アシックスが、ミラノ・コルティナ2026オリンピック・パラリンピック冬季競技大会に出場するTEAM JAPANが着用するオフィシャルスポーツウェア、シューズ、バッグなどを作製し、公益財団法人日本オリンピック委員会（JOC）および公益財団法人日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会（JPC）に提供することを発表しました。
今回アシックスが掲げたコンセプトは、「パフォーマンスとサステナビリティの両立」。
具体的に関連のあるSDGsの目標と合わせて見ていきましょう。

心身の健康に必要な”健やかな地球環境”を意識して作られたオフィシャルウェア

アシックスは、すべての人々の将来世代に続く心身の健康に貢献することを使命とし、そのためには健やかな地球環境が不可欠と考えています。

ミラノ・コルティナ2026オリンピック・パラリンピック冬季競技大会のTEAM JAPANオフィシャルスポーツウェアは、「パフォーマンスとサステナビリティの両立」をコンセプトとしながら、 オリンピック・パラリンピックの「感動」や「熱狂」を夏季大会から冬季大会へ”つなげる”ことを意図して開発されました。

キーカラーにはパリ2024大会からミラノ・コルティナ2026冬季大会につなぐという意味で、TEAM JAPANを象徴する「TEAM JAPAN RED」と「サンライズレッド」を組み合わせたグラデーションを採用しています。

メインアイテムの「ポディウムジャケット（アウトドア）」には、絶えず流れる水のイメージから選手の芯の強さを表現した「RYUSUI」グラフィックを、「ポディウムジャケット（インドア）」には、開催地であるアルプス山脈東部地域の民族衣装に施される、チロルテープにインスパイアされた「RYUSUI」グラフィックテープを使用し、ミラノ・コルティナへつながる道のりを表現しています。

TEAM JAPANを支えるアシックスの3つのキーワード

今回アシックスは、開発コンセプトである「パフォーマンスとサステナビリティの両立」に沿って「Conditioning（コンディショニング）」、「Sustainability（サステナビリティ）」、「Diversity（ダイバーシティ）」の3つのテーマを設けています。

1.Conditioning（コンディショニング）

アスリートが最高のパフォーマンスを発揮するためには、コンディションを整えることが不可欠。
アシックスは、冬季特有の厳しい屋外環境や屋内との温度差に対応できる2種類のウェアを開発し、選手の心身の健康をサポートします。
科学的データに基づいた快適設計は、「健康で持続的な社会づくり」、SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」にも繋がるアプローチです。

2.Sustainability（サステナビリティ）

TEAM JAPANウェアには、リサイクルダウンやPFASフリー素材など、環境負荷を減らす素材を採用。製品のカーボンフットプリント（温室効果ガス排出量）を開示するなど、透明性をもって責任あるものづくりを実現しています。
この姿勢は、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」に繋がる、企業や消費者が“持続可能な未来”に向かうためのモデルケースです。

3.Diversity（ダイバーシティ）

オリンピックとパラリンピック、競技や性別、国籍の違いを超えて「一つのTEAM JAPAN」としてデザインされた今回のウェア。車いすアスリートに配慮した仕様や、個々の個性を引き立てるグラデーションデザインは、多様性と調和の象徴です。
スポーツを通じてすべての人が尊重される社会を目指す姿勢は、SDGsが掲げる“誰一人取り残さない”理念に重なり、SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」に寄与します。

アスリートの挑戦が、未来への架け橋に

アシックスが目指すのは、競技の枠を超えて「健康」「環境」「多様性」を融合した未来づくり。
パフォーマンスを支える技術も、環境に配慮した素材も、誰もが輝けるデザインも、すべては、“心も体も健やかに、持続可能な社会を次世代へつなぐ”というSDGsの精神そのものです。
来年の冬に開催されるオリンピックでは、アシックスのユニフォームに込められたその想いにも注目してみてはいかがでしょうか。


執筆／フリーライター Yuki Katagiri