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オンラインピル診断サービス「mederi」からフェムテックをはじめよう。じつはピル後進国の日本が向かうべき未来


この記事に該当する目標
5 ジェンダー平等を実現しよう
オンラインピル診断サービス「mederi」からフェムテックをはじめよう。じつはピル後進国の日本が向かうべき未来

最近よく耳にするようになったフェムテックというワード。女性を意味するFemaleと、テクノロジー(Technology)をかけあわせた造語として、主に月経不順、生理痛、不妊、更年期障害など、女性特有の悩みに対して、テクノロジーを駆使して改善、解決できるもの、サービスを指します。
世界では、性別問わず、皆が同じ土俵に立って社会で活躍できる未来へ歩み進めているものの、女性が付き合っていく必要のある身体的な性質、つまり性別が理由で同じ土俵に立つことが叶わない現状があります。
こうした問題に対して、前述したフェムテックの力を活用して、体の悩みをできる限り減らしながら女性が過ごしやすく、働きやすい世の中にしていきたいものです。今回は、オンラインピルサービスを始めとする、フェムテックブランド「mederi」のあり方を通してフェムテックを活用したこれからの働き方について考えました。

mederiが展開するピルサービス

女性が生きやすく、暮らしやすく、働きやすい社会にむけて、すべての女性が自分の体のことをきちんと知り、大切に、愛でられるように。 「mederi」はそんな目標に向かって安心、安全を追い求めながら、心とカラダのバランスを整えるためのサービスを提供するフェムテックカンパニーです。
「mederi」が今年1月に本格的にローンチしたmederi Pill(メデリピル)は、産婦人科医による丁寧なオンライン診療で、女性の悩みや体調に合ったピルを提案し、最短翌日に届くオンラインピル診療サービスで、なによりも「誠実」と「続けやすさ」を大切にしているそう。

ピルの服用率の現状

フェムテックの浸透率は国によってばらつきがあり、日本は先進国の中でもかなり遅れをとっているのが現状です。ピルの服用率で言えば、ノルウェー25.6%、英国26.1%、フランス33.1%、カナダ28.5%、米国13.7%となっているなか、日本では2.9%というデータが出ています。「避妊法2019(Contraceptive Use by Method 2019)」より」これほど普及に差がある理由はさまざま挙げられていますが、中でも海外では薬局での購入が可能であるのに対して、日本では産婦人科での診察が必要であることがあげられています。

ピルって実際どんなメリットがある?

よく知られているピルのメリットは避妊効果だと考えられますが、それだけではありません。mederiによるとピルには、排卵痛、月経痛の緩和、経血量の減少、月経不順の改善PMS(月経前症 候群)PMDD(月経前不快気分障害)の改善、卵巣がん、子宮体がん、大腸がんのリスク低下、ニキビや肌荒れの改善、そして子宮内膜症の改善といった多方面でのメリットがあると言われています。産婦人科に行くことにそもそも抵抗があったり、馴染みのない人が多いことに加え、このように多岐にわたるメリットが知られていないため、ピルを服用することに躊躇いを持つ人もいるのではないでしょうか。

知ることから始める

まずは自分の体をよく知ること、そして、痛みや悩みを改善するものを知ること。生理の辛さは、腹痛だけではありません。カラダやココロに起こることを受け入れ、自分を大切にするために、フェムテックがその選択肢の一つになります。
女性と男性が性別問わず、そして手を取り合って生きていく世の中を作っていきたいものの、女性だから、または男性だからカラダに起こる自然な症状があり、それは同じではありません。フェムテックは、そんな女性特有のカラダの悩みに向き合い、知り、そして改善に向けて歩んでいく改善方法です。

前述したmederiのピルサービスは、スマホ一つで産婦人科医とオンライン診断が受診可能。その後最短即日で自宅に届けられます。さらに配送されるボックスには、年代別のおすすめ定期診断や、妊娠出産にかかる費用など、女性の体にまつわる豆知識が書かれたカードが同封されています。このように「mederi」のサービスは一貫して、自然と女性やパートナーがカラダについて考えるきっかけを与えているのではないでしょうか?

代表の坂梨さんにお話を伺うと、「結婚する・しない、子供を産む・産まないは自由だと思っていて、どんな価値観も認めたいし、社会がそうあるべき」と語り、「カラダのことに関して“もっと早くから知っておけばよかった”というシーンが多々出てくること、だからこそ、“私は健康だから大丈夫”と過信せずに、定期検診を受けて、日々ご自身のカラダの変化に敏感でいていただきたい」と続けます。2022年になって早3ヶ月。4月からは学校や仕事で心機一転、新しい形での生活を送る人も多いのではないでしょうか。そんな時、刺激や高揚感が楽しい反面、緊張などによって、本人も気づかないうちに気疲れしてしまっているケースは少なくありません。新生活を目前にする今、この時期をきっかけにフェムテックを活用し、より良いスタートに向けて準備してはいかがでしょうか。

ライター:上野 文