DXの推進で企業価値向上、良い社会に!アシックスが「DX銘柄」で「DXグランプリ2024」に選出
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株式会社アシックスが、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)銘柄」において、「DXグランプリ2024」に選定されました。
メンバーシッププログラム「OneASICS(ワンアシックス)」を中心として同社が行う、デジタルを活用した多彩な事業展開が高い評価を受けています。
優れたデジタル活用の実績が表れている企業を選定する「DX銘柄」
「DX銘柄」とは、東京証券取引所に上場している約3,800社の中から、企業価値の向上につながるDXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を選定するもの。
アシックスは、「DX銘柄2022」「DX注目企業2023」に続き3年連続で選出され、本年は銘柄選定企業25社の中から“デジタル時代を先導する企業”として「DXグランプリ2024」3社のうちのひとつに選定され、継続的にDXに取り組む企業として評価されました。
「既存ビジネスの深化」、「新規ビジネスモデルの創出」 などで高い評価
アシックスが将来ありたい姿を長期的な視点で表す「VISION2030」。この中で同社は、「私たち誰もが一生涯、運動・スポーツに関わり、心と身体が健康で居続けられる世界の実現」を掲げています。その実現に向け、「中期経営計画2026」では、メンバーシッププログラム「OneASICS(ワンアシックス)」をすべての起点に、デジタルを活用したブランド体験価値の向上を目しており、製品に限らず、施設やサービスも含めた顧客とのタッチポイント創出に取り組むほか、エコシステム展開地域の拡大もすすめています。
今回の選定では、「既存ビジネスの深化」において、データ経営を行うことにより、経営の見える化、サプライチェーンの強化などを行い、財務成果を期待させる点が評価されました。また、「新規ビジネスモデルの創出」 において、DXによるDTC(Direct to Customer)シフトの強化と、それにアシックススポーツ工学研究所の商品開発力と品質を掛け合わせたこと、「中期経営計画2023」の目標の大幅達成など、DX戦略が企業価値向上に貢献している点も認められました。
さらに、システム運営をグローバルで統合する一方、機能役割に応じたグローバルな拠点設置・人材配置を行っているほか、全世界で700名超のデジタルプロフェッショナルを抱えるDX実現能力も好評を得ました。
これを受けアシックス代表取締役社長COO 富永氏は、「DX戦略の推進により、プロダクトに加えサービス面も強化するなど、当社のビジネスは大きな変革をとげました。「OneASICS」と連携したサービスを通じて、お客さまとの直接的なコミュニケーションが可能になり、個々の目的やレベルに適したパーソナライズされた価値や体験を提供できるようになりました。また、「OneASICS」に蓄積されたデータを活用した、より付加価値の高いサービスやプロダクトの開発にも取り組んでいます。」と語り、自社のシステムに自信をのぞかせました。
DXの推進でより良い社会を
アシックスがこれまで行ってきたDXの取り組みは、歩容データをもとにした健康状態のスコア化や、サッカー専用の能力診断サービス「ASICS FOOTBALL LAB」の展開、バーチャル空間でのフィットネス体験を通じて人々の健康増進を支援する英国スタートアップ企業への出資(投資子会社「アシックス・ベンチャーズ株式会社」によるもの)など多数。
自社商品の販売に直接的に関わるシーンはもちろん、それ以外にも様々な場面でDXを活用した取り組みを進めてきました。さらに昨年末には滋賀大学と連携し、デジタル人材の育成やITの高度化に向けた共同研究も開始しています。
DXは、デジタル技術やデータの活用によって、企業の製品・サービスやビジネスモデルを変革することです。さらに一企業の枠を超えて、市場構造を根本的に変化させたり、社会課題の解決につながる可能性をも秘めています。
持続可能な社会の実現に向けた目標を定めたSDGsの達成のためには、DXが果たす役割も決して小さくないと考えられています。今後も、より良い社会に繋がる企業の様々なDXの取り組みに注目していきましょう。
執筆/フリーライター Yuki Katagiri