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その「いじり」令和じゃないかも?パーハラ、ボディニュートラルを考える

その「いじり」令和じゃないかも?パーハラ、ボディニュートラルを考える

#TREND
  • 働きがいも経済成長も

人の容姿やプライベートなことを笑いにのせて発言されるのを見たことがありますか?例えば、見ているこちらもヒヤッとするようなテレビ番組でのボケやツッコミ。職場や教室内での容姿をいじるような会話やノリ。容姿について、自らチャームポイントとしてポジティブに発信することと、他者が一方的にいじることには大きな差があります。後者の場合、「パーソナルハラスメント(パーハラ)」に当てはまるかも。今回は、「容姿いじり」についてハラスメントやボディニュートラルの観点から考えていきましょう。

何気ない会話がパーソナルハラスメントかも?

パーソナルハラスメントとは、個人のしぐさや癖、話し方、体型、名前などに対して、本人の個性を否定したり、卑下する行為です。例えば、本人がコンプレックスに思っていることを拡散したり、悪意を持ってモノマネをするというのも、パーハラの一例です。本人がその場で言い返すことをせずに、一緒になって笑っていたからといっても容認していたとは限りません。人の個性を口にする際には、細心の注意を払うことが最低限のマナーです。いくら親しい間柄であってもそれは変わりません。

「容姿や年齢身体的特徴について話題にされた」人は53.9%

独立行政法人労働政策研究・研修機構は、「妊娠等を理由とする不利益取扱い及びセクシュアルハラスメントに関する実態調査」結果において、「容姿や年齢、身体的特徴について話題にされた」と答えた割合を53.9%としており、その多さが際立っています。そして、パーハラは他のハラスメントと結びつくことが多くあります。例えば、パワハラの場合は、「体だけデカくて、仕事じゃ全然使えない」、セクハラの場合は、「安産型なのになかなか子どもを授からないね」、モラハラの場合は、「メガネをかけてる割に頭悪いね」など。ノリで言ってしまったあとに、土足で踏み込んでしまったかも、と反省したことはありませんか。自分が言われて嫌なことは相手に言わないようにするのはもちろん、無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)にも気をつけることが大切です。

お笑いにも変化が?「容姿に言及するネタを捨てることにしました」

人気お笑いトリオ『3時のヒロイン』の福田麻貴さんが容姿いじりに対してツイートしました。「あと今度改めて詳しく書きますが、この数週間で容姿ネタに関してじっくり考える機会が何度かあって、私達は容姿に言及するネタを捨てることにしました!思いはまた書きます。エンタはそう決める前に収録したもので、さらに別番組で5月にもう一本そのようなネタが放送されますが、以降は作りません。」このツイートに対して、「昭和人間からすると、もっと強めにいじって欲しいぐらいなんやけど、今は令和。福田さんは常に先をみてるんだと思う。」という反応もありました。福田さんはその後、テレビ番組内で「(容姿ネタが)ウケなくなっているのを感じていた。これで誰かが傷ついたりするかも、と心配しながらネタを披露するってなんやねん、と思って。」と説明。

自分の体に対し、ポジティブであることを強要しない。ボディニュートラルとは?

画像出典:Pinterestボディニュートラルレポート 
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合わせて知っておきたいのが、「ボディニュートラル」という考え方。ここ最近TikTokInstagram中心に海外で急速に広まり、Z世代の注目度が高いキーワードです。「社会が何と言おうと、どのような体型でもその人はありのままで美しい。それをポジティブに受け入れられなくても大丈夫」というもの。「ボディポジティブ」との違いは、自分の体に対しポジティブでなくてもいいことです。体は健康状態や年齢によって、常に変化していくもの。中には、病気やケガによる体の変化もあります。自分でコントロールができないことを、あるがままに受け入れることによって救われることも。外見は自分の特徴の一部でしかないということを理解し、ありのままの自分を愛せることが何よりです。

画像出典:SDGs CLUB

このような変化に、価値観のジェネレーションギャップを感じる人もいるかもしれません。新年度、職場や学校ではじめての人と会話する機会が増えるいま、改めて安全に安心して仕事ができる関係性が築けているかを考えてみませんか。

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