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羽田から90分。サステナブルな街、十勝の魅力

羽田から90分。サステナブルな街、十勝の魅力

#OPINION

突然ですが、皆さんは十勝と聞いてどんなイメージが浮かびますか?
広大な自然に、のびのびとする乳牛、そんな印象をお持ちの方も多いかもしれません。北海道に旅行することはあっても、十勝まで足を延ばすことはおそらく少ないですよね。でも実はこの十勝、「道内移住先ランキング」「住みよさランキング」ともに1位という北海道民お墨付きの大注目エリアなのです。一体どんな点が評価されているのでしょうか。今回はまだまだ知られていない十勝の魅力をご紹介します。

実はこんなに近い。十勝

十勝というのはエリアの名前で、北海道の東部に位置する19の市町村で構成されています。とかち帯広空港へのフライトは羽田からたったの1時間半。東京から千葉や山梨へのドライブと同じくらいの時間で圧倒的な大自然を堪能することができます。飛行機から見える十勝平野はまるでパッチワーク。海外の大規模農場のような、同じ日本とは思えない景色が広がっています。

日本と世界が注目するエリア

酪農畜産や農業だけでなく、海に面していることから漁業も盛んな十勝は、日本最大の食料基地とも称されています。その食料自給率はなんと約1,100%。人口の11倍にあたる食料を生産しています。土地の広さに加え、日照時間の長さや冷涼少雨という過ごしやすく恵まれた気候も大きく影響し、今ではヨーロッパを始めとした海外メーカーも多く参加する国際農業機械展が開催されるなど、海外からも注目されています。
注目されているのは産業だけではありません。2020年にニュース週刊誌AERAが発表した「コロナ時代の移住先ランキング」の北海道エリア部門では十勝にある帯広市が1位を、そして音更町が4位にランクイン。
また、今年7月に東洋経済新報社が発表した「住みよさランキング2022」では帯広市が北海道内エリアで2年連続1位を獲得しています。異常気象が叫ばれる中、晴れの日が多いことや降水量が少ないことは農業だけでなく住環境にも大きく影響します。また、十勝の中心、帯広市は商業施設や飲食店も充実しており、気候・自然・利便性のバランスがとれた街です。テレワークを始めとした新しい働き方が広がる中で、首都圏へのアクセスの良さも評価され、北海道民だけでなく全国から注目されているエリアが十勝なのです。

【注目スポット】1,000年後の未来に遺す、十勝千年の森

ガーデンデザインの世界的な賞を受賞するなど、世界もその美しさを称賛している「十勝千年の森」。現代のライフスタイルがもたらす様々な環境問題について森の視点から捉え、本質に向き合うことを目的に作られました。カーボン・ オフセットを起源に、森、庭、 農、アート、食を軸に人と自然とを繋いでいます。
また、こちらではネイチャーホースライディングと呼ばれる森の中の乗馬も体験することができます。なんと、放牧されている馬を自分で捕まえるところから始まり、鞍(サドル)付けやブラッシングも全て自分で行います。森の中の探索を終えた後は馬のお尻に体温計を入れて体温測定。一日旅を共にする馬との出会いから別れ、そして道具にまで思いやりと責任を持つことができる新しい体験です。
1,000年と聞くと気の遠くなるような年月に感じられますが、世代で表すと3~4世代という長さです。大自然に身を置き様々な自然と触れ合うことで、人間らしさを実感するとともに、目の前のことにとらわれることなく物事を俯瞰して見ることの重要性に気づかされます。この森での体験は自然と共生することについて考えるきっかけにもなるでしょう。

【注目スポット】snow peakが発信する十勝の魅力、十勝ポロシリ

十勝のポロシリ高原にある、アウトドアメーカーのsnow peakが手掛ける本場のキャンプ場です。同メーカーが運営するキャンプ場は国内で7カ所ありますが、こちらではアウトドアを拠点に十勝の自然や食べ物の魅力も世界に発信しています。普段キャンプをされている人にはお馴染みのsnow peakですが、焚き火イベントを定期的に実施するなど、焚き火をアウトドア体験・コミュニケーションの重要なツールとしています。焚き火を眺めていると、それだけで日常を忘れ、心が落ち着いていく感じがしませんか?焚き火を囲んで語り、共に過ごす空間は互いの距離も縮み、とても貴重な時間になるはずです。大都会から離れ、大自然の中で仲間と一緒に過ごす体験は一生の思い出になることでしょう。

まだまだある!十勝のスポットをまとめて紹介

六花の森

バターサンドでお馴染み、六花亭の本社は十勝の帯広市にあります。皆さんもきっと一度は目にしたことのある、あの有名な包装紙。そこに描かれた山野草の森を具象化したいと、2021年にできたのが六花の森です。広大な敷地には美術館やカフェがあり、包装紙に描かれている季節の草花を楽しみながら、六花亭の世界観に浸ることができます。ここで働く人は皆さん十勝在住ということで、十勝を大事にする会社の思いが雇用にも現れていますよね。

十勝しんむら牧場

十勝しんむら牧場は、放牧酪農や環境負荷をできるだけ少なくした土づくりを取り入れた酪農を経営しています。キャンプやバーベキューなどの珍しい体験もできますが、最近では「ミルクサウナ」と呼ばれている広大な牧場の中にあるコンテナサウナが話題に。サウナでととのった後に飲む搾りたての牛乳は格別。最高のサウナドリンクです。

北海道アヴァント

サウナ続きになりますが、これからの季節に是非おすすめなのが、こちらの冬季限定のサウナアクティビティ。サウナテントの横に用意されているのは凍結した川の氷に穴を開けてできた自然の水風呂です。本場フィンランドでは有名な様式ではありますが、様々なサウナを渡り歩くサウナーの皆さんでも、きっと氷上のサウナは未体験なはず。この冬は大自然と一体化できる本格サ旅を味わうのもいいかもしれません。

アウトドア要素の強い十勝はビジネスキャンプにもおすすめ

農業や酪農のイメージが強い十勝でしたが、実際に訪れてみると、そこには自然や食など想像以上に洗練された魅力が詰まっており、移住や長期滞在したくなる理由がとてもよく分かりました。そして、何より驚いたのは羽田から1時間半という近さです。ユニークな乗馬体験やキャンプフィールドなどの自然体験に加え、都会からのアクセスもいいことから、企業のビジネスキャンプとしてチームで訪れるのも良さそうですね。さらにはサウナ アクティビティを組み合わせたビジネスキャンププランも現在計画中とのことで、今回訪れたのは夏でしたが、サウナ好きの筆者は是非冬にも訪れてみたいと思いました。

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