食品廃棄物が野菜と電力に。リエール藤沢から始まる循環型フェア
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食品廃棄物を減らす取り組みは数多くありますが、「その先」が見えにくいと感じることも少なくありません。廃棄物は本当に再利用され、私たちの暮らしに戻ってきているのでしょうか。
JR藤沢駅直結の商業施設「リエール藤沢」で2026年2月5日(木)から2月25日(水)の期間で開催される「環境にちょっといいエシカルなこと。藤沢、地のものフェア」は、その問いに一つの答えを示します。JR東日本グループの施設から出た食品廃棄物が、電力や肥料として再生され、藤沢産野菜を育て、再び施設内の飲食店で消費されます。資源の循環を“見える形”で伝えることを目指しています。
食品廃棄物から生まれる循環を、街の中で実感できる本フェアの背景にあるのは、JR東日本グループが推進する『ダブルリサイクルループ』の取り組みです。『ダブルリサイクルループ』とは、駅ビルやエキナカ施設などから排出される食品廃棄物を、廃棄物として処理するのではなく、「電力」と「農業」の二つの分野で再生利用する仕組みです。


食品廃棄物は、微生物による分解・発酵の過程で発生するバイオガスを活用し、再生可能エネルギーとして電力に生まれ変わります。リエール藤沢では、2024年12月からこの仕組みによって発生した、実質再生可能エネルギー100%(※)の電力に切り替え、年間約653トンのCO₂削減につなげています。
※ 食品廃棄物由来以外の電力も含め実質再エネ100%
一方で、同じ食品廃棄物は肥料としても再利用され、藤沢市内の農業生産者のもとで野菜づくりに活かされています。この肥料を使用することで、野菜はじっくりと生育が進み、旨みやコクのある味わいになるとされています。
今回のフェアでは、この循環から生まれた藤沢産野菜を使用し、館内のカフェ・レストラン各店が期間限定メニューを展開。日替わりパスタ、北海道サラダ、パニーニ(B.L.T)、北海道産モッツァレラチーズのカプレーゼなど、ランチから軽食まで幅広いラインアップが揃います。


「日替わりパスタ 1,570円/果実園リーベル」
※ランチタイム限定
※日によって使用する野菜と味付けが異なります。
※画像は塩味


「北海道サラダ”藤沢産ほうれん草使用” 570円/北海道キッチンYOSHIMI」


「パニーニ(B.L.T)530円/ベックスコーヒーショップ」


「北海道産モッツァレラチーズのカプレーゼ 539円/鎌倉パスタ」
施設から出た資源が、同じ地域の畑へとつながり、再び食として戻ってくる。この循環を、来館者が実際に「味わう」ことで体感できる点が、最大の特徴です。
本フェアで特筆すべきなのは、循環型の仕組みそのものを「イベント化」している点です。食品廃棄物の再資源化や再エネ活用は、数字や仕組みだけでは実感しづらい側面があります。藤沢産野菜という具体的な成果を通して、その流れを身近に感じられる構成になっています。
また、農業生産者の視点も重要です。肥料の種類や量、与えるタイミングを土壌や植物の状態に応じて判断し、過剰な負荷をかけない栽培を行うことで、土壌環境の改善や野菜の品質向上につながっているといいます。
循環は単なる環境対策ではなく、農業の現場にも新たな価値をもたらしているのです。
藤沢という地域に根ざした商業施設だからこそ、地産地消と資源循環を結びつけ、来館者に伝えることができる。本フェアは、その実践例と言えるでしょう。
「環境にちょっといいエシカルなこと。藤沢、地のものフェア」は、食品廃棄物の再利用を“裏側の取り組み”にとどめず、生活者が実感できる形で提示しています。
食べることが、地域農業を支え、電力の循環にもつながる。その仕組みを、日常の中で自然に体験できる点に本企画の意義があります。持続可能な社会の実現は、特別な行動ではなく、日々の選択の積み重ねから始まる。本フェアは、その一歩を身近な場所から示しています。





