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自治体の脱炭素化を推進し財政難も解決!J-クレジット活用で実現する「自走する地域経済」の最前線


この記事に該当する目標
11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任つかう責任 13 気候変動に具体的な対策を 17 パートナーシップで目標を達成しよう
自治体の脱炭素化を推進し財政難も解決!J-クレジット活用で実現する「自走する地域経済」の最前線

昨今のエネルギー資源の価格高騰に加え、2027年の蛍光灯製造・輸出入禁止に伴うLED照明への切り替え需給の逼迫、さらにカーボンニュートラルへ向けた脱炭素化の加速に伴い、企業や自治体では省エネ化と電力使用最適化への対応が急務となっています。特に、自治体の多くは、公共施設の老朽化に伴う設備更新の必要性が高まる一方、資材価格の上昇や厳しい財政状況のため、照明のLED化をはじめとする脱炭素関連投資の原資確保が難しいという問題に直面しています。

環境対策をコストや負担ではなく、地域の新たな財源創出や経済循環に繋げるGXの具体的なロールモデルとなる取り組みが求められるなか、アイリスオーヤマとバイウィルが、環境価値のJ-クレジット※1 化とCO2削減投資の支援を目的に業務提携を締結。J-クレジットの創出支援を開始しました。

※1:省エネ設備の導入や再生エネルギーの活用等、脱炭素活動により得られたCO2等の温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。発行されたクレジットは他の企業等に売却することができ、購入者はカーボン・オフセットに活用可能。

幅広い省エネ実績を誇るアイリスオーヤマと、J-クレジットの高度な知見を持つバイウィルの融合

2010年に法人向けLED照明事業に参入したアイリスオーヤマは、2011年の東日本大震災を契機に、日本の社会課題を解決する「ジャパン・ソリューション」を経営の柱として、多角的な事業を展開してきました。省エネソリューション事業においては、2030年の温室効果ガス排出量削減目標の7%※2 に相当する貢献を目指し、LED照明だけでなく、照明の電力効率を高める無線制御システム「LiCONEX(ライコネックス)」、空調設備の運転を最適化して電力使用量を削減する「エナジーセーバー」、施設内の各設備のエネルギー利用を可視化・最適化するEMSソリューション「ENEverse(エネバース)」など、多様化する社会課題に応える幅広いソリューションを提供しています。

一方バイウィルは、全国78以上の金融機関との提携をはじめ、多数の自治体や企業におけるJ-クレジット等の環境価値の創出から販売までをワンストップで支援しています。同社が運営するプログラム型プロジェクト「きらきラボ※3」は、LED照明設備の導入により削減されるCO2排出量を取りまとめ、J-クレジット化から販売までを一括して行うものです。これまでの豊富な実績とノウハウを生かし、事業者や自治体にとってハードルの高い煩雑な申請手続きから、創出したJ-クレジットの確実な売買までを全面的にサポートしています。

※2:アイリスオーヤマ製品の販売数量より年間削減電力量(kwh)を算出し、CO2排出量(億t-CO2)に換算した値をもとに算出。
※3:バイウィルが運営・管理する「家庭及び事業所におけるLEDの導入によるCO2削減プロジェクト」。単独ではJ-クレジット化が難しい小規模な脱炭素活動を、取りまとめることで実現可能に。

脱炭素と財源確保を両立する持続可能なGXソリューション

両社は今回の業務提携により、自治体が抱える脱炭素化の推進と財源確保という課題を、新たな価値創造によって解決する具体的かつ持続可能なGXソリューションを提供します。

アイリスオーヤマのLED照明技術とバイウィルの環境価値創出ノウハウを統合することで、照明のLED化を単なる設備更新からCO2削減効果を環境資産へと転換し、J-クレジットによる国内企業などの脱炭素経営に活用される環境価値として循環させる仕組みを構築します。
これにより、自治体は環境価値を基準とした収益モデルを確立し、得られた収益をさらなる環境対策への投資に振り向けられ、脱炭素と投資の好循環を生み出すことで持続可能な地域経済の発展を推進します。

自治体の負担をなくし、脱炭素を加速|一歩進んだ「環境と経済の好循環」

Jクレジットの創出を支援する対象は、アイリスオーヤマ製を中心とするLED照明を導入する全国の自治体。アイリスオーヤマはLED照明の提案・導入、およびクレジット創出の提案・設備データの連携を行い、バイウィルはJ-クレジット創出支援の管理・運営、認証委員会への申請手続き支援、創出クレジットの販売を担います。

この中では、バイウィルが手続き費用を負担するため、自治体は初期費用不要で取り組みを開始できます。
またバイウィルが有する全国規模の買い手ネットワークを活用してJ-クレジットを確実に販売し、その売却益を自治体に還元します。これにより、環境対策を地域の新たな財源として活用できます。

アイリスオーヤマとバイウィルによる今回の提携は、SDGs 目標13「気候変動に具体的な対策を」や、目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」へ、直接的に貢献します。
また、企業の技術とノウハウが結びついたという点で、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」にも繋がるほか、環境対策を「コスト」から「地域の新たな財源」へと転換した点も大きなポイント。これにより、財政に制約のある自治体においても目標11「住み続けられるまちづくり」を自律的に進めることが可能になります。

環境と経済を両立させるこの取り組みは、日本の脱炭素化を地域から力強く牽引していくための新たなロールモデルとなる、非常に魅力的なものだと言えるでしょう。


執筆/フリーライター Yuki Katagiri