長野・奥志賀高原発のウェアブランド「ZUICA」が挑む、雪を守る服づくり
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地球温暖化による雪不足が、日本のスキー場の未来を揺るがしています。
雪は、スキーを楽しむ人だけでなく、地域の観光や暮らしを支える大切な資源です。そうしたなか、長野県・志賀高原で「ホテルグランフェニックス奥志賀」を運営する企業が、ウエアの分野から雪と地域の未来に向き合っています。
なぜ、ホテルが「ウェア」を手がけるのか


「ホテルグランフェニックス奥志賀」を運営するズイカインターナショナルが2021年12月に立ち上げたのが 、マウンテンリゾートウェアの「ZUICA(ずいか)」です。「食」と「住」を提供してきたホテルが、「衣」の領域に踏み出しました。ホテルを起点にしたブランドは日本では珍しく、現場のユーザーの声が、商品開発に生かされています。
また、ZUICA代表の田島氏は、日本のスキーヤーに長年愛されてきた「Phenix(フェニックス)」の創業家出身です。ブランドを運営するチームも、元Phenixのプロフェッショナルなメンバーで構成されています。アパレル業界で熟練した技術の途絶が危ぶまれる中、彼らが力を発揮できる舞台をつくることが、日本が誇るスキーウェアのモノづくり技術を次世代へ継承することにもつながっています。
日本屈指の一大スノーリゾート、志賀高原の最奥にあり、極上のパウダースノーで知られる奥志賀高原。そんな最高の雪と触れ合える場所から、快適で機能的なマウンテンリゾートウェアが誕生しました。
素材とデザインで追求する、「着るサステナビリティ」


ZUICAの一番人気である商品「City to Snow」の特徴として、表地にリサイクルナイロンを使っていることが挙げられます。リサイクルナイロンとは、使用済みの製品などを原料に再生した素材のことです。使用しているのは、細い糸で仕上げられた、きめ細やかな肌触りと上品な艶を放つ上質な素材。表素材の裏側を特殊な構造に仕立てることで、適度なハリやコシ、雪山にも耐えうる強度を確保しています。
環境へのやさしさと質感・機能を両立しているのが大きな魅力です。また、表地にとどまらず、裏地やファスナーといった細部に至るまでリサイクル素材を積極的に取り入れています。
また、2026年以降に製造された製品には有害性が懸念されるPFS(有機フッ素化合物)を使用しない「PFASフリー(非フッ素)」への移行をしております。
そして、素材へのこだわりにとどまらず、ZUICAは「着るシーン」におけるサステナビリティも追求しています。ZUICAのスキーウェアは、ゲレンデだけでなく、街や旅行にも自然と溶け込むシンプルなデザインと優れた保温性が盛り込まれています。1着で多彩な場面をカバーして過剰な所有を抑えることも、ZUICAが提案する環境への負荷を減らすウェアのあり方です。
スキーウェアから始まる地方創生
ZUICAが目指すもう一つのチャレンジは、地域創生です。世界的なラグジュアリーブランド「モンクレール」も、もとはフランス・アルプスの小さな村で生まれた登山家のための防寒着が始まりでした。スキーリゾートという一過性の「場所」から生まれたプロダクトが、やがて世界中を魅了し、地域の誇りへと育っていった歴史があります。
ZUICAが目指しているのも、まさにその軌跡です。「ホテルグランフェニックス奥志賀」として長年ゲストを迎え、この地の豊かな自然と極上のパウダースノーに寄り添ってきたからこそ、発信できる魅力があります。一着のウェアとともに、ZUICAが日本・世界へと羽ばたき、志賀高原の魅力を発信することを目指しています。
一着のウェア選びから始まる、雪のある未来を守る行動


雪の減少は、スキーを楽しむ人だけの問題ではありません。地域の観光、宿泊、文化を支える土台が揺らぐ問題です。一方で、ウェアという身近な物の選び方も、雪のある冬を守る行動のひとつになり得ます。素材、着る期間、作り手の背景まで目を向けてみる。
ZUICAの取り組みは、そのきっかけになりそうです。冬のシーズンを前に、自分の一着がどこから来たのかを考えてみてはいかがでしょうか。





