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この秋、京都駅が巨大なアート空間に変貌!第1回 京都駅ビル芸術祭「ゲイジュツ ノ エキ 2025/GNE」開催中


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11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任つかう責任
この秋、京都駅が巨大なアート空間に変貌!第1回 京都駅ビル芸術祭「ゲイジュツ ノ エキ 2025/GNE」開催中

2025年10月14日から11月3日までの21日間、京都駅ビル全体を舞台にした新しい都市型アートフェスティバル「第1回京都駅ビル芸術祭(ゲイジュツ ノ エキ 2025/GNE)」が開催されています。
総勢26組のアーティストによる“伝統×現代“の新作“マッシュアップ”アートが一堂に会し、また、フォションホテル京都や麺屋猪一など人気店との限定コラボメニューも登場しているこの秋大注目のアートイベントを深堀りします。

初日は著名人ゲストも招いてオープニングセレモニーを開催

京都駅ビル芸術祭「ゲイジュツ ノ エキ 2025/GNE」は、京都駅という建物そのものをひとつのアート作品として見立てる試みで、今年が第1回目の開催です。

現代アートや伝統工芸、デジタル映像表現、音楽パフォーマンスなど、多彩なジャンルの職人やアーティストの作品を通じて、国内外から訪れる人々と地域と企業がつながり、駅から新しい視点や創造が生まれる “文化交流のハブ” となることを目指すイベントです。

■第1回 京都駅ビル芸術祭(ゲイジュツ ノ エキ 2025/GNE)
会期:2025年10月14日(火)~11月3日(月・祝)
会場:京都駅ビル全体および連携サテライト会場(仁和寺、桂春院 など)
入場料:無料(一部ワークショップ・飲食は有料)
主催:京都駅ビル開発株式会社

初日の10月14日にはオープニングセレモニーが行われ、主催者を代表して京都駅ビル開発㈱の橋本修男代表取締役社長が登壇。「“ゲイジュツ ノ エキ 2025/GNE”を通じて、人と芸術空間が共鳴し合い、新しい価値を生む、その価値がにぎわいとなって街に広がっていく。そのようにしてプラットフォームの役割を駅ビルとして進化させていきたい」と開幕に込めた思いを示しました。

また、京都市長の松井孝治氏からは「このイベントが新しい京都像を発見できる、そんなきっかけになる催しとなることを願う」と、京都駅ビルの新たな試みに期待を込めた挨拶がありました。

現代アートや伝統工芸、音楽パフォーマンス、デジタル表現の新作
“マッシュアップ”アートが集結

総勢26組のアーティストの作品を観ることができる本芸術祭ですが、その分野は現代アート、日本画、ポップアート、陶芸、写真、木工など多岐にわたります。なかでも注目作品のひとつが、友禅染職人・永澤翔子氏と日本画家・板垣夏樹氏のコラボレーション作品『猿亀酔戯画』です。

伝統染色技術と現代的なユーモアが融合した唯一無二のアートは、姉の永澤翔子氏が背景と花を手描友禅染の技法で染め出し、その上に妹の板垣夏樹氏が猿亀と酒を岩絵具で描画。共に金彩加工を施し完成させた一対の作品となっています。

京都エリア外の地域との連携作品もあります。そのひとつが、ランタン作家・三上真輝氏がライフワークとして制作する大作『鳥獣戯画~お宮参り図~』。国宝「鳥獣戯画」をモチーフにした全108体の壮大なプロジェクトの一部が、作品名「鳥獣戯画、京にカエル」として京都初公開となっています。

また、1980年に誕生したアーケードゲーム「PAC-MAN」が京都駅の大階段に登場する「PAC-MAN Sound Vision パクパク大階段」にも注目です。和傘や千社札など日本文化をモチーフにした映像空間を舞台に、PAC-MANとゴースト達が駆け巡るダイナミックな映像コンテンツとなっています。

アート鑑賞とあわせて食欲の秋も!

「ゲイジュツ ノ エキ 2025/GNE」では、アート鑑賞とあわせてグルメ体験も。駅前広場や西口広場では、人気ブランドや名店とのコラボレーション・GNE限定メニューが登場しています。

オハヨー乳業のキッチンカー「BRULEE CAR」では、厳選した国産の乳原料をたっぷり使用した濃厚なミルクアイスの表面を独自製法で焼き上げた“焼きたて”BRULEEが人気です。

フランスの「フォション」が手掛けるラグジュアリーライフスタイルホテル「フォションホテル京都」のサテライトショップでは、「F」の焼き印が入ったハンズで国産牛100%のパティを挟んだバーガーや、目の前で仕上げる生アップルパイ、香り高い紅茶などを提供。洗練されたカジュアルメニューを気軽に楽しむことができます。

ほかにも、ミシュランガイド掲載店の「麺屋猪一」をはじめ、「鮨さきがけ」のキッチンカーや、月桂冠との協賛コンテンツブースなども登場しています。

トークセッションや体験コンテンツも多彩

11月2日には、金剛流能楽師・宇髙竜成氏と立命館大学交響楽団によるコラボステージ『雅響(がきょう)ー 能の雅と交響楽の響きが一つになる瞬間ー 』が駅前広場特設ステージにて開催されます。チェコの作曲家・ドヴォルザークの曲を演目にした特別な舞台は観覧無料です。

また、立命館大学の「神社仏閣ボランティアガイド」による神社仏閣案内も行われています。京都駅特設ブースでは、京都市北西部の神社仏閣をめぐるおすすめルートを掲載したエリアマップを配布。総本山 仁和寺や妙心寺桂春院では、僧侶や学芸員から研修を受けた学生ガイドが無料のガイドツアーを実施しています。

お寺ツアーや数珠作りワークショップなど、さまざまなプログラムコンテンツはこちらから確認してみてください。

世界中から多くの観光客が訪れる一大観光地・京都。その玄関口である「京都駅」は年間2億人以上が行き交う日常の空間です。第1回 京都駅ビル芸術祭「ゲイジュツ ノ エキ 2025/GNE」は、通勤、通学、旅の途中でふと足を止めることで、新しい“マッシュアップアート”との忘れられない出会いの場となるのではないでしょうか。


執筆/ライター こだまゆき