一杯のコーヒーが未来を変える 片岡物産「モンカフェ」がリニューアル
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朝の一杯や仕事の合間のリフレッシュに欠かせないコーヒーですが、いま、その「当たり前の時間」が危機に直面しています。地球温暖化の影響で、世界の産地では降水量の変化や害虫被害が深刻化し、繊細なアラビカ種の栽培環境は年々厳しくなっているからです。試算では、2050年までにアラビカ種の栽培適地が現在の半分にまで減少する可能性が指摘されており、一方でアジアを中心とした需要は拡大を続けています。供給不足と価格上昇が進む「2050年問題」は、私たちが日常的に楽しむコーヒー時間を大きく揺るがす課題です。
こうした状況の中、片岡物産の人気商品「モンカフェ」は、リニューアルを機に「おいしさのサステナブル」を掲げ、未来の一杯を守るための新たな取り組みを始めました。
生産者とともにつくる「おいしさのサステナブル」


リニューアルにあたり、モンカフェが最も注力したのは「おいしさ」を維持していくための豆の調達方法の見直しです。
コーヒーの生産者とロースターを直接つなぐダイレクトトレードのオンラインプラットフォームを運営する「TYPICA」などと連携し、コロンビア、エチオピア、東ティモールなどの小規模生産者から高品質な豆を直接調達しています。
コロンビアでは、明るく芳醇な酸味が特長の上質な豆を求め、環境保全や教育支援など持続可能な農業に取り組む生産者との取引を拡大しました。エチオピアでは、果実のような甘い香りを持つモカ豆を選定し、現地農家が行う品質を安定させるための取り組みを片岡物産としてサポートしています。さらに東ティモールでは、耕作放棄地の再生や生産者支援に力を入れている事業者から豆を仕入れています。標高900〜1,400メートルの高地で丁寧に育てられたアラビカ豆は、精製工程までこだわり抜かれ、高品質を実現しています。
これらの取り組みの根底には、「おいしい一杯を未来に届けたい」という想いがあります。モンカフェは、今回のリニューアルをきっかけに持続可能な調達を進めることで、消費国側でおいしいコーヒーを享受し続けることと生産者の生活向上や地球環境保全との両立を目指しています。
一杯のおいしさを支えるモンカフェのこだわり


モンカフェは、豆の選定からブレンド、焙煎、抽出に至るまで、1杯のおいしいコーヒーを届けるために、すべての工程にこだわりを持って商品づくりを行っています。今回のリニューアルでは、豆の個性をより引き出す焙煎やブレンドを採用し、香りと味わいの違いがより明確に感じられるようになりました。気分や好みに合わせて選べる多彩なラインアップで、日常の一杯をより豊かに楽しむことができます。
おいしさの要となるのは、豆が本来持つ香りやコクを最大限に生かすための丁寧な工程管理です。それぞれの豆の特性に合わせて焙煎温度や時間を細かく調整し、香りとコクの調和を追求しました。さらに、焙煎後の鮮度を保つために、バリア性の高い包材に脱酸素剤と窒素充填を組み合わせ、酸化を防いでいます。
実際にリニューアルされたモンカフェを飲んでみた


実際にバラエティパックに入っている「東ティモール」のドリップコーヒーを飲んでみました。抽出の段階では、湯を注いだ瞬間にふわりと香りが立ち上がり、軽やかな印象を受けます。モンカフェ独自のフィルターがコーヒーに浸からない構造は、豆本来のおいしさを引き出す設計になっています。実際、抽出後のコーヒーは雑味が少なく、すっきりとした仕上がりでした。
一口飲むと、やわらかな酸味が最初に広がり、そのあとに穏やかなコクが続きます。酸味・苦味のバランスが整っており、後味もさっぱりしているため、食事の合間でも無理なく飲める味わいだと感じました。香りも豊かで、落ち着いたトーンでまとまっているため、日常的に手に取りやすい一杯です。
リニューアルで広がる生産者との新しいつながり
TYPICAなどとの連携によって、世界中の小規模農家とのつながりが広がり、今後さらに多様な産地の豆を楽しめる点も魅力です。今回のバラエティパックには、東ティモールの豆に加えて、「プレミアム ブレンド」や「キリマンジャロ ブレンド」にはコロンビア産の豆が使用され、「モカ ブレンド」や「京都 ブレンド」にはエチオピア産の豆が使われています。
モンカフェは、2050年問題に対応するため、TYPICAなどとの連携を通じて小規模農家と直接つながり、持続可能な生産を支援しています。味わいを楽しむだけでなく、世界中のコーヒー農家とのつながりも感じられる一杯である点が、今回のリニューアルの大きな魅力です。
未来にコーヒーを残すために


地球温暖化の影響が広がる中で、コーヒーをこれからも楽しむためには、生産から消費まで持続可能な取り組みが欠かせません。モンカフェは、生産者とのつながりを大切にし、環境に配慮した豆の調達と品質の両立を目指しています。
今回のリニューアルは、「おいしいコーヒーを未来に残す」ための新たな一歩です。まずはこの一杯を手に取って、味わってみてはいかがでしょうか。





