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お世話人形のぽぽちゃんが生産終了。1年で約6万トンのおもちゃたちが役目を終えて捨てられているかも!?


お世話人形のぽぽちゃんが生産終了。1年で約6万トンのおもちゃたちが役目を終えて捨てられているかも!?

先日、お世話人形「ぽぽちゃん」の生産を終了することが発表されました。1996年の販売開始依頼、ロングセラー商品として誰もが知っているぽぽちゃんの生産終了は、ニュースやSNSでのトレンド入りなど紹介され話題に。生産終了の理由は明かされていないものの、一部では少子化が原因なのではとも囁かれています。

たしかに、少子化によって縮小しているのではと思いがちなおもちゃ市場。しかしなんと2年連続で史上最高記録を更新し盛り上がりを見せています。

ところで、子供の頃に遊んだおもちゃは今どうしていますか?押入れの中にあったり、ゴミとして捨ててしまったりしている方も多いのでは?子供のころにたくさんおもちゃで遊んでいても、大人になるにつれておもちゃから離れてしまうのは自然なこと。ある意識調査によると、年間で約60,000トンのおもちゃが廃棄されているのではという推測もでています。

今回はそんな増え続けるおもちゃ市場と、使い終わったおもちゃのSDGsな活用についてご紹介します。

減っていく子供と、史上最高記録を叩き出すおもちゃ市場

一般社団法人日本玩具協会が6月6日に発表した2022年度の国内における玩具の市場規模データによると、玩具の市場規模が9525億円、さらにカプセル玩具(ガチャガチャ)市場は610億円と、合わせて1兆円を超え、2年連続で史上最高記録を更新したとのこと。

少子化が進んでいるのにおもちゃが売れる理由としては、200円~500円程度で手軽にできるカプセルトイの人気がコロナ禍で上昇したことや、コレクション用に精巧に作られたフィギュアなどが、大人の楽しみとして高値で売られていることに理由だとか。

子供のイメージがあるおもちゃですが、今は大人だって欲しいもの。コレクションが趣味であったり、昔見ていたアニメのグッズの販売などは懐かしさもあり、つい手が出てしまう人が多いようです。

1年で約60,000トンのおもちゃが廃棄されている!?

今は年齢問わず需要が高いおもちゃ。たくさん売られている一方、せっかく買っても使わなくなるおもちゃも出てきますよね。そんな時、自宅で保管している人もいるかと思いますが、捨ててしまうこともあります。

おもちゃのサブスク・レンタルサービス「トイサブ!」が2021年に実施した「おもちゃの購入・廃棄」に関する意識調査では、半数以上の回答が1個以上のおもちゃを処分し、年間で約60,000トンのおもちゃが廃棄されているのではという推測があがっています。せっかく持っていたおもちゃ、まだまだ遊べるのに、なんとなくもう使わないから捨ててしまうのはもったいないですね。

思い出もつなぐ「寄付」という方法

今、おもちゃが役目を終えた時、「しまう・捨てる」ではなく次のステージへ「寄付する」という手段があります。

「おもちゃのリレー」を実施するキッズ・ラボラトリー株式会社は、自宅から遠い病院に入院・通院している子どもとご家族の滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」8施設宛てにおもちゃを寄付しました。おもちゃのサブスクを行うキッズ・ラボラトリー株式会社が、サブスクに登録している家庭に使わなくなったおもちゃを募り、無償で施設に提供するというSDGsな取り組みです。

また、おもちゃを寄付する取り組みは世界でも行われています。

トルコのサッカーチーム「ベシクタシュ」は、2023年2月6日に発生したトルコ南東部を震源とする大地震で被災した子どもたちへの支援を目的としてサッカーの試合中に「このおもちゃは私の友達」というイベントを開催。ファンがたくさんのぬいぐるみなどをサッカーコートに投げ込み、この様子はイギリスのメディアBBCによって報道され話題になりました。

このように自分が大切にしていたおもちゃが、また違う誰かに大切にされることで、寄付をした側もされた側も幸せな気持ちになれます。

自分だけのおもちゃをみんなのおもちゃに

おもちゃは子どもの物だった時代から、大人も楽しめるようになった今。思い出が詰まったものとおもちゃとどうお別れするのかも、考え方次第で未来に繋がることが分かりました。

カプセルトイや受注生産限定の高額なおもちゃまで様々ですが、自分が十分に遊び終わったと思ったら「寄付をする」という選択肢をとってみてはいかがでしょうか。