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光が描く、都市のサステナビリティ|「TAKANAWA LIGHT JOURNEY」が示すまちづくりの可能性


この記事に該当する目標
11 住み続けられるまちづくりを
光が描く、都市のサステナビリティ|「TAKANAWA LIGHT JOURNEY」が示すまちづくりの可能性

都市の持続可能性を考えるとき、大切なのはインフラや環境対策だけではありません。そこに住む人、訪れる人がワクワクし、「この街にいたい」と思える文化的な豊かさも欠かせない要素となります。
夜の都市空間にどのような新しい価値を生み出せるか。 その問いへの一つの答えとして開催されたのが、没入・体験型プロジェクションマッピングイベント「TAKANAWA LIGHT JOURNEY」です。
2026年2月5日(木)から11日(水)まで、高輪ゲートウェイ駅前の「Gateway Park」を舞台に繰り広げられた本イベントは、東京都が推進する「ナイトタイム観光」の一環として、地域や民間事業者と連携しながら実施されました。

SDGs MAGAZINEでは、東京都が推進するナイトタイム観光活性化の最前線と、光の演出が街の歴史・文化を再解釈し、新たな賑わいを生み出していく「未来のまちづくり」の可能性について、現地の体験を通して紐解いていきます。

都市の記憶がつなぐ未来への視点

会場となったTAKANAWA GATEWAY CITYは、「100年先の心豊かな暮らしのための実験場」として社会課題への挑戦が続けられているエリアです。
今回のイベントでは、単に綺麗な映像を映すだけでなく、高輪の「過去・現在・未来」が一本の線でつながるような体験が用意されていました。

光の記憶航路ーTime Voyage: 高輪の歴史やモビリティの進化を巡る映像体験。
The TAKANAWA: 街の環境音を活かした演出。

かつて海に堤を築いて鉄道を通したこの地の歴史や日常を再解釈し共有することは、都市への理解や愛着を育む契機となり、長期的に住み続けられるまちづくりの基盤にもつながります。

都市空間と一体化する没入型の演出

本イベントの特徴のひとつは、会場全体をそのまま活用した圧倒的な没入感です。
会場全体を立体的に活用し、噴水の動きと光・音が完全シンクロ。さらに最新の「ムービングミラー技術」を導入することで、壁面だけでなく床や天井まで、360度どこを見渡しても光に包まれる空間が創り出されました。
こうした街の空間を活かした体験設計は、都市の環境に新たな価値を見出す取り組みとも言えるのではないでしょうか。公共空間を文化体験の場として活用することは、人々が都市に関わる機会を広げることにつながります。それは、包摂的で持続可能な都市づくりを目指すSDGs目標11の理念にも通じる視点です。
TAKANAWA GATEWAY CITYが掲げる先進的な都市実験の文脈とも呼応し、街と体験が融合する新しいエンターテインメントの形を提示した本演出は、都市空間の可能性をあらためて感じさせる取り組みとなっています。

継続的な賑わいが生む都市の価値

持続可能な街には、人の動きの循環が必要です。
光の回廊「LUMINOUS GATEWAY」などの仕掛けによって、歩く体験そのものを設計に取り込むことで来場者の回遊を促し、都市滞在の質を高める空間が創出されました。

LUMINOUS GATEWAY:光とスモークが織りなす、高輪に漂う光の回廊。動線そのものを体験へと変化させる演出。

夜間にこうした賑わいが生まれることは、経済効果をもたらすだけでなく、地域の安全性や安心感を高めるというメリットもあります。
街が明るく、人の目が届く場所であり続けることは、サステナブルで活力ある都市形成にも繋がります。

「体験」が育てる持続可能な意識

サステナブルな社会の実現は、制度や技術だけでは完成しません。それを支えるのは、私たち一人ひとりの意識の変化です。
このような都市体験に触れることは、自分の価値観を変える第一歩となり得ます。
「TAKANAWA LIGHT JOURNEY」が教えてくれたのは、
消費されるだけのイベントではなく、都市との関係性を見つめ直す体験の可能性でした。
私たちが住み続けたい都市とはどんな場所か。
その答えは、見慣れた日常の風景の中に新しい意味や楽しみを見出し続ける、こうした小さな営みの中にあるのかもしれません。