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間伐材を使って災害を防ぐ!アキュラホームが手掛ける“木のストロー”の穴から見える未来とは?


この記事に該当する目標
12 つくる責任つかう責任 15 陸の豊かさも守ろう
間伐材を使って災害を防ぐ!アキュラホームが手掛ける“木のストロー”の穴から見える未来とは?

日本が世界でも有数の「森林大国」であることをご存知でしょうか?

日本の森林面積は約2,500ヘクタールで、国土の67%を森林が占めており、世界でも有数の森林大国に数えられています。

※出典元:林野庁 都道府県別森林率・人工林率
https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/genkyou/h29/1.html

■世界で初めて開発・量産化に成功した木のストロー

そんな森林の国・日本で、世界で初めて木ストローの開発・量産化に成功したのが、住宅メーカーのアキュラホームです。近年では、地域の学校で木育授業を実施し、森の大切さやものづくりの楽しさを伝えると共に、間伐材を活用した学習机の天板を寄贈する「木望の未来プロジェクト」を10年以上前から実施。寄贈された天板は累計1万4千枚を超えるなど、木を扱う会社として、木を活かす・守る活動にも力を入れてきました。

そんな中で転機となったのが、2018年の西日本豪雨です。間伐※1が適宜適切になされていなかったことも一因となり、甚大な被害が及びました。同社ではこの豪雨をきっかけに間伐の手法などを見直し、間伐材を活用したカンナ削りの「木のストロー」を世界で初めて開発。間引きした間伐材の利用を進めることが、結果的に森林を守ることに繋がるということで、徐々に注目を集め始めました。

また、この木のストローは森林保全につながるだけでなく、現在世界的な問題となっている廃プラスチック問題の解決にも寄与するアイテムとして高い評価を獲得。なんと、G20大阪サミットでは関連する全ての閣僚会合でも採用され、第29回地球環境大賞では「農林水産大臣賞」も受賞しました。

※1:山林の手入れ法の一種で、木を切って間引きすること。

■木のストローが見据えるこれからの未来

日本国内はもちろん、世界にも存在を示した木のストローですが、8月には成田空港にも導入が始まり、10月には国内最大級のクリエイティブの祭典「rooms41」にも出展される予定です。また、同じく10月には、静岡県の賤機中学校でSDGsを考える授業の一環として取り入れられるそうです。開発者であるアキュラホーム広報担当の西口さんは「この1本の木のストローで環境問題について考えるきっかけになれば」と話しています。

社会に大きなインパクトを生み出している木のストロー。10月16日には、木のストローが生まれるまでの物語が描かれた書籍も発売。これから、街のいたるところで見かける身近な存在になるのではないでしょうか。

一本の木のストローから始まった、世界を動かす大きなストーリー。ストローの穴からは、SDGs目標達成に向けた“一筋の光”が見えたようでした。