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SHOW CASE

ヘラルボニーが主催する国際アートアワードの展覧会「HERALBONY Art Prize 2024 Exhibition」を初開催!


この記事に該当する目標
1 貧困をなくそう 8 働きがいも経済成長も 10 人や国の不平等をなくそう
ヘラルボニーが主催する国際アートアワードの展覧会「HERALBONY Art Prize 2024 Exhibition」を初開催!

「異彩を、 放て。」をミッションに、福祉を起点に新たな文化の創出を目指す株式会社ヘラルボニー(岩手県盛岡市)は、2024年1月31日「異彩(イサイ)の日」に同社自社主催の国際アートアワード「HERALBONY Art Prize 2024(ヘラルボニー・アート・プライズ))」を新たに創設しました。

1月31日から3月15日までの応募期間に集まったアート作品の総数は 1,973 作品。世界 28 カ国から総勢924 名のアーティストから本アワードへの応募がありました。

審査を通じて、応募総数 1,973 点の中から選ばれた、グランプリ受賞作家をはじめとする各受賞作家と最終審査進出作家、総勢 58名による全 62点の作品を一堂に展示するアート展、「HERALBONY Art Prize 2024 Exhibition」が、2024 年 8 月 10 日(土)より三井住友銀行東館 1Fアース・ガーデン(東京都千代田区)にて開催されます!

ヘラルボニーとは?

ヘラルボニーは「異彩を、 放て。」をミッションに、福祉を起点に新たな文化の創出を目指し2018年に創業。現在は日本全国52の福祉施設、 241名の作家が所属しています。作家の作品は、アート作品の展開はもちろん、自社ブランド「ヘラルボニー」でのグッズやファッションなどの商品展開、パートナー企業との商品コラボレーションや空間プロデュースを通した価値提案など、幅広い方法で障がいへのイメージ変換を目指しています。

日本では現在、就労継続支援B型の月額平均賃金は非常に低く設定されています。世間一般的にも、障がいのある方へ支払われる対価は低いイメージですが、ヘラルボニーでは障がいのある方へ、支援ではなく対等なビジネスパートナーとして、作家の意思を尊重しながらプロジェクトを進行し、正当なロイヤリティを支払う仕組みを構築しています。
同社所属作家の中にはご両親の扶養を超え、確定申告を行う作家も現れました。障がいのある人の賃金は安い・障がいのある人の作るものは安価、というイメージを払拭するために、ヘラルボニーはビジネスパートナーとして共にビジネスを展開しています。

創業には、松田崇弥氏、松田文登氏ふたりの4つ上のお兄さんの存在が影響しています。兄の翔太さんには、自閉症という先天性の障がいがありました。そんなお兄さんは、周囲から「可哀想」と表現されることもあり、両代表は「なぜお兄さんだけ『可哀想』と表現されるのか」と、幼い頃からの疑問を抱いていました。そしていつしか障がいのある方々に関わる仕事がしたいという思いが膨らみ、今のヘラルボニーが生まれました。
「ヘラルボニー」という社名も実はお兄さんが自由帳に記した謎の言葉。検索しても、お兄さんに聞いてもどんな意味があるのか分かりません。この社名には、一見意味がないとされるものを「価値あるもの」として魅せていきたいという思いが込められています。

新たに国際アートアワード「HERALBONY Art Prize 2024」を創設

そんなヘラルボニーが今回初めて主催したのが、障がいを持つアーティストを対象にした「HERALBONY Art Prize 2024」です。
審査員を務めたのは、フランス・パリで自身の名を冠したアール・ブリュット専門のギャラリーを運営するクリスチャン・バースト、金沢21世紀美術館チーフ・キュレーターで、へラルボニーのアドバイザーを務める黒澤浩美、アーティストで東京藝術大学長の日比野克彦、LVMH メティエ ダール ジャパン ディレクターの盛岡笑奈の4人。1月31日から3月15日までの応募期間に集まったアート作品の総数は 1,973 作品。世界 28 カ国総勢924 名のアーティストから本アワードへの応募がありました。

ヘラルボニーは1月31日を「異彩(イサイ)の日」と定め、異彩が当たり前に存在する世界に向けたアクションを行っています。今回のアワードでも、障がい者ではなく、ひとりの作家として才能が評価されることを期待しています。

グランプリ作品は浅野春香氏の「ヒョウカ」に決定!

そして2024年7月19日、世界28カ国・924 名の異彩アーティストから選ばれた、グランプリ賞および各賞受賞作品が発表されました!

浅野 春香 / Haruka Asano 「ヒョウカ」(グランプリ賞)

応募作品総数 1,973 点の作品の中からグランプリに選ばれたのは浅野春香氏(宮城県)の作品「ヒョウカ」です。
この作品は「評価されたい」という作家の純粋な感情から制作されました。作家にとって、以前までその欲求は「恥ずかしいこと」でしたが、ある人から「それもあなたの素直な気持ちの表れ」と言われたことを きっかけに、ありのままの気持ちを表現して良いのだと気づいたそうです。本作は満月の夜の珊瑚の産卵をテーマに、切り 広げた米袋に満点の星空や宇宙、満月などのモチーフが緻密に描かれています。母親の胎内にいた頃の情景 や、珊瑚の研究者である父親のことなど、作家にとって大切な存在である両親からインスピレーションを受けている作品です。

今回の発表ではグランプリ賞と併せて、企業賞受賞作家、及び作品も発表されました。受賞した作品は、その企業のサービス・プロダクト・事業のいずれかに採用される予定であり、企業賞をきっかけとしたコラボ レーションを通じて、作家の異彩が発露する機会が創出されていきます。

受賞作から一部抜粋してご紹介します。

水上 詩楽 / Shigaku Mizukami「タイトル不明」(JAL 賞)
カミジョウミカ / Mika Kamijo「夢の中カラフル脳みそ」(JINS 賞)
澁田 大輔 / Daisuke Shibuta「クジラの群れ」(トヨタ自動車 賞)

さらに、今回のアワードは予想を上回る数の応募があったことから、4名の審査員がそれぞれ独自の視点で作品を選出する賞「審査員特別賞 」が新たに創設されました。

S. Proski「Untitled」  審査員:日比野 克彦(アーティスト/東京藝術大学長)
スーザン・テカフランギ・キング / Susan Te Kahurangi King「Untitled, Ref: A20113」審査員:クリスチャン・バースト(ギャラリー・クリスチャン・バースト 創設者)

8月10日(土)から開催される、「HERALBONY Art Prize 2024 Exhibition」では、グランプリ作品、企業賞受賞作品、審査員特別賞受賞作品および最終審査進出作品として総勢 58 名の作家による全 62 作品が展示されます。この夏は、世界 11 カ国(アメリカ、イギリス、エチオピア、オーストリア、スペイン、デンマーク、日本、ニュージーランド、フィンランド、フランス、ベルギ ー)、海外作家 20 名、国内作家 38 名による多様な作品をぜひ、鑑賞してみてはいかがでしょうか。

ヘラルボニーのSDGsへの取り組み

今回のアワードをはじめとして、ヘラルボニーの企業としての事業内容には、社会や企業を巻き込む要素が多数あります。SDGsの17の目標および、169のターゲットに当てはめると、以下の項目に当てはまるのではないでしょうか。
1-3 貧困や弱い立場にある人を守る仕組みをもっとつくろう
1-4 誰もがお金を稼ぐために必要なモノや知識に手が届くように
4-4 経済的な自立のために、十分な職業スキルをみんなに
8-5 すべての人に、働く喜びと正当な対価を
10-1 それぞれの国で、国内の所得格差をなくそう
10-4 さらなる平等を実現する、財政・賃金・社会保障政策を

展覧会初日を記念して、オープニングイベントを開催!

イベント初日には、オープニングイベントを開催予定。
グランプリ受賞作家・浅野春香氏、審査員の黒澤浩美氏、クリスチャン・バースト氏、主催のヘラルボニーCo-CEO 松田崇弥・松田文登が登壇します。さらに、浅野春香氏による公開アート制作や、手話のみで行われるアートクルーズなど、多くのイベントも予定しています。
イベントスケジュール 
11:00〜12:00 オープニングイベント
13:00〜14:00 公開アート制作浅野春香(グランプリ作家)
14:30〜15:15 アートクルーズ(手話のみ/音声案内なし) ガイド:ヘラルボニー菊永ふみ

世界各地の異彩作家が描く作品を、是非現地でご覧ください。

■展覧会概要 
展覧会タイトル:「HERALBONY Art Prize 2024 Exhibition」 
会期:2024 年 8 月 10 日(土)〜 9 月 22 日(日)
時間:10:00~18:00
料金:入場無料 
会場:三井住友銀行東館 1F アース・ガーデン(東京都千代田区丸の内 1-3-2) 
空間施工:株式会社スーパーファクトリー
デザイン:6D
キュレーション:黒澤浩美(ヘラルボニーアドバイザー/金沢 21 世紀美術館 チーフ・キュレーター) 
主催:株式会社ヘラルボニー
「HERALBONY Art Prize 2024」特設サイト