119%)と「ピル」(+322%)が急上昇しており、美容の強化やリプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)に注目が高まっていることを示しています。「整形外科」は445%と急上昇しています。矯正手術や筋骨格系の健康への関心の高さを浮き彫りにしているようです。
これらの傾向は、ウェルネスがより広いレンズを通して捉えられ、生活の質を高めようとする個人の多様なニーズや嗜好に応えるために、幅広い診療やサービスが組み込まれる未来を示唆しています。

1353606634,visualspace,iStock

「メンタルヘルス」、LGBTQI+コミュニティ独自の課題へ関心寄せる人が7割

次に、メンタルヘルスに関する認識と優先事項についての調査結果を分析していきます。メンタルヘルスの問題をサポートすることの重要性については広く理解されているところで、グローバルでも日本でも、 LGBTQI+の人々が直面する独自のメンタルヘルスの課題について、全体の7割程度の人々が学ぶべきであると考えており、関心の高さがわかりました。一方日本では、職場での議論やメディアによるメンタルヘルスの描写に対する見方が消極的であることがわかりました。

グローバル:消費者の90%が、メンタルヘルス問題を抱える人々への支援を強化する必要性を感じています。メンタルヘルスに関して敏感で、特に職場では8割以上がメンタルヘルスについてオープンに議論されるべき(84%)だと考えています。また、メディアが孤独や社会的孤立を正確に描写していないと感じる割合が8割にのぼったほか、LGBTQI+コミュニティが直面する独自の課題に対する認識の向上が求められていることもわかりました(68%)。

日本:グローバルと比較して、メンタルヘルス問題に対してより消極的な姿勢を示していることがわかりました。メンタルヘルスサポートの必要性について高いレベルで一致しているものの、職場でのメンタルヘルスに関するオープンな議論を支える傾向は、グローバルと比較すると7割程度にとどまることがわかりました(69%)。また、メンタルヘルスの話題を他人と語り合ったり、職場でオープンにすることへの抵抗感が世界平均(43%)よりも高く(61%)、セラピーを肯定的に見る視点もやや低いことが特徴です。

この調査から、日本ではメンタルヘルスに対して慎重でありながら深い関心があり、プライベートな対応を好む傾向がありそうです。最新のVisualGPSの調査によると、多くの日本の消費者はメンタルヘルスを優先し、ストレスを軽減するために料理や美味しい食事を楽しむこと、趣味に没頭すること、映画やテレビ番組を観ることを好んでおり、メンタルの健康を保つ独自の文化的アプローチが見られます。日本におけるメンタルヘルスの改善には、余暇活動や趣味を通じて、個人の幸福をより豊かにし、文化的に配慮した方法でメンタルヘルスの問題に対する認識を高めることが必要かもしれません。

1214872202,Yagi Studio,GettyImages

個人の健康や幸福の価値観に合わせ多様なニーズを反映したビジュアル選定を

今回公表した結果から、日本では「ウェルネス」が、個人の幸福感や、健康、経済的安定、感情的な幸福感など、さまざまな側面と深く関わっていることがわかりました。このような状況を踏まえると、日本市場をターゲットとする政策や製品、サービスは、効果的なビジュアルコミュニケーションを通じて、これらの多面的なニーズに対応することが不可欠です。このアプローチには、ワークライフバランス、経済的なウェルネス、個人の健康の重要性を強調するビジュアルキャンペーンをデザインすることが含まれます。
「メンタルヘルス」について日本の消費者の意識傾向も明らかになりました。日本ではメンタルヘルスについてオープンに話すことが難しいとされるため、カウンセリングやセラピーシーンを強調する代わりに、個人のメンタルケアの方法をビジュアルに取り入れることが効果的です。また企業はビジュアルを使って、従業員への配慮や、貢献を表現することが大切です。例えば、リスキリング、チームビルディング、多様性推進、メンタルヘルス支援、柔軟な働き方など、従業員の幸福につながる取り組みを紹介することで、企業の社会的責任を強調することが可能になるでしょう。

1488589383,staticnak1983,iStock
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