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“おいしさ”を競うだけじゃない。「全国ほしいもグランプリ2026」に見る地域と食のサステナビリティ


この記事に該当する目標
8 働きがいも経済成長も 12 つくる責任つかう責任
“おいしさ”を競うだけじゃない。「全国ほしいもグランプリ2026」に見る地域と食のサステナビリティ

ほしいもの日である1月10日、茨城県が、⽇本⼀美味しい「ほしいも」を決める!「全国ほしいもグランプリ 2026」表彰式を行いました。

この⼤会は、広くて深い“ほしいも”の魅⼒を消費者に伝え、さらなる消費拡⼤を図ることを⽬的に、茨城県が昨年度新たに始めた取り組み。産出額全国第1位、全国シェア 9割以上を誇る茨城県産の「ほしいも」のみならず、本年は北海道から四国・⾼知県まで、全国12道府県で加⼯された41 点の「ほしいも」のエントリーが集まりました。書類審査、品質分析審査を通過した上位21点について、⾷の専⾨家や有識者等の⽅々による⾷味官能評価を⾏い、「⽇本⼀美味しい“ほしいも”」を選出しました。

2026年ほしいも日本一はオオスガファーム。生産者の努力が実を結ぶ

見事グランプリに輝いたのは、茨城県ひたちなか市の株式会社オオスガファーム。
⾒た⽬、柔らかさに加え、味も、後から旨みが膨らんできて、⿐に抜ける⾹りが爽やかで、とにかくバランスがよく素晴らしいほしいもであると非常に高い評価を受けていました。
これを受けオオスガファームは「昨年も予選を通過したものの、優勝を取れず悔しい思いをしたことをバネに研究を重ね、こだわってきたことが評価されて嬉しい」と喜びを語りました。

続いて2位となったのは同じく茨城県ひたちなか市の株式会社フクダ。「昨年が失敗続きで、従業員揃って⾊々頑張ってきた。このような結果になり⾮常に感謝しているし励みになる」とコメントしました。
そして3位は茨城県東海村のかんみや本舗。「“茨城県で美味しいほしいもを作るぞ”という気概で取り組んできたので、賞をいただけて感謝している」と語りました。

茨城県知事も登壇!「ほしいもの新たな可能性にも期待」

表彰式には、茨城県知事の⼤井川和彦⽒が登壇。「今回第⼆回⽬の全国ほしいもグランプリということで、今⼤会はすごくレベルが上がってきており、これからの消費拡⼤、ブランド向上を楽しみにしている。審査員の安井さんから、最近ではフィットネス業界でも“ほしいも”が⼈気と聞いた。おやつとしてだけではなく、様々な楽しみ⽅が出てきているほしいものグランプリ大会を今後も1⽉10⽇のほしいもの⽇に合わせ続けていきたい」と語りました。

続いて登壇した審査員長の岡部氏は、「昨年も美味しいほしいもを⾷べさせていただいたが、今年はそれ以上に完成されていて、細かく⾒ていかないと審査できないような⾼いレベルのものが集まっていた。それぞれが⽬指す“ほしいも”の形へ積み上げてきたなという感覚を受けた。」とそれぞれの欲しいものレベルの高さに驚き、感動した様子を見せていました。

地域の産業、魅力としての「ほしいも」

「全国ほしいもグランプリ 2026」では、エントリー条件として、販売を目的として自ら加工した平干しのほしいもであること、原料は事業者が所在する都道府県内で生産された「べにはるか」を使用すること、さらにHACCPに沿った衛生管理や適切な賞味期限・保存方法の設定など、厳格な基準が設けられています。

これらの条件は、単に“おいしさ”を競うためのものではなく、地域の原料と技術を活かし、安全性と品質を担保した形で「ほしいも」を持続可能な産業として育てていくための仕組みといえるでしょう。地域資源に付加価値を与え、農業・加工・流通を通じて雇用や経済を支える取り組みは、SDGs目標8「働きがいも経済成長も」や、目標12「つくる責任 つかう責任」にも通じるものです。

全国から高品質なほしいもが集うこの大会は、日本の食文化と地域産業の可能性をあらためて全国に示す場として、価値ある大会だといえるでしょう。


執筆/フリーライター Yuki Katagiri