2022年1月開催の『第63回グラミー賞 』から「白人優位」を撤廃
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音楽界で最も権威ある賞として全世界の音楽ファン、ミュージシャン、音楽関係者が注目するグラミー賞。
「第64回グラミー賞授賞式」は、2022年1月31日(※現地時間)に開催されます。
授賞式に先駆けて、先月23日の深夜2時(※日本時間)から全部門のノミネートが発表されました。
全米7週連続1位の大ヒットを記録した、韓国の男性歌唱グループ「BTS」(防弾少年団)が歌う「Butter(バター)」がポップ・グループ賞にノミネート。2年連続の同部門でのノミネートです。
そんなグラミー賞ですが、長年、白人に有利な選考を行っているとの批判を浴びており、
アカデミー賞やエミー賞においても、受賞者が白人に偏っていることが批判され、多様性の欠如が問題視されていました。
そんななか、催者側は変化を起こそうとしています。今年10月、グラミー賞の主催者であるレコード・アカデミーは、2022年1月に開催される第64回授賞式の多様性を高めるための手順を記載した8ページに及ぶ書面を公開しました。
「あらゆるレベルでの公平性とインクルージョン」を確保するため、女性、障がい者、高齢者、LGBTQ+、黒人、先住民などの人々の賞での取り上げられ方を追跡する、としています。また、ホストやプレゼンター、パフォーマーの候補者のうち、少なくとも3分の1はこれらのグループの出身者であることを目標としており、会場に性別を問わないトイレを設置することなども規定されているそうです。
これらの概念は「インクルージョン・ライダー」と呼ばれ、女性や人種的マイノリティ、障害者を映画やテレビに登場させる機会を増やす方法として考案したもので、女優のフランシス・マクドーマンドが 2018年のアカデミー賞のスピーチで強調し広く注目されるようになったそう。
グラミー賞のインクルージョン・ライダーを共に作成した、人権弁護士のカルパナ・コタガル氏は「グラミー賞のインクルージョン・ライダーにはレプリゼンテーションや平等を改善していくのに欠かせない、4つの主要な要素が含まれています。『雇用の深化と多様化への取り組み』『雇用の基準とターゲット(を設定する)』『候補者と雇用のデータの分析と収集』『説明責任の対策の強化』です」と述べている。
第63回グラミー賞は2022年1月31日です。注目したいですね。