祝ダブル受賞!30万人・2,829校が参加する“届けよう、服のチカラ”プロジェクトとは
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ユニクロやGUを展開する株式会社ファーストリテイリング。同社が取り組んでいる、服を通じて社会貢献を学ぶ参加型の学習プログラム「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」が今年10周年を迎えます。そんな節目の年に、このプロジェクトが経済産業省「第11回キャリア教育アワード大企業の部」の最優秀賞である経済産業大臣賞、および文部科学省「第9回青少年の体験活動推進企業表彰」審査委員会優秀賞のダブル受賞という栄誉に輝きました。このプロジェクトには多くの学生が関わり、協力し合いながら進めます。どんな活動が行われているのか見ていきましょう。
“届けよう、服のチカラ”プロジェクトとは?
小・中・高校生が対象となる、参加型の学習プログラムです。ユニクロやGUの社員が、SDGsについて、リサイクルの意義、服のもつチカラなどを出張授業やオンライン授業を通して子どもたちに伝えます。世界で巻き起こる、環境や国際問題について学び、社会問題を「自分事」として捉え、「自分には何ができるのか?」考え行動することを重視したプロジェクトです。
2001年に開始した「フリースリサイクル活動」をきっかけに、2006年からは全商品を対象にしたリサイクル活動を実施。同年よりUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)と連携し、世界中の難民や避難民へ服の提供が始まりました。
服を届けて明らかになったのは
服の提供活動を通して分かったのは、難民の約半数である18歳未満の子どもたちの服が常に不足しているということでした。そこから国内外の学校に呼びかけ、プロジェクトの発足に至りました。校内や地域で着なくなった子ども服を回収し、その回収された服は子どもたちの手によって仕分けられ、UNHCRを通して難民キャンプなどで暮らす人々へ届けられます。
輝かしいダブル受賞!選ばれた理由は
今回受賞した「経産省キャリア教育アワード」選出の理由として、「服に焦点化し、具体的な活動をベースに社会問題に触れ、それを自分事化していくというプログラムの明瞭さ」「海外への展開・普及性」「数多くの実践からの教材やプログラムの改善が重ねられていること」などが挙げられました。また、「文科省青少年の体験活動推進企業彰」では、社会貢献活動の一環として青少年の体験活動に関する優れた実績を行なっている企業などを表彰しています。今回はその優秀企業の中から、「審査委員会優秀賞」に選出されました。
サステナビリティ担当 グループ執行役員新田幸弘氏のコメント
今回の受賞を受け、「この度本プロジェクトが評価され、貴重な賞をいただけることを、とても光栄に思います。当社は、サステナビリティを事業の根幹と位置づけ、ビジネスを成長させながら、同時にコミュニティにとって求められる支援を行ってきました。なかでも衣料支援とリユースは、服の会社であるファーストリテイリンググループにとって、最も活動の歴史が長く、重要な責務と考えている取り組みです。本プロジェクトには、生活を支えるインフラとしての服の価値を見直すこと、難民問題などの社会課題を次世代の子どもたちと共に考える機会となること、さらには資源の有効活用にもつながるという多面的なメッセージがあります。本プロジェクトが評価された意義を改めて考え、今後も教育機関・コミュニティ・国際機関とのパートナーシップを活かしながら、活動を継続していきたいと考えています」と、想いを残しています。
子どもたちが自らの考えや自分の手を動かして行う、“届けよう、服のチカラ”プロジェクト。これからを生きる子どもたちが、「今」世界ではどんなことが起きているのか、「自分自身」は何ができるのか、世界で起きている問題と向き合いながら、未来を創造するチカラを育んでいます。
本プロジェクトは2022年も実施要項を公開し、参加校を募集しています。過去の受賞歴なども含めて、公式ウェブサイトからもぜひチェックしてみてください。