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100年先へ物語をつなぐ。手塚治虫『火の鳥』×最新技術「MoN Takanawa」の挑戦


この記事に該当する目標
11 住み続けられるまちづくりを
100年先へ物語をつなぐ。手塚治虫『火の鳥』×最新技術「MoN Takanawa」の挑戦

文化の継承は、SDGsの「住み続けられるまちづくり(目標11)」における重要な要素です。2026年3月28日に、高輪に誕生する文化の実験的ミュージアム「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」は、「文化の継承と創造」を体現する特別公演「MANGALOGUE(マンガローグ):火の鳥」を発表しました。

マンガを“浴びる”:新感覚のライブ体験「マンガローグ」

MoN Takanawa オリジナルの「MANGALOGUE(マンガローグ)」は、普段は一人で読むマンガを、みんなで体験する新しいライブパフォーマンス。マンガそのものを映し出す巨大 LED、舞台をナビゲートする「ロボットアーム」、そして観客と一緒に物語を旅する「MANGALOGUER(マンガローガー)」たちとともに、マンガの世界を体感します。

舞台となるのは、巨大LEDを備えた1,000m²のシアター空間「Box1000」。マンガの絵や言葉、コマの並びを時間の流れに沿って映すことで、観客は物語が進んでいく過程をその場で追体験します。

ロボットアームの「鉄腕アーム」は、劇場でのマンガ体験をナビゲートする役割。先端に備えたカメラの視線を巨大 LED スクリーンへと映し出し、まるで命が宿ったかのように熱心にマンガのコマを追います。普段は一人で読むマンガを、ここではその場にいる全員が同じ視線でたどりながら、物語をともに体験し、共有していきます。

「いのち」の物語を次世代へ

2026年4月22日(水)から始まる上演作『火の鳥 未来編』は、“電子頭脳”が支配する西暦3404年を舞台の作品です。火の鳥によって“永遠の命”を授けられた主人公、そして火の鳥とともに、人類の文化、そして文明の行きつく先を辿り、「いのち」について考えます。1967年に発表された本作は、まるで“現代の預言書”のように、今、AI や環境問題に直面する私たちに「生き方」を問いかけます。

公演には、手塚プロダクションにより、LEDシアターでの上映を前提として新たに着彩された100枚以上の着彩原稿を使用します。約60年前に描かれた白黒原稿をもとに、原作の線やページ構成を尊重しながら、元アシスタントの手によって、一枚一枚にあらためて色彩が施されています。マンガの絵が紙面とは異なるスケールと環境で提示されることで、線の力や色の広がりを、これまでとは違う距離感で体感することができます。

“新たなマンガ体験”を作り上げる、豪華なキャスト陣が集結

登場するキャラクターに魂を吹き込む声出演では、火の鳥役として夏木マリさん、タマミ役としてあのさん、猿田博士役として古田新太さんなど、豪華な面々の出演が決定。さらに、今回の公演を象徴する鉄腕アーム役を務めるのは山寺宏一さんです。

また、最初の「MANGALOGUER(マンガローガー)」は又吉直樹さん。
「MANGALOGUER(マンガローガー)」は、ロボットアームとともにマンガの世界をたどる旅へと出るキャストです。観客の視点を代表する存在として、時に物語の展開に共感し、時に疑問を投げかけ、理解を深めながら物語を追体験していく役割を担います。

100年後の未来へ「物語」を届けるために

MoN Takanawaは、過去の遺産を保存するだけの「美術館」の概念を打ち破る、文化創造の実験的ミュージアムです 。SDGsが目指す持続可能な社会とは、技術的な進歩だけでなく、先人たちが遺した「想像力のエネルギー」を次世代が使いこなせる形で受け継いでいくことでもあります 。

今回の「MANGALOGUE(マンガローグ):火の鳥」公演は、日本が世界に誇るマンガ文化を、最新のテクノロジーと融合させることで「動態保存」し、未来の観客へと手渡すための重要な第一歩です。2026年春、高輪から始まるこの挑戦は、私たちの「マンガ体験」をアップデートするだけでなく、100年先の文化の在り方を照らす光となるでしょう 。