建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにする「ZEB(ゼブ)」とは?
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エネルギー問題やCO2排出量増大による地球温暖化が大きな社会的課題になっているなか、建物の建物の設計段階から環境配慮に注力した「ZEB(ゼブ)」に注目が集まっています。
ZEB(ゼブ)は『Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)』の略称で、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと。
パリ協定に登録した日本の温室効果ガス削減目標である2030年26%削減(2013年比)を達成するためにZEB普及は課題であり、SDGs達成にもつながる取り組みとしてZEBは、政府の「SDGsアクションプラン2019」にも、盛り込まれています。
環境省をはじめ、大手電機メーカーや大手建設会社、大手ビルメンテナンス企業なども参画して取り組んでいます。
環境省「ゼブ・ポータル」コラムより
http://www.env.go.jp/earth/zeb/column/new_04.html
設備の高効率化や建物の高断熱化による“省エネ”と太陽光発電などの“創エネ”により、年間のエネルギー収支ゼロを目指すZEB。
国により定義は異なりますが、日本の場合、エネルギー低減率により、ZEB Oriented、ZEB Ready、Nearly ZEB、『ZEB』と4段階に分かれています。
・ZEB Oriented
延べ面積が1万平方メートル以上の建築物のうち、再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギーから30~40%の省エネとなるように設計され、未評価技術を導入する建築物。
・ZEB Ready
再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から50%以上の省エネとなるように設計された建築物。
・Nearly ZEB
ZEB Readyの条件を満たしつつ、再生可能エネルギーを加えて、基準一次エネルギー消費量を75%以上低減させた建築物。
・『ZEB』
ZEB Readyの条件を満たしつつ、再生可能エネルギーを加えて、基準一次エネルギー消費量を正味100%以上低減させた建築物。