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⼩松ウオールがCDP最⾼評価帯を獲得|「空間の可変性」で資源循環、持続可能なものづくりに貢献


この記事に該当する目標
11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任つかう責任
⼩松ウオールがCDP最⾼評価帯を獲得|「空間の可変性」で資源循環、持続可能なものづくりに貢献

パーティション、トイレブース、スライディングウォールなどの製造・設計・販売・施工を通じて、快適で安全な空間づくりを行う小松ウオール工業が、環境情報開示システムを運営する国際的な非営利団体 CDP による 2025 年度の環境評価において、気候変動分野で最高評価「A」に次ぐ「A-」評価を獲得しました。この「A-」を含むリーダーシップレベルは、日本企業全体の上位約4分の1に相当し、国内製造業の中でも高水準の環境経営を実践していることを示しています(※)。また、水セキュリティ分野においても「B-」評価を獲得しました。

今回の結果は、同社が取り組んできた脱炭素や水資源保全への活動が、SDGsの達成に向けた実効性ある取り組みとして、国際的に評価されたものといえます。

※CDP 気候変動レポート 2023︓⽇本版(2024 年公表)における、⽇本国内回答企業のスコア分布データに基づく概算

 国際的な環境評価機関「CDP」

CDPは、2000年に英国で設立された国際的な環境NGOで、企業や自治体の環境情報開示を促進する世界最大級のプラットフォームを運営しています。2025年度の評価には、運用資産総額127兆米ドル規模の640の機関投資家などが署名し、企業に対して情報開示を要請しました。これに応じ、世界で22,100社を超える企業が環境情報を開示。そのうち約20,000社が、CDP独自の基準に基づき、AからD-までの8段階で評価されています。
小松ウォールが獲得した「A-」のスコアは、気候変動リスクへの対応だけでなく、最良の⾏動を実践している企業にのみ与えられる「リーダーシップレベル」の評価です。

CDPに評価された小松ウォールの環境施策

⼩松ウオールは、「企業活動と環境保全の調和」を経営の重要課題のひとつとして位置づけ、2023 年 3 ⽉に TCFD(気候変動関連財務情報開⽰タスクフォース)提⾔へ賛同し、情報の透明性を⾼めるとともに、4つの具体的な施策を推進しています。

1つ目は、脱炭素社会実現に向けた⽬標の推進。 SBT 認定を取得した科学的根拠に基づく⽬標設定と推進国際イニシアティブ SBTi の認定を取得し、2030 年度までのスコープ 1、2(※)排出量を 2019年度⽐ 50%削減すること、2025年度までの再エネ調達率 100%化、主要サプライヤーへのエンゲージメント実施などを目標に掲げています。

※ スコープ 1︓燃料の燃焼等による直接排出
※ スコープ 2︓他社から購⼊した電気、熱・蒸気の使⽤に伴う間接排出

2つ目は、再⽣可能エネルギーの導⼊と省エネの徹底。2023 年 4 ⽉から同社及び同社の⼯場における利⽤電⼒については、CO2 排出量ゼロの電⼒供給を受けており、2025 年度までに調達電⼒を 100%再⽣可能エネルギーへ切り替える⽬標を掲げて推進しています。また、LED などの省エネ機器への転換や、⼯場機械設備におけるインバーター制御化、廃熱利⽤設備の導⼊など、徹底した省エネ活動を実践しています。

3つ目は、環境配慮型製品「Sustainable Product Standard」の展開です。小松ウォールでは、独⾃の環境基準「Sustainable Product Standard(SPS)」を策定し、製品開発に反映しています。「ペーパーコア、せっこうボードなどの再⽣材の積極採⽤」、「移設・再利⽤が可能なロングライフ設計」、「部材の軽量化による省資源化」などを推進し、製品ライフサイクル全体での環境負荷低減を実現しています。

そして4つ目は、物流・資源循環における環境負荷低減です。輸送⼿段をトラックよりも環境負荷の少ない鉄道や船へ切り替えるモーダルシフト(※1)を推進し、「エコレールマーク」認定企業および認定商品を取得するなど、CO2 排出量を削減しています。エコレールマークは、国⼟交通省が設置した委員会により、地球環境に優しい鉄道貨物輸送に取り組んでいると認定された商品や企業に付与されるマークです。また、製造工程においては廃棄物の再資源化を徹底し、埋立処分量1%未満を維持する「ゼロエミッション」を継続。物流から製造、製品提供に至るまで、サプライチェーン全体での環境負荷低減を実現しています。

空間の可変性から広がる、持続可能な社会への貢献

SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」にも示されている通り、建設・不動産業界では、建築時のCO2排出量削減や廃棄物の抑制が重要な課題となっています。小松ウオールのパーティションが持つ「空間の可変性」は、スクラップ&ビルドに頼らず建物の用途変更を可能にし、建物の長寿命化と資源循環、さらにはScope3排出量削減にも貢献する価値です。

今回の評価を励みに、同社は今後も「快適な空間創造」と「地球環境への配慮」を両立させながら、持続可能な社会基盤づくりに貢献していくとしています。その姿勢は、いま求められる「つくる責任 つかう責任」を体現するものといえるでしょう。


執筆/フリーライター Yuki Katagiri