平和で豊かな世界を!「国連を⽀える世界こども未来会議 FUTURE SUMMIT みらい総会」開催
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世界のこどもたちが集まり、平和で豊かな世界について表現し合い、語り合う場「国連を⽀える世界こども未来会議」。今年は、⼤阪・関⻄万博で「国連を⽀える世界こども未来会議 FUTURE SUMMIT みらい総会」として、8⽉6⽇(⽔)、7⽇(⽊)の 2 ⽇にわたり開催されました。
2019年より継続して行われている世界こども未来会議は、こどもまんなか社会の実現に向けて、こどもが⼤⼈社会や世界に向けたメッセージを発信する、こどもが主役のプロジェクトです。
森永製菓と考える、「世界中のみんなが笑顔になれるお菓⼦」
イベント冒頭、このイベントの主催であるピースコミュニケーション財団の代表理事 ⼀⽊ 広治氏が登壇。「国連を⽀える世界こども未来会議 FUTURE SUMMIT みらい総会」について、「次世代のこどもたちが⾃分達でどういう社会を作りたいか、そのためにどんなことをしていくか考えるプロジェクトです。4⽉からこどもたちがワークショップを進めてきたので、ぜひ、その発表を聞いていただければと思います。」と紹介しました。
未来会議では、さまざまな企業と子どもたちが一緒によりよい未来について考えます。
最初に行われた森永製菓こども未来会議のテーマは、「世界中のみんなが笑顔になれるお菓⼦を考えよう」。6つのグループに分かれたこどもたちがそれぞれが考えたお菓子ついて紹介します。あるグループは、「余った⾝近な給⾷をお菓⼦へ。コミュニケーションのきっかけになったり、リラックスできたり、⼈を笑顔にしたりする⼒を持つお菓⼦でフードロスの問題を解決したい!」と思いのこもったアイデアを発表。「余ったおかずをポテチに、お⽶をお煎餅に、多く余ると⾔われている未開封の⽜乳は⽜乳を多く使⽤するお菓⼦に活かし、主要ターミナルのポップアップストアなどで販売。
様々な地域、海外の⽅にも興味を持ってもらうことを狙いとし、流通にはフェアトレードの仕組みを取り⼊れて、楽しくお菓⼦でフードロスを解決したい!」という⼦供達の思いを聞き、ゲストとして参加した俳優の⿊⾕友香さんは「感動しました!フードロスからお菓⼦を作るという発想が素晴らしい!本当に良いコトを教えてくれてとても嬉しいです、今⽇来て本当によかったです!」と笑顔を見せました。


このテーマの最優秀賞を受賞したグループは、今起こっている社会問題を4つの味のチョコレートで解決することを提案。病気がちな⼈でも⾷べられるチョコレート「やさしいHITOKUCHI」、⾷料不⾜に苦しむこどもたちを救うチョコレート「パワーの HITOKUCHI」、カカオ作りを頑張るこどもたちを知ってもらうためのチョコレート「感謝の HITOKUCHI」、世界各国の⾷⽂化と技術を伝えるチョコレート「世界の HITOKUCHI」が少しでも多くの⼈のもとに平和で幸せなひとくちとして届くようにと願いを込めて。どうしてチョコレートなのかという参加者からの質問に対しては、「病気を持つ⼈の中には、少しの刺激で⼝の中が傷ついてしまう⼈もいるから、⼝の中ですぐに溶けるチョコレートなら痛みを和らげることができるのではないかと思い、チョコレートにしました」と答えていました。
野村ホールディングスと考える「未来を良くするために、お⾦でできること」
続く野村ホールディングスこども未来会議のテーマは、「未来を良くするために、お⾦でできることを考えよう」。
ここではあるグループが、「世界では毎⽇3500億が軍資⾦として使われています。このお⾦が平和のために使われていたらどうでしょうか?未来を良くするためにお⾦でできること、それは”平和につながる会社を『投資』で⽀えること”です。例えば、労働環境を改善するためのお⾦や投資促進のための広告制作のお⾦です。お⾦を使って⼦どもたちへ”投資教育の探究学習”をしたいです。
そしてもう⼀つは”平和実現のための⼼・考え⽅の教育”です。偏⾒や差別が現状あるのは異なる国や⽂化への理解不⾜が原因だと思います。だからこそ⾊々な⼈との交流の場を作るのにお⾦を使えば解決に近づくと思います。相⼿のことを⾒た⽬で判断するのではなく、相⼿を知ることが⼤切です。そのための交流にお⾦を使い、戦争へのお⾦をみんなが仲良くするために使える未来を期待したいです。」と真剣な⾯持ちで発表し、参加者たちの心を動かしました。
マイナビと考える、「まだない未来の仕事」


イベント2日目に行われたマイナビこども未来会議のテーマは、「まだない未来の仕事を考えよう」。
あるグループは、この⼤阪関⻄万博で最新技術に触れて感動すると同時にこの技術を知っているか知らないかで⼤きな差が出てしまうという気付きから思いついた、社会問題と最新技術をマッチさせた仕事のアイデアを提案。「将来はさらに便利な道具が開発され、⾃分で何もしなくてもよい世界になるかもしれません。最新の技術を現実の課題とうまく結びつけられるものこそが、未来を⽀える存在になるでしょう。どんな最新技術があるのか知ること、どんな問題とマッチするのか理解することがこれからの社会に必要です」とこのアイデアの需要を伝えました。そして「未来は私たちが思っているよりも早くやってきます。
そして私たちの責任は、その未来を持続可能なものにすることです。将来の世代が私たちが直⾯しているような問題のない⽣活を送るためには、今すぐ⾏動を起こさなければなりません。気候変動や不平等などの問題は、解決できないものではありません。また、仕事の未来には無限の可能性があり、私たちには未来をより良いものに変える⼒があります。より良い明⽇を築くために、⼀緒に取り組みましょう。」と参加者へ語りかけました。
NTTと考える、「つたえる」ことの本質
最後に行われた会議、NTT みらい作戦会議では、D&Iをテーマに物語仕⽴てで作戦会議が展開され、「つたえる」ことの本質を考えます。
ここでは、「わたしたちのウェルビーイング」の実現研究をもとに、触覚技術を活⽤したコミュニケーションを体験できるワークショップを⾏ったり、望む⼈すべてが社会参画できる未来をめざす「Project Humanity」を推進する研究者が監修した、筋電センサーで操作する「運動能⼒転写技術」ゲームに挑戦しました。
「平和」をテーマにしたセレモニーも
イベント当⽇の8⽉6⽇は広島平和記念⽇。今年、⽇本が終戦 80年の節⽬を迎えるにあたり、「平和」をテーマにした特別なセレモニーが行われました。


セレモニーでは、「ピースコミュニケーション宣⾔」と題し、⽇本国内および国連国際学校に所属する世界中のこどもたちから募集した「平和へのプロミスメッセージ」を発表。
マイナビキッズアンバサダーと広島県・沖縄県から参加したこどもたちが登場し、2025年 8⽉ 6⽇現在、206名の世界中の仲間たちの未来に対する願いを集めた提⾔書を、国連本部アントニオ・グテーレス事務総⻑の代理として出席した国連児童募⾦(UNICEF)東京事務所のサウル・ゲレーロ・オテイサ代表に提出し、ピースコミュニケーション宣⾔も行いました。
◆ピースコミュニケーション宣⾔◆
「この宣⾔には、世界をよりよくしたいという思い、戦争や喧嘩のない平和な世界を作りたいという思い、そして、わたしたちのこの想いが⼤⼈たちにも届いてほしいという願いがこめられています。
このピースコミュニケーション宣⾔が、国や⽂化のちがいをこえて世界中の⼈たちに伝わっていくことを願っています。」
イベントではこの他にも、ピースコミュニケーションステージ、DECエンタメステージと題したステージに、MIYAVIさん、きゃりーぱみゅぱみゅさんら人気アーティストが登場するなど、コンテンツがもりだくさん。参加者たちにとっては、忘れられない2日間となったことでしょう。
これからの未来をつくるこどもたちは、大人の想像を超える大きなパワーを持っています。こどもたちがより良い未来を生きれるように、一人一人できることをしていきたいですね。
執筆/フリーライター Yuki Katagiri






