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最後の一口まで、心地よく。「適量」を楽しむデニーズの新しいパフェと、職人のグラスの物語


この記事に該当する目標
12 つくる責任つかう責任 16 平和と公正をすべての人に
最後の一口まで、心地よく。「適量」を楽しむデニーズの新しいパフェと、職人のグラスの物語

甘いものは、心を豊かにしてくれます。特に旬の苺を使ったパフェは、その見た目の華やかさも相まって、テーブルに運ばれてくるだけで気分が高まるものです。

けれど、食後の満腹感の中で「もう少し軽く楽しみたかった」と感じたり、あるいは写真を撮って楽しんだ後に食べきれず、少しの申し訳なさを感じてしまったりした経験はないでしょうか。

「美味しいものを、写真映えもキープしながら無理なく美味しく食べきる」。2026年1月14日(水)から、デニーズが渋谷と池袋の2店舗限定で始めたのは、そんな願いを叶えるための試みです。旬の「あまおう」を存分に楽しみながら、食品ロスという大きな課題にも静かに向き合う、新しいデザートの形をご紹介します。

職人の手仕事が生んだ「断面」を見せるグラス

今回登場した「まっぷたつ?パフェ」は、正面から見るといつもの華やかなパフェそのものです。
しかし、少し視点を変えて横から見ると、グラスが縦に切り取られたようなユニークな形をしていることに気づきます。

この不思議な形状は、単なるデザインではありません。「見た目の満足感はそのままに、量をちょうど良く半分にするにはどうすればいいか」という問いに対する答えでした。

特殊な形ゆえに機械での量産は難しく、開発は難航したといいます。実現の鍵となったのは、東京・中野にある「なかむら硝子工房」の職人、中村昌央氏の技術でした。

一つひとつ、職人が息を吹き込んで形作る「吹きガラス」の技法。手仕事ならではの温かみを持ったこのグラスは、均一な工業製品にはない風合いとともに、「食品ロスを減らし・適量を楽しむ」という心地よい体験を私たちに届けてくれます。

旬の「あまおう」を、一番美味しい状態で

グラスに彩りを添えるのは、福岡県産の「あまおう」です。「あかい・まるい・おおきい・うまい」の名を持つこの苺は、生産者が長い時間をかけて育て上げた、日本の冬の味覚です。

今回のパフェでは、あまおう特有の濃い甘みや香りをそのままに、食後のデザートとしても負担のないサイズに仕立てられています。ソースやクリームとのバランスも計算されており、最後の一口まで飽きることなく味わえます。

実は今、SNSでの「映え」を楽しむ一方で、撮影のために注文され、食べきれずに残されてしまう料理が少なくありません。デニーズの調査でも、約3人に1人がデザートを残してしまった経験があることがわかっています。

大切に育てられた食材を、食べきれずに残してしまうこと。それは、生産者の努力や、栽培に使われた水や土壌の恵みを無駄にしてしまうことにもつながります。だからこそ、「無理なく完食できる」ということは、とても大切な価値になります。美味しいものを、一番美味しい状態で食べきる。そのシンプルな行動こそが、生産者への敬意となり、私たちの未来を守ることへとつながっていくのです。

一皿の向こうにある、世界の課題と日本の現在地

なぜ今、「食べきる」ことがこれほどまでに重要視されているのでしょうか。その背景には、私たちが直面している現実的な数字と、世界共通の約束があります。

SDGs(持続可能な開発目標)の中に、「つくる責任 つかう責任」という目標があることは多くの方がご存知でしょう。その具体的なターゲットの一つである「12.3」には、こう記されています。「2030年までに、世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させる」。これは、小売店や消費者のレベルで発生する廃棄を半分にし、生産から供給に至るまでのロスを減らすという、世界が合意した明確なゴールです。

では、足元の日本の状況はどうでしょうか。農林水産省などの推計(2023年度)によると、日本の食品ロス発生量は年間約464万トンにのぼります。その内訳を見てみると、家庭から出るロスが約半分。そして残りの約半分にあたる231万トンは、「事業系食品ロス」と呼ばれるものです。

この「事業系食品ロス」には、食品工場での製造過程で出るものだけでなく、外食産業や小売店での売れ残り、そして食べ残しも含まれます。231万トンという数字はあまりに巨大で、想像することさえ難しいかもしれません。しかし、その山を構成しているのは、日々の食事で生まれる「ほんの少しの食べ残し」の積み重ねでもあるのです。

デニーズのようなファミリーレストランが、真正面からこの課題に取り組む意味はここにあります。企業としてできることは、廃棄を出さない工夫をすること。そして私たち消費者にとっての「つかう責任」とは、選んだ料理を大切に味わい尽くすことではないでしょうか。

美味しさの裏側にある、循環するストーリー

「まっぷたつ?パフェ」で提案された「適量」という解決策に加え、デニーズでは食材を無駄なく循環させる仕組みも動いています。

例えば、各店舗でコーヒーを抽出した後に出る大量の「豆かす」。これをただのゴミとして燃やすのではなく、回収して牧場の牛の飼料として活用しています。コーヒーの香ばしい飼料を食べて健やかに育った牛たち。彼女たちから搾られた新鮮な生乳は、再びデニーズのメニューに使われる濃厚なホワイトソースとなって、私たちの食卓へ還ってきます。

また、どうしても食べきれなかった料理を、専用容器に入れて持ち帰ることができる「mottECO(モッテコ)」という活動もその一つです。かつては「使い捨て」が当たり前だったものが、少しの工夫と意識の変化で、価値ある「資源」として巡り始める。今回のパフェもまた、そんな循環型社会に向けた、小さくても確かな一歩と言えるでしょう。

2026年、自分を労わる「優しい選択」を

忙しい日々の中で、カフェで一息つく時間は、自分自身を整える大切なひとときです。「甘いもので満たされたいけれど、罪悪感は持ちたくない」。そんな気分の時に、このパフェはちょうど良い選択肢になってくれるはずです。

職人の技術に支えられたユニークなグラスと、生産者の想いが詰まった旬の苺。そして、その背景にある「未来の食を守る」という静かな決意。渋谷と池袋のデニーズで提供されるこの特別な一皿は、舌で感じる美味しさだけでなく、「選び取る未来」への静かな満足感も与えてくれるかもしれません。

今年のバレンタインシーズンは、大切な人との会話を楽しみながら、あるいは一人の時間を慈しみながら、この新しいパフェを体験してみてはいかがでしょうか。その一口は、きっとあなたの心と体を優しく満たしてくれるはずです。