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「陸の豊かさ」「海の豊かさ」を都市から守る|第2回「Tokyo-NbSアクションアワード」表彰式を開催


この記事に該当する目標
11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任つかう責任 15 陸の豊かさも守ろう
「陸の豊かさ」「海の豊かさ」を都市から守る|第2回「Tokyo-NbSアクションアワード」表彰式を開催

都市に暮らしながら、自然とどう共存していくのか。その問いに、実践で応えている事業者たちの取り組みを表彰するのが「Tokyo-NbSアクションアワード」です。

第2回となる今回は、大規模法人・中小規模法人部門あわせて4団体が受賞。
都市の中で自然の価値を引き出し、地域や人との関係性を育ててきた取り組みが評価されました。

東京都が目指す持続可能な「NbS」

東京都は、2023年4月に改定した「東京都生物多様性地域戦略」に基づき、2030年までに、自然を活用した解決策(Nature-based Solutions,NbS)となる取り組みを定着させるため、事業者等によるNbSの取り組みや効果の発信など、普及啓発を進めています。

その一環として、昨年度、先駆的にNbSを実践する事業者等を表彰する「Tokyo-NbSアクションアワード」を創設し、第1回アワードで受賞団体3団体を選定しています。

そして第2回となる今年度のアワードも、有識者による審査を経て受賞4団体が決定。2026年1月27日に表彰式・交流会を開催します。当日は、東北大学 教授/日経BP ESGフェロー 藤田香氏の講演なども行われます。

大規模法人部門受賞企業から見えた“都市の中で生物多様性を保全・再生する”取り組み

大規模法人部門で最優秀賞に選ばれたのは、清水建設株式会社。都市における人と生物の関係の再生を目指し、2006年に臨海部に都市型ビオトープ“再生の杜”(約2,000㎡)を創出したこと、希少種の保全等に取り組むとともに、行政やNPO・市民団体等と連携し、気候変動適応や環境教育など、様々な社会課題の解決に取り組む地域共創活動に挑戦していることなどが評価されました。

優秀賞に選ばれたのは、三菱地所レジデンス株式会社。2015年から新築分譲マンションの緑地で、地域に馴染みのある樹種や環境に配慮した維持管理手法を取り入れた独自基準「ビオ ネット イニシアチブ」を導入し、「守る・育てる・つなぐ・活かす・減らす」の5つのテーマを軸に、都市の生態系ネットワーク形成に資する緑化を推進、都内約150物件で導入していることが受賞理由として挙げられています。

中小規模法人部門受賞企業の“森林や里山を地域の価値へつなぐ”実践

中小規模法人部門で最優秀賞となったのは、株式会社東京チェンソーズ。国際的森林認証の森林(約26ha)を中心とした森林環境整備や素材生産、木の価値を最大化する販売事業、森林サービス事業、森の価値を発信するなどの広報事業を展開していること、適切な森林管理を通して生物の生息・生育環境を確保・創出するとともに、素材の高付加価値化等による地域の雇用創出や、幅広い主体を対象とした環境教育を推進していることなどが評価されました。

優秀賞は生活協同組合パルシステム東京。消失が危惧されていた里山を借り受け2004年に「いなぎめぐみの里山」(約2.5ha)を開設。2017年に里山を買い取り、取組を継続しながら地域活性化と里山保全・活用に貢献。そして組合員だけでなく、地元住民等も交えた自然体験活動を開催しコミュニティ形成に寄与するとともに、多様な主体による里山の維持管理を実施していることが受賞理由となっています。

自然を守り育てることが、都市の未来をつくる

自然を守り育てる取り組みは、決して山や森の中だけで完結するものではありません。都市に暮らす私たちの身近な場所でも、自然を活かした解決策は、すでに動き始めています。

「Tokyo-NbSアクションアワード」で評価されたのは、生物多様性の保全にとどまらず、地域との関係性を築きながら、都市の中で自然をどう“活かし続けるか”を考える実践でした。

SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」が示すのは、自然を守ることそのものだけでなく、社会の中で持続可能に関わっていく姿勢です。また、自然を都市に取り込み、暮らしの質や地域の魅力を高めていくこうした取組は、目標11「住み続けられるまちづくりを」にも深く関わります。

そして、都市におけるNbSの現在地や、その担い手の声に直接触れられる機会となるのが、「Tokyo-NbSアクションアワード」の表彰式・交流会です。専門家による講演や受賞団体の取組紹介、参加者同士の交流を通して、自然とともにある都市の未来を考えるきっかけが得られるはずです。
NbSや持続可能なまちづくりに関心のある方は、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

第2回「Tokyo-NbSアクションアワード」表彰式・交流会開催概要
1.日時
2026(令和8)年1月27日(火曜日) 15時00分~17時00分(開場14時30分)予定
2.会場
パークタワーホール(新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー3階)
3.申込方法
申込ページ(外部サイトへリンク):https://qa.nta.co.jp/Q/auto/ja/128003250/TokyoNbS/
申込締切:2026(令和8)年1月26日(月曜日)(事前申込制、会場定員200名:先着順)
4.プログラム(予定)
(1) 専門家講演(15:05~15:25)
東北大学 教授/日経BP ESGフェロー 藤田 香 氏
藤田香氏略歴:東京大学理学部物理学科卒。日経BPにて、ナショナルジオグラフィック日本版副編集長、日経ESGシニアエディターなどを歴任。現在、東北大学グリーン未来創造機構・大学院生命科学研究科教授。日経BP ESGフェロー。
(2) 表彰(15:25~16:10)
 大規模法人部門
 中小規模法人部門
(3) 交流会(現地参加者のみ)(16:15~17:00)
受賞者やTokyo-NbSアクションメンバー等との交流会(ネットワーキング)を実施
 
 
執筆/フリーライター Yuki Katagiri