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今注目されている、古くて新しい食材「おから」の活用方法!


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12 つくる責任つかう責任
今注目されている、古くて新しい食材「おから」の活用方法!

クリスマスから年末年始にかけてケーキや贈り物の焼き菓子、料理では濃厚なグラタンや外食の機会と、普段に比べてごちそうや乳製品を摂る機会が多かったという方は大勢いるのではないでしょうか。そのうえ寒くて運動不足、胃腸も弱って冷え性まで…そんな不調を抱えたまま2024年を過ごすのはもったいなくありませんか。

そこで、改めて注目したいのが動物性の食品に代わるプラントベースの食品たち。近頃はコンビニでも地球環境を想い、植物性由来にこだわった商品が各社登場しています。中でも2023年の秋に発売され話題になったローソンの“お!からあげくん”は動物性食品に“おから”を組み合わせることで、おいしさと健康面への気づかいを両立させた商品でした。

おからは、食物繊維が豊富で腸内環境の改善に役立つことで知られています。他にもカルシウムや質の良いタンパク質、血液中のコレステロール量を低下させるとも言われているレシチンを含んでいます。また、ストレス等により体内で増えてしまいがちな活性酸素を消去する作用が認められている大豆イソフラボンも含んでおり、栄養面で優れていながらローカロリーなので健康にメリットのある(役立つ)食品と言えるでしょう。

また安価なことで昔から「雪花菜」や「卯の花」など、お総菜として日本人の食卓を飾り、親しまれてきたおからですが、社会的に悩ましい実態もあるんです。実は、生おからの年間発生量約70万トンのうち、食品として有効利用できている量は全体の約1%と、とても少なく、大半のおからは廃棄物処理法によってゴミとして扱われてしまいます。こうなってしまったのも生のままでは腐りやすく、日持ちがしないというデメリットが、1999年の「おから事件」の裁判時に判断の要因となってしまったからです。

この裁判から20年余り、今ではSDGsが新常識になりゴミを不要物として処理するのではなく、資源として再び活用していくという「循環型社会」に向けた動きは、企業にとっても社会的責任となりました。

各社がさまざまな商品を開発していますが、今回は、「豆乳」などを製造・販売するキッコーマンソイフーズ株式会社が販売している「豆乳おからパウダー」に注目しました。この商品は、その名の通り、豆乳を製造する過程から出たおからを、特殊な製法で乾燥させたもの。栄養価が高い故に傷みやすいという難点を解消し、現代のライフスタイルの中でも取り入れやすいパウダー状になった商品です。普段、惣菜でおからを食べる機会のない人でも、これなら気軽に試せるのではないでしょうか?さっそく筆者も実際に「豆乳おからパウダー」を使い、キッコーマンソイフーズが公開しているレシピを試してみました。

作り方はとても簡単です。豆乳と豆乳おからパウダー、ザーサイを耐熱容器に入れて電子レンジで温め、お酢と醤油を加えて混ぜます。あとはお好みでトッピングをのせれば完成です。豆乳パウダーを加えることでとろみが増して、口にしたスープがゆっくりとお腹に染みわたり、確実に身体の中から温めてくれました。

この台湾シェントウジャン風スープは冷えの解消を目的とした“温活朝メニュー”。豆乳マイスター“プロ”の資格を有する管理栄養士で医学博士の藤橋 ひとみ先生が、忙しい朝でも手軽に取り入れていただきたいと、洗い物を極力減らし、10分程度の短時間で電子レンジで調理できるように考案されたレシピなので、ぜひ寒いこの季節にお試しください。
とてもホッとできる味なので朝食だけでなく、夜食にも適していると思います。大豆は幸せホルモンとも言われるセロトニンの材料であるトリプトファンを含んでおり、ストレス対抗物質のギャバを含むキムチなどをトッピングするなどアレンジを楽しみながら、ストレス由来の暴飲暴食を防ぐことが期待できそうです!

さらに、豆乳に含まれるサポニンは脂質の代謝を促進してくれる上、たんぱく質を多く含む食品をとることで肝臓の代謝機能が促進されて、アルコールの代謝が進み二日酔いの防止にも効果的。お酒が好きな人にはぜひ覚えておいてほしい、活用してほしいレシピです。

この他にもオフィシャルサイトには豆乳/豆乳おからパウダーの活用レシピの掲載がありますが、そもそも料理が苦手、面倒!という方でもヨーグルトに混ぜたり、お味噌汁にプラスするだけの簡単アレンジレシピ集もあり、かなり生活に取り入れやすくなっています。

健康的にもよく、環境負荷の低い豆乳おからパウダーを活用し、持続可能な食生活をはじめてみてはいかがでしょうか?