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スポーツ界のアカデミー賞ともいわれる「ローレウス世界スポーツ賞 2021」発表!大坂なおみ選手受賞のほか、「スポーツを止めるな」がノミネート

スポーツ界のアカデミー賞ともいわれる「ローレウス世界スポーツ賞 2021」発表!大坂なおみ選手受賞のほか、「スポーツを止めるな」がノミネート

#SHOW CASE
  • 貧困をなくそう
  • すべての人に健康と福祉を
  • ジェンダー平等を実現しよう

スポーツというワードを見た時、みなさんは何を想像しますか?「サッカー」「バスケットボール」「野球」など、競技をイメージされる方が多いのではないでしょうか?

想像するのが難しいかもしれませんが、スポーツとSDGsは、実は様々な面で関わりがあります。「持続可能な開発のための2030アジェンダ宣言」では、「スポーツもまた、持続可能な開発における重要な鍵となるものである。我々は、スポーツが寛容性と尊厳を促進することによる、開発および平和への寄与、また、健康、教育、社会包摂的目標への貢献と同様、女性や著者、個人やコミュニティの能力強化に寄与することを認識する」と、スポーツが社会の進歩に果たす役割があると認識されています。
また、SDGs17の目標の内「1.あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ」、「3.あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」、「5.ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」など様々な目標にも関わりが見られます。
スポーツを通じて社会貢献を行う世界的組織「Laureus(以下、ローレウス)」は、子供や若者が暴力、差別、社会的格差を乗り越えるためのスポーツプログラムを支援しています。これまでに40以上の国や地域において活動を実施。
そんなローレウスの活動の一つに「スポーツ界のアカデミー賞」とも称される「ローレウス世界スポーツ賞」があります。「ローレウス世界スポーツ賞 2021」が先日、オンラインにて授賞式が開催されました。

「ローレウス世界スポーツ賞 2021」は、2020年のスポーツシーンにおいて最も優れた功績を残した個人や団体を表彰したほか、世界中に影響を及ぼした新型コロナウイルスの感染拡大によるパンデミックの中で生まれたストーリーや、スポーツ界を超えて様々な問題や対立に力強いインパクトをもたらしたアスリートらのメッセージも紹介
全10部門の受賞者が発表され、日本からは、テニスの大坂なおみ選手が日本人選手初となる年間最優秀女子選手賞を受賞しました。他の部門では、年間最優秀男子選手賞にテニスのラファエル・ナダル選手年間最優秀チーム賞にはサッカーのFCバイエルン・ミュンヘンなどスポーツ界の有名アスリートやチームが受賞をしています。
10部門の中には、スポーティング・モーメント賞という部門が設けられています。この部門は、スポーツシーンにおけるフェアプレーやスポーツマンシップ、献身さ、逆境の克服などの側面を称えるものとなっており、世界中のスポーツファンによる一般投票で選出される唯一の賞です。
他の部門に関しては、世界中のスポーツジャーナリストやローレウス・アカデミー・メンバーと呼ばれるローレウス内の組織によって選出されます。過去には、チームの大多数の選手が命を落とすという悲惨な飛行機事故を経て再びフィールドにもどってきたブラジルのサッカーチーム シャコペエンセや両下肢の切断、そしてがんの闘病を経て、エベレスト登頂を果たした登山家のシャー・ボーユーなど世界中のスポーツの素晴らしい瞬間が受賞をしています。

2021年度のスポーティング・モーメント賞は、ダウン症の選手として世界で初めてアイアンマントライアスロンを完走したアメリカのクリス・ニキッチが受賞しました。また、世界各国の素晴らしい取り組みから6つ選出されている中に、日本からラグビー元日本代表の野澤武史氏、廣瀬俊朗氏を中心としたメンバーで発足された「一般社団法人 スポーツを止めるな」の活動がノミネートされています。

一般社団法人 スポーツを止めるな」は、新型コロナウイルス感染症の影響によりスポーツの試合や大会の中止が相次ぎ、才能あふれる高校生たちが、進路先候補となる大学やチームにその実力を示す機会が奪われてしまうという問題に対し、ラグビー元日本代表の野澤武史氏と廣瀬俊朗氏を中心としたメンバーで立ち上げられた団体です。
学生アスリートがハッシュタグを付けて自分たちのプレー動画をソーシャルメディアにアップすると、トップアスリートやスポーツファンらが反応し、彼らの機会の拡大へのサポートに繋がりました。この活動はメディアでも大きく取り上げられ、瞬く間に世間に広まり、実際に複数の選手たちが大学やトップリーグに採用されることに繋がりました。
ラグビーとバスケットボールの2つの競技から始まり、現在は20競技近くにまで拡大。日本のスポーツ界の様々なスター・レジェンド、そして現役アスリートらに支援されています。
コロナ渦において、スポーツだけではなく、エンタメや教育など様々な分野において活動が止まってしまう状況が続いていました。そんな中でも元アスリートらが旗を振り、厳しい状況でもできることを考え行動に移し、先導したことで大きなムーブメントを生みました。
まさに、“スポーツの動きを止めない”活動が評価をされ、全世界の中から6つしか選ばれないスポーティング・モーメント賞のノミネートに選出されたのです。惜しくも受賞を果たすことはできませんでしたが、日本のスポーツの素晴らしいプロジェクトが世界へと発信されました。
スポーツは、年齢、言葉、人種を超えて多くの方々が楽しむことができるものであり、こうしたスポーツの力は、SDGsへの認知や達成には必要不可欠です。スポーツの力を活用するには何よりも“スポーツ活動を止めない”ことが重要となってきます。コロナ渦においても様々なスポーツの活動を支援している「Laureus」と「一般社団法人 スポーツを止めるな」の活動の今後には要注目です!

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