佐藤可士和、村上春樹も賛同。“服のチカラ”で平和を願う『PEACE FOR ALL』始動
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6月20日は、難民の保護と支援に対する世界的な関心を高め、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を含む国連機関やNGOによる活動に、理解と支援を深める日にするため、「世界難民の日」として制定されています。現在の世界情勢を鑑みると、難民の数は毎年増加傾向にあります。2021年末時点では、紛争、暴力、迫害、人権侵害により故郷を追われた人の数は8,930万人に達し、1年で8%増加、10年前の2倍をはるかに超える数です。
そんな中、世界中に店舗を展開する「ユニクロ」が“服のチカラ”で平和を願うチャリティTシャツプロジェクト「PEACE FOR ALL」を6月17日から始動しました。始動に伴い、記者発表会が開催されたのでその模様をレポートします!
記者発表会では、ユニクロを展開する株式会社ファーストリテイリングの柳井康治上席執行役員によるプロジェクトの説明がありました。説明の中では、2022年5月23日時点で世界中の難民・国難避難民の数が1億人に到達しているという衝撃の数字も。この状況を少しでも改善できるよう、プロジェクトに賛同した著名人の平和への思いのメッセージがデザインされたチャリティTシャツを販売し、利益の全額(1枚当たり販売金額の20%相当)を人道的支援を行っている団体に寄付するという取り組みが「PEACE FOR All」です。
柳井上席執行役員は、グラフィックTシャツを選んだ理由を、“グラフィックTシャツにはメッセージを伝えるメディア的な側面を持つ”ということと述べました。まさに“服のチカラ”を体現するプロジェクトとなっています。
続いて、第1弾の賛同者の方々が発表されました。建築家の安藤忠雄さん、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さん、モデルでデザイナーのイネス・ド・ラ・フレサンジュさん、小説家の村上春樹さん、医学者の山中伸弥さんの計5名です。賛同者を代表し、安藤忠雄さんが登壇。
今回のプロジェクトへの賛同理由を問われると、「地球で生活している人の多くが困っている。気持ちだけでもサポートをできないかと思いました」、「地球の中で生きていく上で、平和が一番ということで参加させてもらった」とコメントをしました。また、今回のチャリティTシャツに込めた想いを聞かれると、「地球は一つということで『The Earth is One』としました。私たち一人一人が、社会に対し何ができるかを真剣に考えることが不可欠だと思っています」と私たち一人一人の行動が重要であることを説き、改めて世界平和の重要性を訴えました。
その他の、賛同者のコメントも同時に発表されました。
●佐藤可士和さん
何度も繰り返される「PEACE FOR ALL」は、世界中の多くの人々の声であると共に、平和な世界への、心からの強い願いです。
●イネス・ド・ラ・フレサンジュさん
現代は、地球と人類全体のことをしっかりと考えるべき時代です。このTシャツ、きてみたくないですか?
●村上春樹さん
何かの役に立てれば、と思って。人も猫も同じように生きていける世界であるといいと思う。
●山中伸弥さん
医学者として研究を進めるだけではなく、個人としてお役に立てることがあればと思い、参加させていただきました。科学の進展によって世界が良い方向に向かうかは、それを使う人類にかかっていると思い、“Humanity must progress”というメッセージを添えました。
上記5種類のチャリティTシャツは、6月17日(金)から日本全国のユニクロ店舗およびオンラインストアで販売されています。今回のプロジェクトで集まった寄付金は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、セーブ・ザ・チルドレン、プラン・インターナショナルに寄付をし、貧困、差別、暴力、紛争などによって影響を受けた人々に対して人道的支援の活動に充てられます。
チャリティTシャツを購入することで世界平和に貢献できるだけではなく、その服を着ることでなかなか声に出しづらい「平和」を求める声に気軽に参加できる「PEACE FOR ALL」プロジェクト。ぜひ、みなさんも参加してみてはいかがでしょうか。
「PEACE FOR ALL」プロジェクト公式サイト:https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/feature/peace-for-all/
企画・ライター/舩山
編集/北井