アシックスが「IR優良企業賞2024」で「IR優良企業賞」「“共感!”IR賞」を2年連続受賞
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一般社団法人日本IR協議会が選定する「IR優良企業賞2024」で、スポーツ用品メーカーのアシックスが「IR優良企業賞」と「“共感!”IR賞」を受賞しました。アシックスは昨年もこの2つの賞を受賞しており、2年連続の受賞となりました。
IRの分野で総合的に高い評価を受けた企業に贈られる「IR優良企業賞」
「IR優良企業賞」は、IRの趣旨を深く理解して積極的に取り組み、市場関係者の高い支持を得るなどの優れた成果を挙げた企業を選び表彰することを目的とした賞。
日本IR協議会の発表によると、アシックスは以下の点が評価され「IR優良企業賞」に選定されました。
・経営層が戦略や見通しを率直に語っている
・投資家が重視している項目への回答が明確で、具体的な数値を伴う説明には説得力がある
・CFOは投資家の視点を踏まえて対話し、相互理解が深まっている
・対話のテーマが構造改革、成長戦略からコーポレートガバナンス、ブランドなど広範にわたっている
・IR部門は極めて多くの対話機会を設定し、内容の向上にも取り組んでいる
・インベストメントデイなどのイベント開催や投資家目線で作成された資料、決算短信などがわかりやすい
企業同士の投票により選定される「“共感!”IR賞」
一方、「“共感!”IR賞」は、「IR優良企業賞」に応募した企業の積極的なIR活動を共有し、ベストプラクティスの実現を目指すことを目的に2020年に新設されたもので、「IR優良企業賞」に応募した企業同士の投票により選定される賞。今回の「“共感!”IR賞」のテーマは「経営層と投資家との距離感を縮める取り組み」でした。
IRで高い評価を受ける企業が経済に与える影響
IRで高い評価を受ける企業は、健全な経済基盤を示すことができている企業です。
健全な経済基盤のある企業は、雇用の安定性や拡大、地域経済への貢献を通じて、持続可能な経済成長、SDGsの目標8 「働きがいも経済成長も」に貢献しています。
透明性の高い企業が、資本を効率的に活用し、成長を促進することは、経済全体にもプラスの影響を与えます。
また投資を通じた資金の流入は、雇用創出やインフラ整備を後押しし、結果としてさらにSDGsの目標8の達成を促します。
アシックスは、今年実施した株式分割や株式売出しを経て個人株主数が大きく増加したことを踏まえ、これまで以上に個人投資家向けのIR施策にも注力するなどアシックスならではのIR活動に取り組み、今後も一層の企業価値向上に努める、とのこと。
今後IRに力を入れたい企業は、アシックスから学べることが多くありそうです。
執筆/フリーライター Yuki Katagiri