未来の暮らしを支えるテクノロジー。パナソニックが万博で描く“α世代”のためのSDGsな取り組みとは?
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もしも未来が、今の私たちの“想像力”によって変わるとしたら――。2025年大阪・関西万博のパナソニックグループパビリオン「ノモの国」は、そんな問いかけから始まる体験空間です。ここを訪れた人は、“Unlock your nature – 心を解き放て-”というメッセージのもと、自らの感性と向き合いながら、
自分自身の未来の可能性に触れます。
「ノモの国」のコンセプトは“解き放て こころと からだと じぶんと せかい。”
モノ(ゴト)の捉え方はココロの持ちようによって変わる。いわばモノとココロは写し鏡のような存在であるという考えから名付けられ、一人ひとりのココロの持ちようが変わる。そんな体験を提供するパビリオンです。
4つのゾーンで構成されたUnlock(アンロック)体験エリアでは、光・映像・音・空気というパナソニックグループが長年培ってきた空間演出技術によって、全方位から五感が刺激される没入型の体験が展開されます。この体験の先に見えてくるのは、私たちの感性こそが、持続可能な社会=SDGsの実現に向けた出発点であるということ。この記事では、パナソニックがどのようにSDGsに貢献しているかについて紹介します。
【ZONE1:カガミイケの奥深く】
映像や立体音響によって普段意識していない感覚が呼び起こされるゾーン


鏡のような床や光の演出の中に入ると、立体的な音や映像が広がり、世界の見え方が変化します。身体感覚や聴覚、視覚が揺さぶられ、日常では気づかない自分の感覚に出会うことができます。
ZONE1では、普段意識しない感覚を研ぎ澄まし、いよいよ未知の世界へと足を踏み入れていきます。
【ZONE2:ノモの森】
循環する世界を表現した森でココロが解き放たれていく


ZONE2では、結晶デバイスを持って自由なココロで未知の世界を冒険します。幻想的な樹木の造形と光の演出が重なり、空間全体が生きているような「循環」の世界に包まれます。参加者の動きに呼応するように様々な光や音が生まれ、森との一体感を体験することができます。
【ZONE3:古木の谷】
新しい感性を発見し、その可能性を想像する


古木に結晶をかざすことで、個々人の内面に秘めた「可能性」が可視化され、自分の秘めたる力と向き合います。一人ひとりの可能性は「蝶」というモチーフとなって結晶に宿ります。これらはパナソニックの表情・行動センシングの技術と感性モデルによる分析に基づいていいます。
一人ひとりの中にある創造性や独自性を尊重し、ZONE3では誰もが活躍できる社会の土台としての「自己の発見」が促されます。
【ZONE4:大空へ】
可能性を羽ばたかせ、世界と響き合う


ZONE4では先ほど結晶に宿った一人ひとりの「蝶」を大空へ羽ばたかせる体験ができます。個々の感性が社会と響き合い、持続可能な未来を共創することを伝えています。
大空に広がる壮大な映像と音の世界の中で、様々な蝶が羽ばたき、響き合います。個と個が繋がり、未来の社会へと羽ばたく象徴的な演出がされます。パナソニックのプロジェクション映像やミストを用いた映像技術が集約しています。
【大地のエリア】
未来社会のアイデアを研究開発中の技術で具現化した展示エリア


4つのUnlock体験の後に訪れる自由観覧エリアが「大地」です。Unlock体験エリアでの体験によって解き放たれたココロで、人と自然がつながり合う未来について考えるきっかけとなる構成になっています。「未来では当たり前となっていると思われる技術、考え方を先取りする」という姿勢で実現したのが「ノモの国」ですが、このエリアではパナソニックグループが取り組む主な5つのSDGs的技術が紹介されています。その一部についてご紹介します。
未来を実現するパナソニックの5つの技術
展示1 光合成微生物のチカラによる食の未来 シアノバクテリア(光合成微生物)
展示2 「発電するガラス」によるエネルギーの未来 ペロブスカイト太陽電池
展示3 自然に戻るモノづくりの未来 生分解性セルロースファイバー
展示4 発光微生物のチカラによるあかりの未来 バイオライト(発光微生物)
展示5 ひとと自然の営みが循環する未来 バイオセンサリードーム
展示5:ひとと自然の営みが循環する未来「バイオセンサリードーム」とは?


このドームは、外界からのノイズを軽減しつつ、さまざまな感覚刺激により自然環境に包まれる心地よさを感じられる「バイオフィリックデザイン」の考え方を取り入れたドーム空間です。ここでは、リラックスと適度な集中が調和した状態へと導き、来場者に自己対話を促します。
ドームは光、音の技術に加え、自然な香りや質感のある菌糸をパネルにして建材として活用し、五感を心地よく刺激する空間を創出します。来場者は深いリラクゼーションを感じながら、感覚や感性を研ぎ澄ませ、自然との一体感を体験できます。自然の心地よさに触れながら「つながる世界の中の自分」に気づかせてくれるきっかけが提供されています。
共創パートナー:株式会社BIOTA(菌糸パネル制作)


展示2:発電するガラスによるエネルギーの未来「ペロブスカイト太陽電池」とは?


ガラス型ペロブスカイト太陽電池とは、わかりやすく言えば「発電するガラス」。家やビルの窓ガラスが、そのまま発電所になるイメージです。
軽量で透過性もあるため、ビルの壁面など従来の太陽光パネルは設置が難しかった場所にも設置できるようになり、街全体が自然と電気を生み出す仕組みを作ることができます。また、表面に様々なデザインを施すことを活かし、アートで街の景観を美しく変えていくこともできます。
大地のエリアは単なる技術展示ではなく、ゼロカーボンな都市づくりや、電力の自給自足が可能な住宅といった、未来のライフスタイルそのものを体験する“入り口”になっています。ゴール7「エネルギーをみんなにクリーンに」やゴール11「住み続けられるまちづくりを」、ゴール13「気候変動への具体的対策」を中心に、持続可能な暮らしの実現に貢献する未来技術群です。


パビリオンの入り口には、障がいのある作家が描くアート作品で街を彩るプロジェクトを数多く手掛けている「株式会社ヘラルボニー」とコラボレーションした「かえでのチョキチョキ」(同社の契約作家の輪島楓さん作)のガラス型ペロブスカイト太陽電池のプロトタイプが展示されています。「一人ひとりの可能性を広げ、より良い未来につなげる」という両社の思いが重なって、デザイン共創プロジェクトが実現しました。
【まとめ】
未来をつくるのは、私たちの“感じる力”




パビリオン総合プロデューサーの原口雄一郎さんは、「パナソニックグループでは、地球環境問題の解決のために、長期環境ビジョン“Panasonic GREEN IMPACT”を掲げてさまざまな取り組みを進めてきました。「ノモの国」の建築・展示工事、運営においても、家電リサイクル鉄の利用や工場端材の活用など循環型パビリオンを実現しています。
パナソニックグループパビリオンで体験するのは、未来のテクノロジーだけではありません。自分の感性と向き合い、他者や自然とのつながりを思い出し、『これからの社会をどう創っていくか」を自分のココロに問いかける旅です」と話します。
一人ひとりの感じる力、想像力、そして行動する意志。そのすべてが未来を変えていく原動力になります。未来を担うα世代に向けて、私たち大人ができること。それは、自分自身のココロを解き放つことから始まるのかもしれません。パナソニックグループパビリオン「ノモの国」で、「Unlock your nature」あなたの本質を解き放ってください。五感とテクノロジーが響き合う未来のヒントにきっと出会えるはずです。






