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スポーツの日に「スポーツフェスタ2025」を開催! 気軽にスポーツを楽しめる場所として注目の『東京体育館』とは  


この記事に該当する目標
3 すべての人に健康と福祉を 8 働きがいも経済成長も 11 住み続けられるまちづくりを
スポーツの日に「スポーツフェスタ2025」を開催! 気軽にスポーツを楽しめる場所として注目の『東京体育館』とは  

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会や、2025年11月15日(土)に開会した東京2025デフリンピックの会場としても知られる東京体育館。メインアリーナは、9千人以上収容できる規模を持ち、世界大会や全国大会などの大規模な競技大会を数多く開催する都内有数のスポーツ施設です。

10月13日(月・スポーツの日)に開催された「スポーツフェスタ2025 in東京体育館」では、誰もが気軽に楽しめる多彩なスポーツ体験プログラムを実施。スポーツを楽しめる場を提供することを目的として開催された、公益財団法人東京都スポーツ文化事業団の主催イベントをリポートします。

「スポーツで創る、東京の未来」
東京体育館は、誰もが気軽にスポーツを楽しめる施設

東京体育館は、トップアスリートたちの熱戦を間近で見ることができるだけでなく、子どもから大人まで、また、障がいの有無に関わらず、誰でもスポーツを楽しむことができる施設です。
東京体育館の運営について、東京都スポーツ文化事業団の担当者にお話を伺うと「私たちは『スポーツで創る、東京の未来』をスローガンに『スポーツフィールド・東京』の牽引役としてさまざまな事業を行っています。2025年11月15日(土)からは、デフリンピック100周年の記念すべき大会が東京で開催され、東京体育館は開閉会式と卓球競技の会場としてデフリンピックを盛り上げました。東京体育館では、緊急事態の発生を知らせるためのフラッシュライトや観客席の車いす観覧席、FM補聴システムを設置しています。」と、SDGsの観点からも興味深い取組みが実施されていたことがわかりました。

SDGsの観点からは他にも。施設運営やイベント開催において環境に配慮した取り組みを聞くと「施設運営においては、ごみの分別をはじめとして、施設の稼働状況に応じた照明の部分消灯や空調機の運転抑制などをこまめに行っています。また、館内に衣類回収箱「ふくのわBOX」を設置して、回収した衣類は売却し、その収益金をパラスポーツ競技団体へ寄付する「ふくのわプロジェクト」に参加しています。イベント運営においては、来場者に配布する袋をビニール素材から不織布へ変更するなどの取り組みを行っています。」と教えていただきました。

また、東京2020大会のレガシーや学びを、イベント運営にどのように活かしているのか尋ねると、「イベント運営には、TOKYOボランティアレガシーネットワークを通じて、たくさんのボランティアさんにご協力をいただいています。東京2020大会をはじめボランティア経験の豊富な方が多く、経験を活かし来場された方と積極的にコミュニケーションをとっていただけるので、イベント運営の支えとなっています。」と、東京体育館では来場者が安心して楽しめる環境づくりに力を入れていることがわかりました。

デフリンピックの出場選手から、直接デフサッカーを学べる特別な機会も

環境への配慮にも積極的に取り組む東京体育館でスポーツの日に開催されたのが「スポーツフェスタ2025 in 東京体育館」。

筆者が注目したのは、デフリンピックの公式競技でもある「デフサッカー」の体験プログラムです。
デフサッカーは、声を出さずにプレーし、審判が旗を使って合図を出すほか、選手同士が身振り手振りでコミュニケーションを取りながら試合を進めていくのが特徴です。
この日は、デフリンピック出場予定の選手から直接指導を受けられる貴重な機会。
ボールの動きを目でしっかりと追いながら、仲間と息を合わせてプレーを楽しむ子どもたちの姿が印象的でした。

手話ダンスで、楽しみながら指文字を学ぶ

屋外で行われていた手話ダンス体験のエリアも、多くの来場者でにぎわっていました。
参加者は「WAになっておどろう」の曲に合わせて、実際に手を動かしながら手話ダンスを体験。体験後には、指文字が描かれた一覧表がプレゼントされました。
そのほか、かけっこ教室やレクリエーションスポーツ、eスポーツなど、普段なかなか体験できない多彩なプログラムが用意され、会場は終始盛り上がりを見せていました。

また、館内にはスポーツ体験だけでなく、誰でも参加できる「新体力テスト」のエリアも設けられていました。上体起こしや反復横跳びなど、さまざまな種目に加え、健康に関する悩みを相談できる「健康相談」も実施されており、「大人になるとなかなか測定する機会がないから嬉しい」といった声やご家族で楽しそうに参加する姿も見られました。
イベント時だけでなく、「健康体力相談室」を不定期で開設しており、「全身持久力測定」「筋力測定」を受けられ、測定結果から適切な運動内容を教えてくれます。

「体力向上を図りたいが、どんな運動をしたらよいかわからない」「医師から運動を勧められたが、どんな運動をしたらよいのかわからない」など、一般的な健康体力づくりをはじめ、生活習慣病の予防・改善、競技力向上のための運動プログラムを、医師をはじめスポーツ生理学の専門員、栄養士などの専門家が一人ひとりのお悩みに応じて対応してくれます。
一人ひとりが自分の健康と向き合うきっかけづくりとしても、有意義な取り組みだと感じました。

現役アスリートも利用するトレーニングルーム・プールは、いつでも700円で利用可能

スポーツフェスタ当日は、館内のトレーニングルームが無料開放され、多くの人でにぎわいました。
東京体育館のトレーニングルームは、ウエイト系マシンやランニングを中心とした有酸素マシンを揃えたトレーニングルームAとベンチプレスやスクワットラックなどの大型マシンを完備したフリーウエイト専用のトレーニングルームBがあり、現役アスリートから一般の方まで、それぞれの目的に合わせて活用できる、充実した設備が整っています。
健康維持や体力づくりを目的とする人から、競技志向の人まで利用目的はさまざま。 JR総武線 千駄ケ谷駅や都営大江戸線 国立競技場駅からすぐというアクセスの良さから、仕事帰りに立ち寄る人も多いそうです。

また、都内では珍しい50mプールと25mプールを完備。25mプールでは子ども向けの教室も行われており、小さな子どもから高齢の方まで、幅広い世代が利用しています。プールとトレーニングルームを両方使えて、2時間30分700円という通いやすい料金も魅力。都度利用できるため「これから運動を始めたい」という人にも最適な環境です。また、券売機・案内表示の多言語表記や、受付に英語対応可能なスタッフも常駐しているため、海外の方も安心して利用することが可能です。

東京体育館の運営担当者に今後のイベント情報について尋ねると「今後、女性向けボディメイキングセミナー、シニア世代対象スポーツクリニックや指導者セミナーなど、誰もがスポーツを楽しめるイベントを続々と企画しています。」と開催予定のイベント情報について語っていただきました。

すべての人がワクワクしながら楽しめる場所であり、子どもの成長の機会や世代を超えた交流の場としても期待が高まる東京体育館。東京都が掲げる『スポーツを通じて幸福感を感じる都民、80%を目指す』の実現に向けて、スポーツの持つ力と、東京体育館の多様な取り組みに今後も注目です。

東京体育館
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷1丁目17−1
HP:https://www.tef.or.jp/tmg/

東京都スポーツ文化事業団
HP:https://www.tef.or.jp/


執筆 / 市岡彩香