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2月22日は「猫を守る日」へ、渋谷発・猫パンチ募金が広げる優しい交通社会


この記事に該当する目標
11 住み続けられるまちづくりを 17 パートナーシップで目標を達成しよう
2月22日は「猫を守る日」へ、渋谷発・猫パンチ募金が広げる優しい交通社会

2月22日は「猫の日」。かわいい猫を眺めて癒やされるのを楽しむのもいいですが、少し考えてみたいことがあります。

今、年間22万頭以上の猫が交通事故で命を落としているという現実があります。こうした背景を受け、カー用品店・イエローハットが、2月16日から23日までWEBとリアルイベントを通じて参加できる「猫パンチで募金」を実施しました。

年間22万頭という現実。猫の交通事故を減らすために

車社会において、動物との接触事故はドライバーにとっても大きな衝撃となる出来事です。特に猫は、夜間の急な飛び出しや住宅街の路地で車と遭遇しやすく、事故のリスクが高い状況にあります。そのため、年間22万頭以上の猫が道路上で命を落としているとされます。

交通安全といえば人間を守る視点が中心になりがちですが、本来“安全な道路”とは、そこを行き交うすべての命にとって安全であるべきもの。イエローハットは、これまでドライバーへの交通安全啓発を行うとともに、保護猫団体への寄付などを通じて、外で暮らす猫がより安全な環境へ移行できる支援にも取り組んできました。

直接的に事故をゼロにするのが難しい現状のなかで、保護猫団体や動物愛護団体への支援を通じて、外で暮らす猫が安全な環境に移行できる社会づくりをイエローハットは目指しています。

渋谷で初開催。リアル猫パンチイベントが今年の目玉に

2026年の取り組みで最も注目したいのが、初開催となるリアルイベントです。
2月20日から22日までの3日間、渋谷マークシティで、「猫パンチで募金」の体験型イベントが実施されました。

これまで猫パンチで募金はWEB上での参加が中心でしたが、今年は初めてリアルの場でも体験できる取り組みとして実施されました。参加者は肉球グローブを装着し、ミットに向かって猫パンチを繰り出します。記録された得点に応じて寄付金額が決まり、特に「22kg」を記録すると2,222円が寄付される特別ルールが設けられています。

狙いは、多くの人が行き交う渋谷でイベントを行うことで、猫の交通問題について考えるきっかけをより広く届けること。通勤・通学の途中や買い物の合間など、日常の延長線上でふと立ち止まれる場所で実施することは、これまで活動に触れる機会のなかった人にも自然と関心を持ってもらえる可能性があります。リアルな体験を通じて課題を身近に感じてもらうことが、認知の広がりにもつながっていきそうです。

WEBで参加できる「猫パンチで募金」という新しい支援の形

リアルイベントとあわせて、特設サイト上で参加できるWEB施策も実施。
仕組みはシンプルで、ルーレットを“猫パンチ”で止め、その金額に応じてイエローハットから寄付が行われます(上限300万円)。

猫と暮らしている人も、そうでない人も参加可能。猫が参加する場合は猫の名前を入力して挑戦でき、人間が参加する場合は画面上の猫が代わりにパンチを繰り出します。いずれも1日1回参加でき、寄付証明も発行されます。

寄付を呼びかけるだけでなく、楽しみながら関われる仕組みであることが特徴で、SNSでのシェアを通じて、猫の交通問題への意識を広げるきっかけにもなります。

SDGs視点で考える、猫と共生する都市のかたち

この取り組みは、単なるチャリティイベントではなく、交通安全を軸に事業を展開してきた企業が、猫の交通事故という課題に向き合い、保護猫団体への寄付や譲渡支援へとつなげている施策です。道路は人や車だけの空間ではなく、地域で暮らす動物たちの生活圏とも重なっています。そうした現実を踏まえると、本取り組みは交通安全と動物保護を結びつける試みといえるでしょう。

これは目標11「住み続けられるまちづくりを」に直結する取り組みです。誰もが、そしてすべての命が安心して暮らせる街を目指すことは、持続可能な都市づくりそのものです。また、企業と保護団体、参加者が連携して寄付を生み出す仕組みは、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」にも重なります。

そして忘れてはならないのは、私たち一人ひとりの行動です。「猫が飛び出すかもしれない」そんなやさしい想像力を持ってハンドルを握ることもまた、小さなSDGsの実践と言えます。2月22日を「愛でる日から守る日」へ、その意識の変化こそが、猫と人が共に安心して暮らせる未来への一歩になるのかもしれません。


執筆/フリーライター Nami Harashima