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単なるSDGsから次なるステージへ。ガンバ大阪が目指す持続可能なクラブづくり


この記事に該当する目標
11 住み続けられるまちづくりを 13 気候変動に具体的な対策を 17 パートナーシップで目標を達成しよう
単なるSDGsから次なるステージへ。ガンバ大阪が目指す持続可能なクラブづくり

近年、気候変動や地域の過疎化など、私たちが直面する社会課題はますます多様化しています。そうした中、Jリーグを代表するクラブであるガンバ大阪が、部門を横断した「サステナビリティ委員会」を新たに発足させました。
同クラブはこれまでも、ホームタウンを軸とした地域貢献に加え、2021年から「SDGsmile」をスローガンに掲げた本格的なSDGsプロジェクトを展開。
社会課題の解決や地域コミュニティの支援を中心に、自治体やパートナー企業と連携したよりよい未来を実現する多様な活動を継続して取り組んできました。

すでに先進的なアクションを起こしてきたガンバ大阪ですが、なぜ今、あえて全社を挙げた新組織を立ち上げたのでしょうか。今回編集部では、スポーツを通じた持続可能な社会づくりの新たなヒントを探るべく、この動きに注目しました。

社会貢献からクラブの「存在価値」へ。本気の組織改革

今回の組織発足で最も注目したいポイントは、サステナビリティ(持続可能性)に対する捉え方の変化です。Jリーグのクラブは長年、地域の清掃活動や子どもたちへのサッカー教室といったホームタウン活動を通じて、地域社会の発展に欠かせない存在として活動を続けてきました。

しかし昨今、サステナビリティへの取り組みは単なる社会貢献(CSR)の枠組みを超えつつあります。環境問題への対応や地域社会との共創は、いまや企業や組織の存在価値や差別化に直結する重要な経営テーマとなっているのです。

さらに背景にあるのが、Jリーグ全体で推進が加速している「Sport Positive Leagues(SPL)」の動きです。これは、気候変動への対応などを通じて、スポーツの力で社会課題の解決を目指すという大きな波です。
ガンバ大阪は「日本を代表するスポーツエクスペリエンスブランド」であり続けることを掲げており、この目標を実現するためには、一部の部署だけでなく、クラブ全体で戦略的かつ主体的にサステナビリティを推進する必要がありました。

そこで、2021年から実施してきたプロジェクトを発展的に継承し、各部門横断型の組織として「ガンバ大阪 サステナビリティ委員会」を発足させたのです。
水谷社長をはじめ、各部門の責任者がアドバイザーとして名を連ねる組織図からも、クラブとしての本気度が伺えます。
特筆すべきは、サステナビリティへの対応を制限として捉えるのではなく、地域との連携や新たなファン体験を生み出す機会と位置づけていることです。

「制限」ではなく「ワクワクする機会」に変えるスポーツの力

多くの場合「環境に配慮しなければならない」という義務感から、取り組み自体に息苦しさを感じてしまうケースに直面することがあります。しかし、スポーツの現場では、そのアプローチが大きく異なります。

ガンバ大阪の取り組みでは、サステナビリティを地域やファン、そしてパートナー企業との共創サポートの軸として捉えています。関わる人々にキッカケを提供し、自然と意識に浸透させ、行動を変えていきます。
スタジアムで熱狂しながら応援する体験や、クラブのイベントに参加することが、知らず知らずのうちに脱炭素や循環経済、自然価値向上といった社会を良くするアクションにつながっていく仕組みを目指しています。

2026年9月頃に吹田市内の小学校を対象とした「サステナトレセン」の開催が予定されています。これは、ガンバ大阪を含むJリーグ5クラブが参画し、2030年までに1万人の「サステナプレイヤー」を育成する「サストレジャパンプロジェクト」の一環となる注目のアクションです。
また、26/27シーズンには、従来の「SDGsスマイルデー」からさらに発展した「サステナマッチデー」も開催される予定です。単なる一時的なイベント消費に終わらせず、教育現場との連携なども含めた継続的な取り組みへと深化させていく姿勢に、独自の視点と社会性の高さを感じます。

持続可能で、存在し続けるクラブであるために

スポーツには、人々の心を動かし、地域をポジティブに変えていく大きな伝播力があります。ガンバ大阪が新たに踏み出した「サステナビリティ委員会」という挑戦は、単なる環境配慮や義務の枠を超え、地域社会やファン・サポーターと共にワクワクする未来を創り出すための大きなイノベーションと言えます。

ガンバ大阪が目指しているのは、「持続可能なクラブになるために、存在し続けるクラブになるために」、自らがハブとなって地域や社会との新しい繋がりを創り出すことです。地球規模の課題も、大好きなクラブと一緒に楽しく取り組むことで、一人ひとりの意識を変え、行動を変えるキッカケになっていくはずです。

私たちがスタジアムで熱い声援を送ること、そしてクラブの活動にワクワクしながら参加すること。その一つひとつの体験が、実は持続可能な社会への確かな一歩につながっています。
ピッチの上で見せる最高のパフォーマンスだけでなく、スポーツの枠を超えて社会と繋がり、未来へとはばたくガンバ大阪のサステナブルな挑戦に、これからもぜひ注目していきましょう!