2月13日はNISAの日!SDGsに貢献するESG投資で月々貯金感覚でできる新NISA
この記事に該当する目標
SDGs目標達成のために私たちができることは何でしょうか。電気をこまめに消す、フードロスを減らすなどさまざまありますが、なかでも「ESG投資」がいま世界的に大きなトレンドになっています。環境や社会に配慮した事業と、適切なガバナンス(企業統治)を行っている企業に投資するのがESG投資です。
ESGは「環境(Environment)」「社会(Social)」「企業統治(Governance)」の3つの単語の頭文字を取った略語です。ESGに配慮した経営を行う企業に投資することで、SDGs目標達成に貢献することができます。
新NISAを活用したESG投資なら、小さな金額から毎月コツコツ投資できるうえ、まとまったお金の投資も可能です。では、2024年から始まった「新NISA」とはどのような制度なのでしょうか。
「新NISA」改正の3つのポイント
2014年に個人の資産形成を支援するために始まったのがNISA(少額投資非課税制度)です。投資利益が出ても約20%の税金がかからない非課税が魅力で、証券会社によっては100円から積立投資ができるので、手軽さが人気を呼んでいます。
2024年1月から始まった新NISAでは、非課税で投資できる金額が拡大され、非課税保有期間も無期限に変更されました。新NISA変更点は次の3つです。
3つのポイント
①つみたて投資枠と成長枠の併用できる
②年間の非課税投資可能枠が拡大
③非課税保有期間が無期限に
ポイント①つみたて投資枠と成長枠の併用できる
これまでは、「つみたてNISA」と「一般NISA」の併用はできませんでしたが、新NISAでは併用可能です。つみたてNISA→つみたて投資枠、一般NISA→成長投資枠と、呼び名が変わりました。どちらか一方の枠だけを運用することもできます。
ポイント②年間の非課税投資可能枠が拡大
つみたて投資枠は、年間40万円だったのが120万円へと枠が広がりました。最大10万円を毎月預金代わりにコツコツ積立投資できます。
一方、成長投資枠は、年間120万円から倍の240万円まで投資枠が広がり、スポットでより大きな資産を投資できるようになりました。
ポイント③非課税保有期間が無期限に
これまで非課税保有期間は一般NISAが5年、つみたてNISAが20年でしたから、無期限になったことで長期に渡る投資が可能になります。
世界中の投資家が大きな注目をする「ESG投資」とは
新NISAにおける投資で今注目されているのが、冒頭でも述べた「ESG投資」です。
優良な企業がESGに積極的に取り組む理由は、ESGを無視した経営ではサスティナブルでないばかりか、資金調達そのものが難しくなるからです。目先の短期的な成果を求める企業では、環境破壊や健康被害、貧困や差別などの社会的問題を生じさせて企業価値が下がります。
表2を見ればわかるように、ESG投資をすることで、さまざまな社会課題を解決することにつながります。
具体的なESG投資先は、目先の利益や評価だけでなく環境や社会への配慮、健全な管理体制の構築などを通じて、持続可能な発展を目指してESG経営を行っている企業です。
たとえばESG指数として、日本株市場の約85%をカバーする「MSCI ジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」に含まれる銘柄があげられます。ほかにもS&P/JPX カーボン・ エフィシエント指数など、全部で5つの指数が選定されています。
これら5つの指数に含まれる銘柄を見れば、ESGに積極的に取り組んでいる企業=SDGs目標達成に貢献している企業ということになります。企業がESG経営を推進することで、SDGsの目標達成が実現できると考えられています。
資産運用しながら持続可能な豊かな未来へ貢献
「地球環境を良くしたい」「働き方改革を推進して社会全体を良くしたい」「質の高い教育をみんなに」「ジェンダー平等を目指したい」といったSDGs目標に即した自分の思いを行動に移せるのがESG投資です。
ESG投資は、企業の持続性や安定性を重視して長期間に渡る運用を目指すため、投資リスクが低減できます。
2024年に始まった新NISAでは、非課税保有期間が無期限化されたことで、より長期的な資産形成に取り組むことができるようになりました。金融庁によると、長期にわたって継続するほど元本割れの可能性が低くなる傾向になるようです。この機会に一度、資産運用をしながらSDGsへ貢献する、ESG投資を始めてみてはいかがでしょうか。
執筆 / フリーライター 脇谷美佳子