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Sake CompetitonがLAに初上陸!日本酒の未来をひらく産業と技術革新の基盤づくり


この記事に該当する目標
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
Sake CompetitonがLAに初上陸!日本酒の未来をひらく産業と技術革新の基盤づくり

残暑厳しい日々が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
8月19日、雲ひとつないアメリカ・ロサンゼルスにて、「Sake Competition」受賞酒のお披露目会、Sake Competition 2025 in LAが開催されました。Sake Competitionにとっても初となる、アメリカでのイベント。日本の食文化において欠かせない日本酒を、日本国内はもちろん、世界へと浸透させることは、文化継承においても、日本の経済成長においても、鍵となること間違えなし!今日は、そんなお披露目会について、現地での様子や、日本酒文化を世界へと広げていくメリットについて、SDGsの切り口からお話しします!

世界一美味しい市販酒を決める「Sake Competition」

「Sake Competition」は2012年にスタートし、今年で13年目を迎える「世界一美味しい市販酒」を決めるコンペティションです。「ブランドによらず消費者が本当に美味しいブランド力や知名度に左右されないよう、銘柄を伏せたブラインドテイスティングで“酒質のみ”を審査しています。ブランドや銘柄に左右されることなく、どんなブランドでも1位をとるチャンスがあり、今年は日本各地から全1163点のエントリーがあったそう。
その中から厳正な審査を経て選ばれた受賞酒蔵が一堂に会する表彰式は、今年の3月27日に開業した、
高輪ゲートウェイシティで開催。蔵元や関係者はもちろん、日本酒好きの一般の方も多数参加し、会場は大盛況となりました。

LAで表彰酒蔵のお披露目会

そんな中、単なる品評会にとどまらず、「日本酒をもっと世界へ」という強い思いで昨年からスタートした海外での「受賞酒お披露目会」。
韓国・ソウル、イギリス・ロンドンの2箇所で開催した昨年に続き、今年2025年はアメリカ・ロサンゼルスにて開催が決定。その背景には、ロサンゼルスが多文化が交差し、食のトレンドが常に世界に発信される都市であること、また大谷翔平選手をはじめ日本とのつながりも深いことがあったそうです。『日本酒の魅力をさらに広く伝え、次の市場を切り開いていく大きな挑戦の一歩になれば・・・』と運営スタッフは語ります。

当日は全国から7蔵が集結!応募チケットは完売!?

ロサンゼルス、ミッドシティ と呼ばれるエリアのギャラリーで行われた本イベント。昨年、「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことも相まってか、年々に増していく外国人からの日本酒への関心が感じられます。今回、イベントのために事前に予約を募った参加チケットも、開催数日前に完売したとのこと!

さて、今回Sake Competition 2025 in LAに参加した蔵元は、本年度の表彰酒蔵でもある、磯自慢酒造、澄川酒造場、新澤醸造店、そして、受賞は叶わなかったものの、シルバー、ブロンズを勝ち取った平和酒造、宝剣酒造、南部美人、山陽盃酒造の計7酒蔵。各蔵元から2種類のお酒が提供され、直にグラスに注ぎながら、酒造りのこだわりや、お酒の説明を伺います。日本でもなかなか実現が難しい贅沢な会に、ロサンゼルス各地から人々が集まり、大盛況の現場となっていました!

会場では、ただお酒を楽しむだけでなく、造り方について熱心に質問を繰り返し、知識を深めようとする参加者の姿が印象的でした。ネット上で情報を得られる時代だからこそ、生産者から直接語られる言葉に耳を傾け、その場で味わう体験は特別な価値を持ちます。日本酒が世界へと広がっていく“今この瞬間”に立ち会えたことに、胸が熱くなりました。

SDGsの切り口で考える、日本酒の未来

 SDGsと日本酒、と聞くとあまり関係がないように思えるかもしれません。
しかし実際には、国内市場の縮小に直面する日本酒産業にとって、持続可能性を高める上でSDGs目標9「産業と技術革新の基盤づくり」の視点は欠かせないものです。
少子高齢化やライフスタイルの変化により、日本国内での日本酒の消費量は年々減少しています。かつては生活に根付いていた酒文化も、今や国内だけに依存していては産業としての存続が難しい状況です。
そこで鍵となるのが「海外市場への挑戦」。
人口が増え続ける世界に目を向け、新しい需要をつくり出すことは、日本酒をただの伝統文化として守るだけでなく、未来の産業基盤として発展させていく取り組みでもあります。ハイテク産業やインフラ整備だけではなく、日本酒のような伝統産業も、このSDGsの目標9にはなくてはならない存在。“文化を守りながら、世界に広げていく”という挑戦こそが、日本酒にとっての持続可能性を支えるアクションとなります。

昨今は、日本料理はもちろん、フレンチやイタリアンなどの欧米料理、さらにはアジア料理とのペアリングでも注目を集めているという日本酒。Sake Competitionを通して、日本酒がさらに世界へと広がっていく瞬間に、今後も目が離せません。