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伊久美亜紀さんと考える女性の現在地女性が「ハッピーに生き抜く」ために必要なこと

伊久美亜紀さんと考える女性の現在地女性が「ハッピーに生き抜く」ために必要なこと

#RADIO
  • ジェンダー平等を実現しよう

パーソナリティの新内眞衣さんとともにSDGsを楽しく分かりやすく学べるニッポン放送の『SDGs MAGAZINE』。3月8日の国際女性デー当日には、放送時間を2時間30分に拡大した特別番組『新内眞衣のSDGs MAGAZINE増刊号』がオンエアされた。各界の識者を迎えて目標5「ジェンダー平等を実現しよう」を中心に理解を深めていった今回の放送には、ライフスタイルプロデューサーの伊久美亜紀さんが生出演。女性の現在地について考えた。

国際女性デーに合わせ、「新内眞衣のSDGs MAGAZINE増刊号」としてオンエアされた今回の放送では、新内さんとニッポン放送の東島衣里アナウンサーが、さまざまな分野の識者を迎え、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」につながる活動を深掘りした。最初のゲストとして招かれたのが、伊久美さん。毎週土曜日の午後3時50分から放送されているニッポン放送の番組「はじめよう! フェムテック」で東島アナウンサーと共演もしている伊久美さんと、まずは女性の現在地にまつわる話を聞いた。

【伊久美亜紀さんプロフィール】
1964年10月生まれ。大学を卒業後、出版社3社の編集部を経て、1995年にベネッセコーポレーションに入社。「サンキュ!」の編集長を長く務め、キッズ&ファミリーメディア総編集長として「たまひよ」「いぬのきもち」など年間およそ100冊の編集責任者を経た後、2023年3月にベネッセを退職。同年4月に独立。現在はライフスタイルプロデューサーとして札幌にも拠点を構え、北海道のリサイクル企業の人事担当を務めるほか、出版社顧問としても活動し、東京との往復生活をしている。座右の銘は「愛だよ、愛」。

「男女平等」というワード

東島 「プロフィールに間違いはないですね」

伊久美 「はい、間違いございません!」

新内 「(笑)。ということで、今日は国際女性デーということで、まずは根幹となる女性の現在地にまつわるお話をしていきたいのですが、SDGsが掲げる17の目標の中に目標5『ジェンダー平等を実現しよう』というものがあります。言葉だけで聞くと、『んー』ってなる方もいるかもしれないんですけども、分かりやすく言うと、男女平等を実現し、全ての女性と女の子の能力を伸ばし、可能性を広げようというものです。男女平等とは言いつつ、女性の方がやっぱり、今は伸ばしていくっていう感じなんですかね」

東島 「こういった話題を扱う時に、例えば男性側はどうなんだよというお話、意見を伺うこともあるんですけれども、やっぱりその手前、そこに行き着く前に、まずは女性の地位を考えようということでしょうかね」

伊久美 「なんかね、フェムテックのラジオでも、よくこのジェンダーのテーマ、出ますよね」

東島 「はい」

伊久美 「ただ、ちょっとなんだろう。この『男女平等』っていうワードは、ちょっとピンとこないっていうか…どうですか? 新内さん。ちょっと古いって感じしない? どう? どうですか? 若い世代だと『男女平等』っていうと、どんな感じ?」

新内 「『男女平等』っていうと、ちょっとそれこそ、なんか硬くなるというか」

伊久美 「ねぇ!」

新内 「肩肘を張ってしまうような…。『だ、男女平等ですか?』みたいな。難しく考えてしまいがちな言葉でもあるかなと思いますね」

伊久美 「もはや『男女平等! 男女平等!』って言うことの方が平等じゃないっていう感じって、分かります?」

東島 「うーん、難しいですよね、バランスがね。『男女平等』っていう言葉を使っている間は、逆に言うと、まだまだなんだろうなという気持ちにもなったりします」

過去最低の順位となったジェンダーギャップ指数

新内 「確かに、これはこれまでの歴史で結構、日本だけじゃなく、世界で、男性主導の社会の中で、女性はこうあるべきというものがあったよねということで、こうしたことが今叫ばれているそうなんですが、日本の現状が実は結構大変なことになっているみたいで…」

世界経済フォーラム(WEF)は昨年6月21日、男女格差の現状を各国のデータをもとに評価した「Global Gender Gap Report」(世界男女格差報告書)の2023年版を発表。日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中125位で、前年から9ランクダウン。2006年の公表開始以来、最低の順位となった。

伊久美 「これ、結構ショッキングでしたよね」

東島 「情報としてね」

伊久美 「125位ですよ、新内さん」

新内 「125位!」

伊久美 「ビリから数える?」 

新内 「ちょっとびっくりっていうのが…」

伊久美 「しかも、落ちているんですよ、9ランクも!!」

東島 「とはいえ、新内さん。これ、実感ありますか

新内 「9ランクダウンっていうほど実感があるかって言われると、そんななのかなあとはちょっと思っていたんですけども」

伊久美 「ジェンダーギャップ指数っていうのは、だいたいみんな、ピンとくるのかな」

東島 「もう最近は冠につくようになってきていますけど、生活に置き換えて考えてみると、人によっては、そうなのかなっていう人もいるかもしれませんね」

新内 「はい」

東島 「ただ、データを分野別に見ると、例えば政治分野でいうと世界最低クラスの138位なんですよ。この分野に何があるかっていうと、たとえば国会議員の男女比だったり、閣僚の男女比、そして過去50年間の行政府の長、長の在任期間の男女比だったり、さまざまなデータがあるのですが、衆議院の女性議員の比率は1割にとどまっていまして…」

伊久美 「1割?」

東島 「1割です」

伊久美 「1割かあ…」

東島 「数字で聞くとね」

伊久美 「すごいね」

東島 「えぇ」

伊久美 「まあ、確かにちらちらっとしか見かけないですよね」

新内 「うーん、そうですね」

東島 「ちなみに2022年7月の参議院議員選挙では、当選者に占める女性の割合というのが過去最高の28%とはなったんですけれども、なかなかこれがスコアに反映されていない」

新内 「そうなんですね。増えてはいるっていうことなんですよね」

東島 「はい、過去最高ではあったんです」

新内 「だけど、指数的に言うとスコアにはまだ反映されていないということですね」

東島 「138位ということですよね。今、政治分野についてご紹介しましたが、経済分野でも123位なんですよ」

伊久美 「じゃあ、100位以内とかないの?」

新内・東島 「(笑)」

伊久美 「いくらなんでもさぁ」

東島 「欲しくなりますよね(笑)。教育とかは、いろいろランクアップしているような面も耳にすることがありますけど」

伊久美 「そこはうれしいですけどね」

東島 「ちなみに経済分野の内訳を見ていきますと、例えば男女における賃金格差もそうですし、管理的職業従事者の男女比、つまり管理職の割合だったりとか、そういったものを加味した上で123位になっているということなんです」

新内 「なるほど」

東島 「ちょっと耳の痛い話ですが、このペースではジェンダーギャップをなくすには131年かかる」

新内 「えっ、遠いぃ(笑)」

東島 「世界全体での男女平等の達成は2154年になるという」

新内 「もっと遠かった(笑)」

伊久美 「すみません。私、本当にいないんですけど」

新内・東島 「(笑)。みんな、いないです」

伊久美 「いくらなんでも」

東島 「このままでいくとですよ! 伊久美さん! でも、こういった現状を変えていこうという目標になる指数にしていければと思います。やっぱり私たちが、こういった放送できっかけをつくるのも一つですし」

街頭インタビューで聞いた「ジェンダー平等」

番組では、街頭インタビューを実施。「ジェンダー平等」について、街の人が現状をどう捉えているのかをスタッフが聞いた。

伊久美 「これ、興味深いなあ」

街の方・女性 「今、18歳です。ジェンダーですよね、いや、よく分かんないですね。やっぱりなんか、結婚とかしたりすると、いまだに男性が働きに出るみたいなところも、全くないわけではないと思うので、そういうところはちょっと格差があるかなっていうふうに思います」

東島 「18歳!」

伊久美 「18歳かあ。今の方は、ジェンダーっていう言葉は知っていた?」

東島 「はい、けれど…よく分かんないと仰っていましたね」

伊久美 「結婚とかすると、やはり男性の方が働きに…みたいな話もされていましたよね」

新内・東島 「はい」

伊久美 「お父様もお母様も、多分共働きだったりする世代でしょう?」

新内 「まだ漠然としている印象があるのかもしれないですね」

伊久美 「そうなのかなあ」

新内 「結構、日本に住んでいると、実はそこまで不便なことっていうのがあまりなかったりもするので、気づかないとか、知らないっていう方もいらっしゃるのかもしれないんですけども、特に芸能界だと女性であることも個性だったりするので、あまり実感みたいなものを知らないだけで、感じていないのかもしれない。私自身の、個人の意見なんですけども」

伊久美 「それ、でも素敵なことですよね。全然感じないっていうの、良くないですか」

東島 「いや、本当に」

伊久美 「わざわざ感じなくていいですよね?」

新内 「そうですね(笑)」

伊久美 「さっきのような数字を見ると『えっ!?』って思ったわけでしょ」

新内 「うーん」

伊久美 「芸能界、素敵だね」

東島 「職業にもよるところなんですけども、伊久美さんはどうでしょう。長く企業に勤めていらっしゃって、独立されたわけですが」

伊久美 「自分自身は割と今も発言したように、男女差みたいなことを言うのはあんまり好きじゃないですし、仲間たちみんな、もう男性も女性も一緒に働いてきているんだけど、実際企業のトップは、さっきの政治の話じゃないですけど、女性の役員とかは1割とか2割とかだとは思うので、いくら私たちがあまり意識をせずに、男女が仲間としてやっていても、現実やっぱり経営動かすのは男性が多いというのは事実だよね」

新内 「うーん」

東島 「意思決定の立場に、女性がなかなかいないっていう現状はありますよね」

伊久美 「だから、個人的に意思決定しましたけどね、私は」

新内・東島 「(笑)」

東島 「データでも紐解いてきましたけれども、これってちょっと根深いところもあって、今日のテーマでもある『らしさ』っていうのも影響してきていると思うんですよね」

新内 「はい」

東島 「管理職に女性が少ないということで、そういったことが気づかれにくい環境になっていたりだとか、なかなか待遇面が変わらないとか、そんな中で、街頭インタビューで問題をしっかり認識している人たちに、どういったことが問題なのか、どういったところにジェンダーギャップを感じるのか、こちらも聞いてみました」

街頭の女性 「今、大学3年生で21歳です。今、就活中というのもあるんですけど、女性の役員の比率がすごく低いなとは思っていて、逆に女性の比率が多い会社っていうのは、そこをやっぱり売りにしているので、そういうところがまだまだ問題なのかなとは感じています」

街頭の女性 「70代です。平等ではあると思う。でも、公平ではないと思う。例えば、私は仕事をしていて、何にしても自分の名前を書いていたんだけど、仕事を辞めた途端に世帯主が夫で、病院に行くにもなんでも夫の名前を書かなきゃいけないのよ、この書類にね。で、女の人は仕事をして、子育てをして、近所づきあいをして、夫の親戚づきあいもして、その上で、1人もの扱いで、税金がボンッと取られる。で、子供のことで早く帰ると、これだから女はって言われるでしょ。そういう理不尽さはいっぱい感じているわ」

街頭の男性 「同じく(70代)。言われて分かる。いや、もう長いこと、そういうふうに言われて、やはり言われていない人は、未だにやっぱり、そういう感覚がないけど、私は言われることによって振り返る部分がある。だから、世の中でもっと、そういう声を上げないと。まだまだ残っているところがあるんじゃないかな」

東島 「いかがでしょう」

伊久美 「いやぁ、21歳からの、この70代の方。深い。セリフが、ちょっとしみましたね」

東島 「この女性、1時間話せるわと仰っていました」

伊久美・新内 「(笑)」

伊久美 「おっとりされながら、ビシッと仰っていましたけど」

東島 「平等と公平は違うというキーワードが出ました」

伊久美 「すごいワードですよね。平等だとは思っていらっしゃるけど、公平ではないと」

新内 「そうですね。だから当事者にならないと分からないことってたくさんあるので、やっぱり知っていくっていうことが大事になってきますよね」

東島 「街の方の声から、それぞれ受け止めにグラデーションがあるっていうことをお聞きいただきました」

女性の身体を考える

伊久美さんは、3月2日に札幌市内で行われた”女性の生き方を考える”啓発イベント「HAPPY WOMAN FESTA 2024 HOKKAIDO」に出演。国内最大級の国際女性デーイベントで、登壇した。

伊久美 「2年目なのかな? 松本裕子さんという北海道で医療ジャーナリストになられている方が主催されていて、バービーちゃんと北海道大学病院の産婦人科医、小林範子先生と4人で登壇したんですけど、盛り上がりました」

東島 「イベントの趣旨としては『Know yourself Love yourself(自分を知り、自分を大切にする)』をテーマに頑張る北海道の女性たちに贈るヒントを伝えていくイベントということだったんですけれども、ここでテーマに挙がったのがホルモンなんですよね」

伊久美 「このホルモンの話題って盛り上がりますよね」

新内 「いやぁ、ほんとに(笑)」

伊久美 「なんでですかね。特にバービーちゃんって、すごくホルモンとつきあってきた人で、お医者様マニアだし、検査マニアだし、すごく詳しいのね。『ホルモンていうおばけを退治してきた!』なんていう言葉も出てくるぐらい」

新内 「ほお」

伊久美 「ホルモンって盛り上がりますよねぇ」

新内 「そうなんです。今日も打合せの段階でホルモンの話をした時に、ホルモンにはなかなか抗うのが難しいといいますか…」

東島 「そう。思わず『ホルモン!』って言っちゃったりとかね(笑)」

新内 「まあ、それくらい身体にとっては大事なものでもありますし、向き合わなきゃいけないものなのかなとは思うんですけども」

東島 「ホルモンでいうと、例えば月経にまつわることだったり、更年期障害に伴う話だったりっていうのが多く語られていますけれども、男性スタッフにも聞いてみたんですよね、新内さん」

新内 「そうなんですよ。その、やっぱり月経のこととかを女性が話しているのをどうやって受け止めているんだろうっていうのが、すごく気になりましたし、やっぱり自分とは違うものじゃないですか。自分にないものだったりするので、そう考えた時に、どうやって受け止めてくれているのかなっていうのを聞いたんです」

伊久美 「男性のスタッフに?」

東島 「スタッフに」

新内 「でも、そこでは意外と今は結構情報とかもたくさんあるので、だんだん知っていくが増えて、もう何か受け入れてくれている方が多かったんですよ。だから、認知度っていうか、受け入れ態勢みたいなものは、少しずつ広がっていっているのかなとは思います」

東島 「若い世代だと、よりそれが強いかもしれませんが、私たちの時代って教育ってなると、男女別で、そういった生理の話とか受けていたんですよ」

伊久美 「東島さんたちでもそうなの?」

東島・新内 「はい!」

東島 「伊久美さんの時代はどうですか」

伊久美 「伊久美さんの時代…もちろん、全然別々よ!」

東島 「じゃあ、皆さん独学で知るしかなかったってことですよね」

伊久美 「教わらないですよね、多分男性は絶対ね。で、放送でいいのかな…多分血とか出ちゃったら男性陣って死んじゃうよね」

東島 「びっくりしちゃったりするってこともあるかもしれないですよね」

新内 「ショッキングですよね」

伊久美 「(男性は)痛みに弱いしね」

東島 「そうなると、なかなか理解の難しさっていうのが伝わるかと思いますけれども」

伊久美 「理解っていうと、そのイベントで一番出たのが、結局まだまだ我慢をしちゃう人がとても多いということ。このテーマでもあったんだけど、我慢をしすぎないで、もっともっと自分を褒めたり、愛したりすればっていう落としどころだったんだけど、そこにやっぱり理解力、まわりの理解がある、ないっていうので、ずいぶん違うよねぇなんて話が出ました」

新内 「はい」

伊久美 「ただ、バービーちゃんは『死ぬほど自分のことが好きなので、大丈夫です』って、ずっと言っていました」

新内・東島 「(笑)」

新内 「まあ、そうですね。私たちも医系とかに関しては、痛みとかに関しても、人によって違かったりするじゃないですか」

東島 「そうなんですよ」

伊久美 「そうですね」

東島 「女性同士で話すにも個人差があって難しいですよね」

伊久美 「全然大丈夫な方と、もう本当につらい方と、いらっしゃいますもんね」

新内 「セルフケアの面とかでは、どういったお話とかされていたんですか」

伊久美 「それぞれですか」

新内 「はい」

伊久美 「本当に4人4様で。ただ、やっぱりその中で一番疎いというか、更年期とかに気づかなかった。私、その時に一番年上だったんですけど、40歳のバービーちゃん、50歳の松本さん、私が60で、私はあんまり気づかなかったタイプなんですね。そういうのを先生に伺ったら、そういう方もいっぱいいる、と。ただ、私は50歳の時にちょっと不調を感じて思い切って病院に行ったら卵巣嚢腫と診断されて、その後に閉経して、すごく快適になった。なので、私の場合は、普段気づかなくてもちょっとした変化で病院に行ってみるっていうのがいいよねって話から、とにかく我慢しないで行動する、お医者様に行く、そういう話になりましたね」

新内 「でも、変化に気づくっていうのも、やっぱり自分のことをちゃんと知っているからこそじゃないですか。何か普段から心掛けていたこととかあるんですか」

伊久美 「多分、もう本当にバブルの世代なので、50歳で閉経がきて、10年前だけど、ずっと駆け抜けてきたんです。自分をこう顧みるとか、一日の最後にリセットするみたいなのはなく、ずっときていたんです」

新内 「はい」

伊久美 「でも、やっぱり40を過ぎて、50歳近くなってからは、その時間をつくっていましたね、必ず」

新内 「あぁ」

東島 「リセットの?」

伊久美 「5分でも、10分でも、自分のことだけ。周りのことを何も考えないでボーッとするとか、とにかく自分のことだけを考えるっていうのを5分でも10分でも絶対に捻出するっていうのは、自分はやっていました」

新内 「それをやろうと思ったきっかけみたいなのはあるんですか」

伊久美 「やっぱり健康の不調というより、衰えだよね(笑)。外見の衰えっていうのは…やばい、やばい、まずいかな?」

東島 「自分の中では、そんなことないですけどね」

伊久美 「まずいなっていうのが来るのよ、やっぱり」

新内・東島 「うーん」

伊久美 「そうすると、途端に何ていうんでしょうか、自分を大事にしなきゃと思いましたよね。だからって急に生活は変えられないのでね。働き盛りだったりもするし」

東島 「えぇ」

伊久美 「なので、とにかく集中して、集中してぼんやりするというのかな」

新内 「集中してぼんやりする…」

伊久美 「その時間をつくりました」

新内 「まだやったことがないかもしれないです」

東島 「そうですね、もうちょっと足りないかもしれないですね、ぼんやりがね(笑)」

新内 「結構、今の段階から気をつけていくっていうことも大事なのかもしれないですね」

東島 「そうですね」

伊久美 「自分のことをやっぱり考えないと! 自分を、もう本当に1日1回でも。皆さん考えていらっしゃるかもしれませんけど、自分のことを考える時間を無理矢理つくるっていうのが大事だと思います」

新内 「自分のこと、考えられますかね」

東島 「それを勝手な時間とか、ちょっと後回しにする時間ってなりがちなところがよくないですよね、伊久美さん」

伊久美 「そう! やっぱり人のことを思うためには、自分のこともやっぱりちょっと思っておかないと、真の思いやりは、ちょっと難しいかもね」

新内 「ああ。でも、確かに何か我慢じゃないですけど、ちょっと頭痛とかがしたりしても、まだいけるって、どこかで思っちゃうんですよ、まだ」

東島 「思いますね。30代前半なので言う程ではないかなとかね」

新内 「そうなんですよ!」

伊久美 「でもね、そういうふうにやっていくと『いつ言うの?』になっちゃうのよ」

新内 「そうなんですよ!」

東島 「(笑)。そうなんですよ!」

伊久美 「その時に言わないと!」

新内 「だから、気づいたら『あっ、収まった。良かった』みたいになっちゃうんですけど、そういうのってやっぱり蓄積していくものだから」

東島 「はい」

伊久美 「そう!」

新内 「ちゃんとやっぱり身体と向き合わなきゃいけないんですかね」

東島 「まさに今のお話って、伊久美さんとやらせていただいているフェムテックっていう番組に通じるものがあるんですよね。伊久美さん、フェムテックについて改めて教えていただけますか」

伊久美 「はい。もう3年目になりますかねぇ。『フェムテック』っていうのはこの5、6年で結構聞いたことがある言葉だと思うんですけれども、女性の健康課題をテクノロジーで解決するものやサービスというのが定義なんです。ただ、私たちの番組では、ものやサービスだけで解決するというよりも、もうちょっと女性の健康課題から社会課題っていうところまで広げた感じで、フェムテックの講義っていう形で、いつもいろいろなプロフェッショナルな方を呼んで、いろんな角度で話していますよね」

東島 「そうですね。で、その中で自分を大切にすることっていうお話が出ましたね」

伊久美 「結構出ますよね」

新内 「例えば」

東島 「ご家庭で、どうしても孤独感を感じてしまっているお母さんとか、私が倒れたらどうしようもないと思う責任感から追い詰められてしまうんだけれども、その手前で自分を大事にしましょう、と」

伊久美 「はい」

東島 「なかなか後回しになってしまいますからね」

伊久美 「そう。新内さん、さっき仰ってましたけど、そう考える自分の罪悪感みたいなのがある。子供もいる、いろんな部下もいる、いろんな環境の中で、自分のことを考えたら良くないんじゃないかって罪悪感を持っちゃう。そして、我慢しちゃう。そして、なんとなく溜まっていくっていう方が多いよね」

東島 「そうなんですよね」

新内 「確かに、生放送を毎週しているんですけれども、体調面とかってすごく気遣うんですよ。やっぱり空けられないというのがあるので」

伊久美 「そうですよね」

新内 「でも、例えば、ちょっと頭痛がするなーって時に、果たして我慢してしまう可能性もあるなぁと思っているので、そこはもう敏感にというか、ちゃんと自分の身体と対話していかなきゃいけないのかもしれないですね」

東島 「我慢かあ。愛を持ってっていう、まさに『愛だよ、愛』につながる話ですけど、ね、伊久美さん」

伊久美 「はい!」

男性、女性の前に“自分のスタイル”

そして最後に、伊久美さんに「今、私たち(リスナー)ができること=2030年に向けた提言」を聞いた。

伊久美 「提言かぁ」

東島 「はい」

伊久美 「2030年。ちょうどそのあれですよね」

3人 「SDGsの(達成目標年)!」

伊久美 「大丈夫なのかな。(達成まで)いくかね、2030年までにね」

東島 「ねえ」

新内 「今のところだとハードルがすごく高いんですけど、そこを少しでも目指していくというのは重要なことですので、ぜひ」

伊久美 「はい」

東島 「まだまだ先だと思っていたのが」

新内・東島 「意外とね!」

伊久美 「ええ、本当ですよね。今日、ずっとジェンダーの話もしてきましたけれども、いつも私これを言っちゃうんですけど、男性とか女性とかの前に、まず自分。自分のスタイルっていうものを確立して生き抜く。そういう時代だと思います。自分スタイル、そして生き抜く! ハッピーに生き抜く!」

新内 「うん!」

東島 「うーん!」

伊久美 「だと思っています!!」

新内 「自分スタイルっていうのをまず探そうと思います、私は(笑)」

東島 「私、『生き抜く』っていう言葉が好きです! 伊久美さん」

伊久美 「生き抜くのよ!」

東島 「そこにはちゃんと努力もありますしね!」

新内 「そうですね、ありがとうございます」

伊久美 「ただ生きるんじゃないのよ!」

東島 「そうですねっ!はい」

伊久美 「生き抜くの!ハッピーに生き抜くの!」

東島 「はい!」

新内 「ありがとうございます。この時間のゲスト、ライフスタイルプロデューサーの伊久美亜紀さんでした」

新内・東島 「ありがとうございました」

伊久美 「楽しかったです! ありがとうございます!!」

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