海に山、川と豊富な自然に囲まれている静岡市は、バリエーション豊かな夜の光の風景を楽しむことができる“夜景の街”です。今回は東京駅から新幹線でわずか60分。クルマでも行きやすい静岡市の冬の魅力にフォーカスします。

地域社会の活性化に貢献！「おまちハートファンタジー」

静岡市中心街“おまち”の活性化を狙う冬のイベント事業『おまちハートファンタジー』が開催中です。
今年は『おまちハートファンタジー ともる、つながる、ひろがる。』をテーマに、商店街や大型店など“おまち”の各店舗でハートをモチーフとした装飾展開を実施し、街にハートがあふれる取り組みになっています。

この「おまちハートファンタジー」は、葵スクエアの「ハートアーチ」、静岡市役所・静岡庁舎の「ウォールイルミツリー」、輝きあふれる「青葉シンボルロードイルミネーション」の3つをはじめとした、様々なイルミネーションで構成されています。

なかでも「青葉シンボルロードイルミネーション」は36回目を数える市内最大の冬季イルミネーションです。南北約500メートルの並木道が17万4千個の電球できらびやかに彩られる光景は、静岡市の冬の風物詩となっています。

今年は、葵スクエアの「ハートアーチ」が音に合わせて光が動き出す仕様になっていたり、静岡市役所静岡庁舎の「ウォールイルミツリー」は高さ2倍、電球量1.5倍にバージョンアップされていたりするそうですよ。

★「冬しず2025-2026 おまちハートファンタジー」★
開催期間：2025年11月21日（金）～2026年2月15日（日）
※夜は青葉シンボルロードイルミネーション点灯時間に合わせてライトアップ(16:30～22:00)
※期間中無休
会場：葵スクエア、青葉シンボルロード
入場料：無料

イルミイベントはベイサイドでも！きらめく港の冬景色を満喫

清水港のベイサイドモール「エスパルスドリームプラザ」周辺では「清水港 海と光の空間 Sea Light Harbor」を実施中です。

こちらはドーム型イルミネーション「アクアドーム」や光るステップ、イルミネーション迷路など、ファミリーで楽しめる体験型イルミが盛りだくさん。さらに今年はアニメ『ちびまる子ちゃん』35周年を記念した特別フォトスポットやモニュメントも登場しています。

「SDGsな港SHIMIZU」を掲げている清水港では、景観デザインの協議や海洋汚染防止の取り組みなどが日常的に行われており、イルミネーションはこうした日々の活動を背景にした光の祭典と言えるでしょう。

★「清水港　海と光の空間 ～Sea Light Harbor～」★
開催期間：2025年11月15日（土）～2026年3月1日（日）
点灯時間：16：00～23：00
場所：本館「SEA-side」1F 海側デッキ、新館「PARK-side」芝生広場

静岡を代表する夜景景観「日本平」

静岡市の駿河区と清水区の境界に位置し、標高307メートルの丘陵地「日本平（にほんだいら）」。富士山や三保の松原を一望できる展望スポットやホテルのほか、美術館や動物園などさまざまな観光施設があるので、訪れたことがある人も多いのではないでしょうか？

日本平からの夜景は「日本夜景遺産」にも認定されている静岡を代表する夜景景観です。眼下に広がる市街地やオレンジ色にきらめく清水港が見渡せ、遠く富士山や伊豆半島、北側には南アルプスまで360度の景観を望むことができます。

そんな日本平で毎月第4土曜日に開催されているイベントが「日本平夜市」です。飲食店や雑貨店が50軒以上立ち並び、音楽ステージなども楽しむことができます。

★日本平夜市★
開催日：毎月第4土曜日　※雨天中止
開催時間：11月～3月は15:00～20:00　4月～10月は16:00～21:00　
場所：日本平山頂駐車場

市内にはレトロ感満載の夜景スポットも。冬の静岡市を味覚でも楽しんで

静岡市中心街には、ノスタルジックな雰囲気が漂う「青葉おでん街」と「青葉横丁」があります。赤提灯が灯るこれらの横丁は、真っ黒なだし汁で煮込んだ郷土料理「静岡おでん」をはじめとする地元グルメを求める人々で賑わいます。

きらびやかなイルミネーションとは対照的に、昔ながらの街並みと文化を守り続ける「レトロな夜景スポット」と言えますね。赤提灯やレトロ電飾を視覚で楽しんだ後は暖簾をくぐって、味覚でも静岡の夜を楽しんでみたいものです。

ほかにも、駿府城公園ライトアップや梶原山公園からの夜景など、夜の静岡市の見どころはいろいろ。冷たい空気が澄み渡り、街や港、そして高台が鮮やかな光に包まれる特別な時期の静岡市に足を運んでみてはいかがでしょうか。


執筆／ライター：こだまゆき