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成長するインドを支える”日本品質の物流”|インドで始まる新たな基盤づくり


この記事に該当する目標
9 産業と技術革新の基盤をつくろう 17 パートナーシップで目標を達成しよう
成長するインドを支える”日本品質の物流”|インドで始まる新たな基盤づくり

製造業のグローバル展開が加速する中で、近年注目を集めているのがインドという生産拠点です。しかし、工場や技術が整うだけでは、産業は持続的に成長しません。原材料や部品、製品を適切なタイミングで循環させる「物流の基盤」がなければ、サプライチェーンは簡単に滞ってしまいます。

持続可能な産業基盤の構築を掲げるSDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」では、こうした“支える仕組み”の重要性も示されています。
インドで製造需要が急増する今、その成長を物流の力で支えようとする日本企業の取り組みが、現地で動き始めています。

成長するインドで、まだ課題の残る物流インフラ

世界的なサプライチェーンの再編や政府の製造業振興政策「メーク・イン・インディア」により、インドは近年、国内需要に加え、輸出拠点としての「世界の工場」の役割は大きくなっています。特に自動車や電気機器、半導体などの製造は拡大しており、物流ニーズも急増しています。

一方で、倉庫や輸送網などの物流インフラや、最適なサプライチェーンを構築できる物流事業者はその成長に追いついていないのが現状。これからも成長を続けるうえで、この課題を解決することは急務です。

日本品質の物流をインドへ

こうした課題に対し、製造業の成長をまさに物流の面から支えようとする動きが始まっていました。
今年1月、ヤマトホールディングス傘下のヤマトロジスティクスインド(以下、YLI)が開設したのが、インド北部のハリヤナ州においてヤマトグループの海外物流拠点として最大となる「NH8(シドラワリ)ロジスティクスセンター」。

NH8ロジセンターでは、インド国内外の物流における戦略的な立地を生かし、日本水準の高度なコントラクト・ロジスティクス※1(以下、CL)サービスを提供します。これにより、インド国内や中東・アフリカなどの新興国に向けた生産拡大を目指す製造業の顧客に対し、ニーズに応じた最適な物流ソリューションの提供が可能に。YLIは、日本の製造業の顧客と長年培ってきた高品質なCLサービスのノウハウと、世界各国のネットワークを活用し、グローバルサプライチェーン全体における課題解決に貢献します。

※1 在庫管理や流通加工など、顧客のロジスティクス企画に参画・支援する事業

産業の成長と環境配慮を両立

NH8ロジセンターは、デリー首都圏から商業都市ムンバイを経由し、南部の工業都市であるベンガルール、チェンナイに至る主要な高速道路沿いにあります。周辺には多くの組み立て工場とそのサプライヤーが集まる工業団地が複数あるため、門前倉庫やクロスドック(積み替え拠点)としても活用可能です。また、内陸部に設置された、税関手続きやコンテナの集積・保管・輸送を行うための物流拠点(ICD)”内陸コンテナデポ”や空港にも近く、インド国内外へのトランジットハブとしても機能します。

将来的には、太陽光発電やEVの導入によって環境負荷の少ない物流を進め、物流を利用する企業の温室効果ガス削減にもつなげていくとしています。
またYLIでは、生産工場で必要な部品を各工場からミルクラン※2で集荷し、YLIのロジセンターで生産ライン別に部品を仕分けた後、生産工場へ必要なタイミングで届けます。利用者は、余分な在庫や保管スペースを持たず、開発・製造・販売などの本業に集中できます。また、要望に応じて、ロジセンター内で部品のセット組みや簡単な組み立てなどの流通加工を行い、生産工場の作業負担軽減に貢献します。

※2 生産に必要なパーツを調達するために、各工場を巡回して混載で集荷すること

製造業の成長を支えるために必要なのは、工場や技術だけではありません。
それらを持続可能なかたちで循環させるためには、物流の基盤も一緒に整えていく必要があります。
インドで進む物流拠点の整備は、単なるビジネス拡大ではなく、SDGsが掲げる「持続可能な産業基盤づくり」の一例ともいえるでしょう。
いまや私たちの生活になくてはならない物流業界が、どう成長していくのか。国内だけでなく、世界規模の取り組みに目を向けてみるのも良さそうです。


執筆/フリーライター Yuki Katagiri