気候変動とたたかう美味しい取り組み。地球とあなたのためのフレッシュなプラントベースフードを自宅へ届ける「Grino」
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近年、気候変動において家畜が問題になっていることはご存知でしょうか?
2018年の英科学誌ネイチャーにて、壊滅的な気候変動を回避するためには、肉の消費量を大幅に削減することが不可欠であるという研究結果が発表されました。
食糧生産、中でも「畜産業」は気候変動の大きな要因の一つです。家畜は温室効果ガス(以下GHG)であるメタンを多量に排出する上に、大量の水も必要とします。さらに、放牧地を確保するために大規模な森林伐採をすることも問題になっています。
オックスフォード大学の研究チームが行った2014年の調査によると、食習慣によるGHGの排出量をCO2に換算した数値(kgCO2e)は、肉の摂取量が1日100g以上の場合は7.19、50g以上100g未満の場合は5.63、50g未満では4.67、魚を摂取する場合は3.91、ベジタリアンでは3.81になると発表しました。
つまり、野菜を中心とした食事の方が環境に優しいということが報告されているのです。
そこで注目を集めているのが「プラントベースフード」です。最近になって、このワードを聞くようになった方もかなり増えたのではないでしょうか。
プラントベースフードとは、すべて植物由来原料から作られた食品、またはそのほとんど大部分が植物由来原料から作られた食品のことを表しています。
似た概念として「ヴィーガンフード」がありますが、この二つは全く同じものではありません。ヴィーガンフードは「動物を出来るだけ摂取しない」ことにフォーカスした食事ですが、プラントベースフードは「植物を積極的に摂取する」ということに主軸を置いた食事の考え方です。
このため、両者で使われる原材料に一部違いがあります。例えばヴィーガンでは乳卵は使用しないのに対して、プラントベースでは使用することもあります。
プラントベースフードに移行することは気候変動と家畜の問題にも有効です。ですので、SDGsの17の目標のうち
● 目標12「つくる責任 つかう責任」の12.2 「2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する」
● 目標13「気候変動に具体的な対策を」の13.3 「気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する」
● 目標15「陸の豊かさも守ろう」の15.2 「2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる」
の3つに最も関連があると言えます。
これらの食糧問題を改善するため、プラントベースフードを提供するサービス「Grino」が誕生しました。Grinoは調理済みのプラントベースフードを急速冷凍することによって、保存料など添加物の使用を最小限に抑えることが可能に。
さらに、食材の新鮮さ、風味、栄養素や色も長く保つことができるため、理想の状態での食事を私たちに提供してくれます。調理済みの食事を冷凍しているため、調理はゼロで、温めるだけでOK。忙しい方でも手間や負担をかけずにプラントベースフードを楽しめるようになっているのです。
Grinoは株式投資型クラウドファンディングという仕組みを通じて資金調達をしたのですが、開始約1.5時間後に申込金額が目標募集額の1,000万円に到達。約29時間後には上限募集額の2,500万円に到達したそうです…!この結果からも、多くの方に求められているサービスであることが伺えます。
プラントベースの食事にすることは気候変動だけでなく、私たちの健康にも影響があります。国立がん研究センターによると、加工肉は「人に対して発がん性がある」、そして赤肉については「おそらく人に対して発がん性がある」と判定しています。
つまり、肉の摂取を控えることで、がんの発症リスクを低減することにも繋がっているのです。
出典:国立がん研究センター「赤肉・加工肉のがんリスクについて」
Grinoを利用することによって、手軽にプラントベースの食事を楽しみながら、気候変動に対しても自分の健康に対してもアクションを起こすことができます。“おいしいソーシャルアクション”、ぜひ皆さんも試してみてはいかがでしょうか。
<編集後記>
気候変動対策に貢献しながら健康面にもいいということで、筆者自身もここ数年プラントベースの食事を選択する機会が増えました。ですが、植物性の食品は味が淡白なことが多く、自分で調理するには味付けが難しいと感じていました。Grinoを使うことでより手軽においしいプラントベースの食事を楽しめるようになると思うので、利用してみたいと思いました!